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2008年11月

ファンタスティック・フォー 銀河の危機

Fantastic Four: Rise Of The Silver Surfer
2007年/アメリカ (監)ティム・ストーリー
(演)ヨアン・グリフィス ジェシカ・アルバ クリス・エバンス マイケル・チクリス ローレンス・フィッシュバーン(シルバー・サーファーの声)
☆☆☆

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人気アメコミ原作シリーズ「ファンタスティック・フォー」第2作目。
結婚を控えていたファンタスティック・フォーのメンバー、ヨアン・グリフィス(ビヨ~ンと伸びる人)とジェシカ・アルバ。マスコミはこの話題でもちきりだったが、彗星の様な謎のエネルギー体が地球に飛来し、世界各地で次々と怪現象が起こっていた。そして二人の挙式当日、ニューヨークにシルバー・サーファーが出現する・・・。

銀色のボードに乗った全身銀色の人型物体。調査により、彼が飛来した惑星はことごとく8日以内に滅びている事がわかる。彼は一体何者なのか。

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1作目は不満いっぱいながらも、結構楽しんだのですが、今回の2作目は1作目よりレベルダウンしていてちょとがっかりでした。大体、この「ファンタスティック・フォー」はジェシカ・アルバ以外のメンバーのキャラクター造形にあんまり魅力がないんですよね・・。荒唐無稽なお話は全然かまわないんですが、あんまりにも説得力のない展開はいかがなものかと・・。特にラストあたりは、全く納得できませんでした。(笑)

魅力なしキャラの中で、唯一光っているジェシカ・アルバ。とにかく可愛いのですが、今回はやたら結婚式にこだわる姿勢がいらついた。彼女は人に注目されるヒーローでいる事にうんざりしてしまっているんですよね。

巷では「ウルトラマン」の原型ではないかと噂されているらしい「シルバー・サーファー」は、原作コミックでは昔から人気のあるキャラクターらしいです。でも、ウルトラマンのモデルは、やっぱり観音菩薩像だと、私は思うけど・・。

テレビでやったらヒマつぶしに・・・。お子さんはかなり楽しめると思いますよ。

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グッドナイト アンド グッドラック

Good Night, And Good Luck
2005年/アメリカ (監)ジョージ・クルーニー
(演)デビッド・ストラザーン ジョージ・クルーニー ロバート・ダウニーJr. パトリシア・クラークソン ジェフ・ダニエルズ フランク・ランジェラ レイ・ワイズ
☆☆☆★★★

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上院議員のマッカーシーによる「赤狩り」の猛威が吹き荒れた1950年代を舞台に、危機に瀕した自由を守るため、時の権力に敢然と立ち向かった国民的ニュースキャスター、エド・マローと番組スタッフたちの姿を、全編モノクロ映像による緊張感あふれるタッチで描き出す。監督はこれが2作目のメガホンとなるジョージ・クルーニー。

1953年、米ソの冷戦が激しさを増す中、アメリカ国内ではマッカーシー上院議員を旗頭に、国内の共産主義者の徹底した排除活動が行なわれていた。少しでも楯突く者はすべて共産党員であるとでっちあげられる中、マスコミさえもが恐怖の前に沈黙してしまっていた。そんな中、CBSの人気キャスター、エド・マローとプロデューサーのフレッド・フレンドリーは、番組内でマッカーシーの欺瞞を暴き、彼こそが自由の敵であると訴える内容の放送に踏み切るのだった。

タイトルの"Good Night And Good Luck"とは、番組の最後にキャスターのエド・マーローが言うセリフ。開巻から、落ち着いたモノクロの映像と、ジャズが全編にわたって流れ、1950年代の雰囲気をクールな映像で表現しているところにまずは心惹かれました。

オープニングシーンは、1950年代の終わりにCBSを退職する事になったエド・マーローを囲むパーティーの様なシーンなのですが、ここで、彼は「娯楽しか与える事が出来ないのなら、テレビのは何の存在価値もない」とコメントする。真実を伝える報道番組をつくることが出来ないのなら、テレビには何の意味もないというのが、彼の一貫したポリシーだった様だ。彼はその後ケネディ大統領のもとで、USIA (United States Information Agency)合衆国情報庁 の長官に就任する。

その後、映画は、アメリカに吹き荒れるマッカーシズムと、CBSチームとの戦いのシーンに入る。このあたりは、実際のニュース映像、記録映像を交えながら、静かな緊張感を持って描かれていて、見ごたえがあります。私、有名なマッカーシー上院議員の映像もはじめて見ました。当時の赤狩りがいかにして行われていたかという事、そして一人の信念あるジャーナリストとそのクルー達がいかに戦ったのか、是非、興味があれば見ていただきたい作品でした。

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マッカーシー上院議員

とにかくエド・マローを演じるデビッド・ストラザーンの演技が素晴らしいの一語です。ジョージ・クルーニーは脇にまわってスタッフの一人を演じています。その他、実力派の渋めの俳優さんが脇を固めています。結局、マッカーシー自身の墓穴を掘ったのは、調子に乗りすぎて、軍の幹部に赤疑惑をかけた事にあったらしい。それが証明されなかったため、軍部の大きな怒りを買い、失墜させられた様です。軍を怒らせると大変です・・。

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ブラッド・ダイヤモンド

Blood Diamond
2006年/アメリカ (監)エドワード・ズウィック
(演)レオナルド・ディカプリオ ジェニファー・コネリー シャイモン・フンスー マイケル・シーン アーノルド・ボスルー
☆☆☆★★

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内戦の続くアフリカ奥地を舞台に、隠された巨大なピンク・ダイヤモンドをめぐって3人の男女の運命が交錯する社会派アドベンチャー・スリラー。

激しい内戦が続く90年代のアフリカ、シエラレオネ。家族とともにつましくも平和な生活を送る漁師シャイモン・フンスー。しかしある日、反政府軍RUFが村を襲撃し、シャイモンは家族と引き離され、ダイヤモンド採掘場で強制労働を強いられる。そんな中、彼は大粒のピンク・ダイヤを発見し土の下に埋める。そのダイヤの行方を追い、元傭兵でダイヤの密輸に手を染めるディカプリオ、アメリカ人ジャーナリストのジェニファー・コネリーも加わり、ジャングルの奥地へと進んでいくのだが・・。

この作品は、ドラマとしては甘いところや、ご都合主義的なシーンも多く、それほどの映画ではなかったのですが、とにかくアフリカのシエラレオネという小国のたどってきた歴史や、ダイヤモンドが採掘されるが故に起こる悲劇、紛争ダイヤモンドなるものが存在するという事実を知る事が出来た事で、大いに見る価値のある作品でした。「ホテル・ルワンダ」を見た時と同じく、アフリカの国々に対する無知ぶりに、我ながら唖然としてしまいました。なぜ、ニュースで取り上げられる事がないんだろう・・。

だいたい、私はシエラレオネを架空の国だとばかり思い込んで映画を見ていました。情けないです・・。シエラレオネ共和国。15世紀にポルトガル、16世紀にはイギリスも進出してきて、奴隷貿易、象牙貿易の拠点となる。18世紀にイギリス国内の奴隷を解放、移住させ、19世紀の終わりまで植民地として支配した。1961年に独立。その後は軍事クーデターを繰り返し、現在に至っている。

映画の背景は、1991年から2001年まで行われたい「シエラレオネ内戦」の真っ最中。革命統一戦線(RUF)と政府軍との交戦で、ダイアモンドの鉱山の支配権をめぐって大規模な内戦に発展し、7万5000人以上の死者を出した。

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このダイヤ採掘権をめぐり内戦が長期化したのは、イギリスの大手貴金属会社が、ダイヤモンドの値をつりあげるために、採掘されるダイヤをことごとく入手した上、市場に出さずに、ダイヤの値段をコントロールしていた事実があった。またダイヤは武器調達のための資金源となっており、その後欧米では紛争ダイヤの商取引を禁じる「キンバリー・プロセス」を制定する。

それでも以前として闇ルートでの密輸が絶える事はないらしく、映画の終わりのクレジットでは、消費者がダイヤモンドを買わない事が求められる・・・みたいなコメントがありました。私はダイヤなんか買うお金はないので、関係ないですが、ダイヤモンドは宝石としての魅力が絶大なので、お金がある人が買わなくなる時代がくるとは到底思えません・・。

シエラレオネ国内で行われている、虐殺、人身売買等の悲惨な現状は目を覆わんばかりです。そして、いつも原因をたどっていけば白人帝国主義時代にいきつく。そして、欧米諸国は、引き続きアフリカの資源をめぐり貧しい国々を苦しめ続けている・・。

猟師に扮したサイモン・フンスーはこの作品でアカデミー助演男優賞受賞。ディカプリオは主演でノミネートされてましたが、また落選。彼は演技がホントに上手いし、まだ若いのでいずれは受賞できるだろうと思う。ジェニファー・コネリーは魅力的だった。本当に良い女優になったな~。

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新薬の治験に臨む 冬物語

「ごみつ通信」@AOLでも記事にさせていただいた、「多発性のう胞腎」(ADPKD)のための新薬、トルバプタンを飲み始めて、早いもので半年が過ぎました。

この薬、真夏は本当に辛かった!思い出すだけで涙が出てきそうになりますが、最近、体が慣れたのか、気温が下がったからなのかわからないのですが、夏よりはかなり楽になりました。

同じ治験を受けていらっしゃる方、これから受ける予定の方のために、最近の様子を記事にしてみます。(この治験関係のキーワードで検索されていらっしゃる方が、引き続きAOLの方にはかなりいらっしゃるので)

一日に摂取している水分量は、やはり5リットル以上にはなると思いますが、激しい枯渇感がだいぶやわらぎました。それにともない食欲もかなり戻ってきました。もうムリヤリ、食べ物を飲み込む感じがなくなったのは有難いです。

ただ、喉の渇きがなくなったワケではないので、現在の問題は、冷たい水を飲むのが、ちょと苦しくなってきたという事にあります。厳冬期にはどうすれば良いんだろう・・と頭を悩ませています。常温の水はたくさん飲むと気持ち悪くなってきてしまうんですよね。熱いお茶は入れるのが大変だし、飲む量が半端じゃないので、どうしたら良いものか・・・。

とにかく果物のジュ-スが飲みたくて、飲みたくて、ノイローゼになりそうな位です。糖分の過剰摂取を避けるため、朝をジュースの時間にしています。ジュースと果物と乳酸菌飲料が、私の生きがいって感じ。(笑)あとはとにかくゼロカロリージュースでしのいでいます。

体調は特に変化なしです。ひたすら喉の渇きと、トイレ問題との戦い。私個人としては、長丁場でもあるので、ある程度テキト~に取り組んだ方が良いと思っています。がんばれる
時はがんばるけど、何か用事があったり、体長が良くない時は、飲まずにさぼってしまった方が良いと思います。とにかく3年続けないと結果が出せないのだから、途中でギブアップしない事が一番大事。

お水やお茶を毎日、大量に買い込んでいたのですが、友人からブリタの浄水器をプレゼントしていただきました。ひとつのフィルターで8週間ももつすぐれもので、とっても重宝しています!1回に1リットルろ過できます。できた水をペットボトルに入れて、冷蔵庫で冷やしています。

水道水をろ過しているところ。

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治験関連記事(AOL)

http://diary.jp.aol.com/emmks7f3/290.html

http://diary.jp.aol.com/emmks7f3/273.html

http://diary.jp.aol.com/emmks7f3/232.html

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ダイヤルMを廻せ!

Dial M For Murder
1954年/アメリカ (監)アルフレッド・ヒッチコック
(演)グレース・ケリー レイ・ミランド ロバート・カミングス  ジョン・ウィリアムス アンソニー・ドースン 
☆☆☆★★★

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フランク・ノットが自身の舞台劇を脚色した、ヒッチコック・ミステリー。この作品の成功のかなりの部分が彼の脚本のおかげだと思った。最近は、細かい工夫を凝らした作品はとんと見かけなくなっているので、今回初見のこの作品を、私は新鮮な気持ちで楽しめました。

若く美しい妻グレース・ケリーの不倫を知った夫のレイ・ミランドは、彼女の殺害を企む。自分は妻の浮気相手の男性とパーティーへ出かけ、その間に古い知合いの悪党アンソニー・ドースンに妻を殺害する様に依頼する。

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完全と思われた計画だったが、あちらこちらで思いがけない失敗が起こり、妻が悪党の男を逆に殺してしまう結果になる・・。夫はシナリオの変更を余儀なくされ・・・。

この映画は、犯行は決して計画通りには進まないという面白さと、沈着冷静に事を運ぼうとするレイ・ミランドと警察とのかけひきの面白さが、お話の焦点になっている。もとプロのテニス・プレーヤーだった夫は、浪費癖があり、妻の財産をすべてせしめてしまいたいという思惑もあるのです。

お話は、ほぼ密室劇で、小道具の一つ一つ、照明の具合、インテリアの配置、人物の立ち位置に至るまでが、綿密に考えつくされた作品で、はじめに書いた様に、こういう映画は最近はめっきり見ないです。それと昔の犯罪映画は、犯人も警察も非常に上品なのが良い。バイオレンスとセックスなしでは、今の犯罪映画は成り立たなくなっているのも痛感しました。この作品、マイケル・ダグラスとグウィネス・パルトロー主演でリメイクされてるので、是非そちらも見比べてみたいです。

レイ・ミランドの落ち着いた冷酷な演技が素晴らしかった。そして何と言っても、グレース・ケリーの美しさは別格です!!

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NEXT ネクスト

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2007年/アメリカ (監)リー・タマホリ
(演)ニコラス・ケイジ ジュリアン・ムーア ジェシカ・ビール ピーター・フォーク トーマス・クレッチマン
☆☆☆

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2分先の自分に関わる未来だけが見える主人公のニコラス・ケイジが、核爆弾テロの阻止を託され、その凶行を食い止めるべく奔走する。SFアクション映画。

ラスベガスの二流マジシャンとして生きるニコラス・ケイジ。実は、彼は自分の周囲に起こる2分先の未来を予知できる能力を持っており、その秘密を誰にも悟られないよう目立たず日々をやり過ごしていた。そんなある時、クリスの前に女性FBI捜査官のジュリアン・ムーアが現われる。彼女らFBIは、核兵器を持つテロリストがアメリカに入国したという情報を掴んだことから、予知能力を持つクリスへ捜査協力の依頼に来たのだった。面倒に巻き込まれたくない彼は要請を断るが・・。

原作もすでに読んでいたので、楽しみに見たのですが、こいつはちょっといかんね~。(笑)原作のアイデアは2分先が読める能力の男の話というだけで、原作とは全くの別物です。ま、それは良いとして、脚本自体が大いに破たんしてしまっているのが一番の失敗。これから見る方のために詳しくは語れないのですが、ここで映画が終わっちゃって良いのかよ~っていう感じでした。このパターンで映画にしてたら、永久にお話は終わらない。それと運命の女性、ジェシカ・ビール(可愛いです。)のやくまわりが中途半端。運命の女性なら運命の女性らしく描かないとさ~。

とまあ、不満はあれこれありますが、とりあえずは楽しく見れました。ニコラス・ケイジが未来を読み取っていく映像表現なんかもわりに良かったし。テレビで放映されたら、ゴロンと横になりながら、気楽に見れる作品ではあります。

原作にされちゃって迷惑だろうと思われるP・K・ディックの「ゴールデン・マン」。短編集ですが、邦訳の文庫は2分冊で出版されています。「ネクスト」の原作は「ゴールデン・マン」です。こちらはなかなか面白かったですよ!お勧めです。ディックの友人であり、この短編集の編集者のまえがきによると、「登場人物は午前4時に近くのセブン・イレブンで出会う様な人達だが、彼らの身におこる出来事は、ゴキブリの身にさえ起ってほしくない様な種類のものだ。」とあります。是非、楽しんで読んでね~。(笑)

「ゴールデン・マン」ISBN 9784150116552
「まだ人間じゃない」ISBN 9784150116569
P・K・ディック著 ハヤカワ文庫 各¥740(本体価格)
☆☆☆★★

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旅情

Summertime
1955年/アメリカ (監)デビッド・リーン
(演)キャサリン・ヘップバーン ロッサノ・ブラッツイ ダレン・マクギャビン
☆☆☆★★★

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ベニスに観光で訪れたオールド・ミスのキャサリン・ヘップバーンは、そこでハンサムな男性ロッサノ・ブラッツイと知り合う。彼の案内でベニスを観てまわる内、ジェーンは次第にレナートに淡い恋心を抱いていく。だが、レナートには、妻子がいたのだった・・。

と、ストーリーを書くと、恋を知らないオールドミスのよろめきドラマの様ですが、とんでもないんですよ。(笑)この作品は、D・リーン監督の名作「逢引き」の続編でもあり、後期の傑作「インドへの道」へ続いていく、女性の心理を描いた愛すべき傑作です。もちろん、この作品をいやらしいものにしなかったのは、K・ヘップバーンの演技力があってこそだとも思いました。

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実は、中学生の頃に一度テレビで見た事があったのですが、どうもピンとこなくて(当たり前だ。笑)ストーリーも忘れていたのです。今回、久し振りで再見した直後も、「ふ~ん。」みたいな感じだったのですが、見終わってからも、さまざまなシーンが忘れられないのに気付き、私の中でも大切な作品になっていきそうな予感がしています。

はたから見れば、恋愛もしないまま、キャリアを積んでお金も蓄えたものの、何か大切な物を置き忘れてきた気がして、イタリア旅行にその答えを見出そうとやってきたオールド・ミスの、ひと夏の甘い体験としか映らないのは確かです。
この作品は、心象風景の作品であり、人生の甘い夢を描いた作品であり、中年女性の孤独を描いた作品でもある。そして、それらが、風光明媚なベニスを舞台に繰り広げられるのですが、その美しさたるや、こんな美しいベニスを描いた作品が他にあったかしら・・と思わんばかりでした。

ところで、ロッサノ・ブラツィは、躊躇する彼女に、「飢えているいる時に、ラビオリを目の前にして、ステーキを求めても仕方がない。目の前のラビオリを食べなさい」かなんか言って、かなり強引。(笑) 実は、私、昔、かなり彼のファンだったんですよ~。久し振りに見た彼は、思ってたよりずんぐりむっくりしてる印象でしたが、やっぱりハンサムです。声をかけられたら、私も恐らくいちころです。(爆)

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あんまり知っている方も少ないと思うのですが、R・ブラッツイはイタリアの俳優さんで、アメリカ映画でもかなり活躍した人。有名なところでは、ミュージカルの「南太平洋」の主役をやってますが、この映画の中で彼が歌う「魅惑の宵」(吹き替えだけど)は、私、しょっちゅう口ずさんでます。

その他、クラカトア島の大噴火を背景に描いた作品「ジャワの東」とか、ジョン・ウェイン、ソフィア・ローレンと共演した「失われたものの伝説」とかが、今でも忘れられないのですが、どっちもDVDもビデオも出てません。又、見たいな~。衛星放送とかでやんないかな~~。

とにもかくにも、やっぱりデビッド・リーンは凄い監督さんです。crown

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どですかでん

1970年/日本 (監)黒澤明
(演)頭師佳孝 菅井きん 三波伸介 伴淳三郎 井川比佐志 田中邦衛 松村達雄 芥川比呂志 奈良岡朋子 三谷昇 根岸明美 ジェリー藤尾 三井弘次 渡辺篤 藤原鎌足 
☆☆☆★★★

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原作は山本周五郎の「季節のない街」。黒澤明が24作目にして初めて手掛けたカラー作品。「どですかでん、どですかでん」と架空の電車を運転して街を1周する六ちゃんの目を通し、貧民街に生きる人々の人間模様をユーモラスかつ幻想的に描いた作品。

黒澤監督初のカラー作品としては、題材があまりにも地味だし、黒澤作品としては成功作とは言い難い作品だと思う。しかし失敗作と呼ぶには、あまりにも素晴らしいシーンが多く、とても低い点数をつける気にならない作品でもあります。1970年代に入り、日本映画は衰退の一途をたどっていた。そんな中、日本映画を活気づけようと、黒澤明、木下恵介、小林正樹、市川崑の4人によって「四騎の会」が発足する。「どですかでん」は「四騎の会」による第1回作品。

「どん底」の現代バージョンみたいな作品なのですが、バラックが立ち並ぶ貧民街の住人達のエピソードはそれぞれ独立していて軽いオムニバスの様な作品です。若い頃、画家を目指していた黒澤監督の色彩感覚が、画面全体に生かされた作品なのですが、私の好みから言うと、しっくりこない感じもあった。

それと、エピソードの幾つかは、とても親しみの持てる現実的なものであるのに、幾つかは非日常的で、全体のバランスがとれていないのが気になるのです。その最たるシーンは、浮浪者の親子の子供が死ぬシーンでの、父親の姿と、親切な老人渡辺篤とのツーショット。これは、どう見てもバランスが悪い。浮浪者の親子のエピソードは、この作品の中でも最も好きなので残念です。親切な渡辺篤老人のエピソードもとても良いんですよ。

映像的には、六ちゃんが想像の電車を発進させようとする一本道の映像がとても素晴らしい。やっぱり、普通の監督の作品じゃないのがこのシーンだけでわかります。その他、夜のシーンでの照明の素晴らしさも是非付け加えたい。

音楽は武満徹。やっぱり、彼はヘンリー・マンシーニかフランシス・レイだ。(笑)映画音楽を聞いた限りでの私の勝手な感想ですが、メロディ・ラインがヨーロッパ的で美しいんですよね。成瀬監督の遺作「乱れ雲」で私が感じた印象に間違いはなかった・・と勝手に感動してしまいました。

この作品の翌年、黒澤監督は自殺未遂事件を起こす。前作の「赤ひげ」とこの「どですかでん」までの間の5年の間に、ハリウッドで作品化の予定だった「暴走機関車」の制作が中止になり、「トラ!トラ!トラ!」の監督を降ろされる事件などが相次いだ。詳しい事情はわからないのですが、きっと精神的にもかなり疲れていたのだろうな・・と推察するしかないのですが・・。でも、本当に未遂で終わって良かったと思います。

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ティファニーで朝食を

Breakfast At Tiffany's
1961年/アメリカ (監)ブレーク・エドワーズ
(演)オードリー・ヘップバーン ジョージ・ペパード パトリシア・ニール ミッキー・ルーニー マーチン・バルサム
☆☆☆★★★

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トルーマン・カポーティの「ティファニーで朝食を」を読んでいたところ、たまたまNHK・BS
で映画が放映されたので、とっても久しぶりに映画を再見しました。

舞台はニューヨーク。金持ちの中年女性パトリシア・ニールにお金で囲われている、作家志望の若い男性ジョージ・ペパードは越してきたアパートで、猫と一緒に暮らす自由奔放な美女、オードリーと出会う。天衣無縫な彼女の姿に、彼は徐々に惹かれていくが・・。

原作を読んでいたので、この映画がはなりの部分、ハリウッド映画らしく脚色しなおされているのがわかりました。原作では、オードリー演じるホリーは、自由に羽ばたいていく新しい女性像の姿であり、作家志望のポールも恋人ではないし、別に金持ち女性のひもでもない。とても親しい友人という関係。その彼の視線によって描写されるホリーは自由で魅力的。南米人の恋人と破局した後、彼女は忽然と姿を消してしまい、どうやらアフリカにいるらしい・・という結末で話は終わる。どこまでもどこまでも自由なホリーなのだ。

映画では、ホリーはポールと結ばれてしまう。しかし、映画はそれでかまわないと思う。雨の中でかわす(猫ちゃんも一緒)包容とくちづけのシーンなくして、何の恋愛映画ぞ!(笑)そして、もしかしたら、この後、彼女は、南米なりアフリカにやっぱり行ってしまうのかもしれない。

カポーティの原作にとって、幸なのか不幸なのかわからないけれど、ホリーという女性像は、オードリー・ヘップバーンという類まれな魅力ある女優にのみこまれてしまったのだと思った。彼女の演じたホリーはイコンとなってしまい、この映画によって今でも多くの人が原作に手をのばす。とにかく語ってるときりがありませんが、オードリーの魅力は半端じゃないんですよ。私はフレッド・アステアと共演のミュージカル「パリの恋人」という映画が一番好き!

原作の中でユニオシ(こんな日本名ないよ 笑)という日本人のカメラマンが出てくるのですが、映画ではミッキー・ルーニが目をつりあげ、出歯の入れ歯をつけてユニオシに扮し、役回りもアパートの大家になっていました。すごいインチキ日本人で、笑えます。日本人ってこんなイメージか、やっぱ。

「ティファニーで朝食を」
Breakfast At Tiffany's
トルーマン・カポーティ著 新潮文庫 ¥514(本体価格)ISBN 4102095012
この版はどうやら誤訳が多いらしいんですよ。最近村上春樹が訳した版の方が評判良いので、そっちを買えば良かったな~・・と後悔してます。

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ヒトラーの贋札

Die Falscher
2007年/ドイツ・オーストリア (監)ステファン・ルツォヴィッキー
(演)カール・マルコヴィクス アウグスト・ディール デーヴィト・シュトリーゾフ  ドロレス・チャップリン
☆☆☆★★

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第二次世界大戦中、ナチス・ドイツが英米経済の混乱を企図して大量の贋札製造を行った“ベルンハルト作戦”の裏に秘められた実話を、強制的に贋札作りに従事させられたユダヤ系技術者の視点から描いた戦争サスペンス・ドラマ。原作は実際に強制収容所で作戦に関わったユダヤ人生存者アドルフ・ブルガーの自伝『ヒトラーの贋札 悪魔の工房』(朝日新聞社刊)

ナチスはイギリスの経済を混乱に陥れるため精巧な贋ポンド札の製造を計画する。この“ベルンハルト作戦”のため、ザクセンハウゼン強制収容所には、世界的贋作師サリー、印刷技師ブルガー(原作者)などユダヤ系の技術者たちが集められた。収容所内に設けられた秘密の工場で、ユダヤ人でありながら破格の待遇を受け、完璧な贋ポンド札作りに従事することになったサリーたち。しかし彼らは、自らの延命と引き替えに同胞を苦しめるナチスに荷担するジレンマに次第に葛藤と苦悩を深めていく。ポンド紙幣の偽造に成功した彼等は、次はドル紙幣の偽造を要求されるが・・。

国家によって行われた史上最高の贋札偽造事件を描いた作品。私は、歴史的な意味で興味深く作品を見れました。秘密の保守のため、偽造は収容所内のユダヤ人によって行われる。ユダヤ人であり、贋札つくりの犯罪者でもあった主人公のサリー。(本名はソロモン)この作戦の成功は彼の腕にかかっており、彼は仲間の命を助けるために、できうる限りの努力をする。しかし原作者でもる印刷技師のブルガーは、ナチスに加担する位なら全員死んだ方が良いという信念のもと仕事のサボタージュを続ける。

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サリー(左)とブルガー(右)

ユダヤ人捕虜収容所での事柄については、私はあんまりあれこれと意見を述べたくない。あれほどの体験をしていない者が、あれほどの差別をつい数十年前の文明国家で受けた経験のない者が、語るべき言葉はないと思っているからだ。例えば、映画を見る限りでは、サボタージュするブルガーに「正義感ぶってまわりを巻き込むな」という気持ちになるが、生きる事、死ぬ事の価値をそこに見出している者もいるのだ。反面、「今日銃殺される位なら明日ガス室送りになるのを選ぶ」とひたすら命をながらえる事に重きをおくサリーの様な人間もいる。と言って、人間の尊厳だとか、なんだとか語る気持ちもないし、とてもとても私には語れないのです。人間って一体何なんだろう・・という気持ちだけが残る。

この作品は2007年度アカデミー外国語映画賞受賞。映画作品としての観点から感想を述べさせてもらえば、それほどの作品ではないな・・というのが正直な感想です。同じ受賞作品なら、「善き人のためのソナタ」の方がずっと人間ドラマとして上質だったと思う。それでも、異色の捕虜収容所作品として見る価値のある作品だったし、収容所から解放された後、持ち出した贋のドル紙幣を、モンテカルロの賭博場で湯水のように使いまくるサリーの姿と心に負った傷の痛ましさが印象的な作品でした。

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複眼の映像 -私と黒澤明-

橋本忍著 文芸春秋刊 ¥2,000(本体価格) ISBN 4-16-367500-0
☆☆☆★★★

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「羅生門」「生きる」「七人の侍」・・・
生き証人が初めて語る、黒澤明との共同シナリオ制作現場の息づまる死闘!(本書、帯コピーより)

黒澤明作品の脚本は、初期と晩年の作品を除き、必ず他の脚本家との共同執筆になっている。主な共同執筆の脚本家は、橋本忍をはじめとして、菊島隆三、小國英雄、久坂栄二郎の4人。タイトルの「複眼の映像」とは、この共同執筆によるストーリーを練り上げていく視線の事を現わしている。

何とはなしに立ち読みしはじめたら、これが無類に面白く、即購入。2日ほどで読了してしまいました。まさに、黒澤監督と脚本家たちの戦いが、この本のすみずみまで描かれていて、黒澤映画ファンの私としては大いに堪能してしまいました。

また橋本忍の自伝として読む事も出来る作品で、私としては脚本とはいかにして書かれるべきものなのかという事を多いに学ばせてくれた書籍でもありました。

何と言っても、やっぱり一番迫力があったのは、「七人の侍」の執筆が出来上がるまでの過程。もともと黒澤監督は、ある侍が朝起きて、その日の夕方には切腹をすることになる様な運命的な一日を描きたかったらしく、橋本忍以下、映画会社のスタッフに下調べを命じる。ところが、調べても、調べても、侍の日常というものの記録が見つからない。歴史学者に聞いても誰も知らない。2ケ月がすぎ、黒沢監督に報告すると烈火のごとく怒りだす。

橋本忍の返答。

「黒澤さんは一日に何回飯を食いますか? 僕は三回ですが、黒澤さんも三回だと思います。しかし、いつの時代から日本人が三度飯を食うようになったのか・・・それはどこの誰にもわからないんです。」 中略 「我が国には事件の歴史はある。しかし、生活の歴史はないんです!!」

といったいきさつは、黒澤監督のインタビューでも聞いた事があったのですが、結局、下調べの最中に発見したエピソードで、「農民が侍を雇って落ち武者からの略奪を防いだ」という記録に着目し、映画「七人の侍」が出来上がる。

その他、心に残ったのは、橋本忍のオリジナル第一稿の「羅生門」が黒澤監督との共同作業で映画化されるまでのエピソード。「複眼の眼」で見る共同執筆作業をやめてしまった「影武者」以降の黒澤作品の凋落を嘆く箇所。

松竹で撮った「醜聞」「白痴」で助監督についていた野村芳太郎監督が、「黒澤監督にとって橋本忍は会ってはいけない男だったね」と語るセリフも少なからず衝撃的でした。野村監督に言わせると、橋本忍が持ちこんだ「羅生門」で外国の映画賞を撮り、芸術よりの作家になってしまった事が、黒澤監督にとって大きな不幸であったと言うのです。

「僕は助監督についたからわかるけど、黒澤監督の力量は世界的なレベルを超えていた。- 中略 - 純粋に映画の面白さのみを追及していれば、彼はビリー・ワイルダーにウィリアム・ワイラーを足して、二で割った様な監督になったはずです。- 中略 - B・ワイルダーよりも巧く、大作をつくらせればW・ワイラーよりも足腰が強靭で絵が鋭く切れる。そういう監督がどんな作品を作るか、橋本さんにもわかるはずです。」

黒澤監督の娯楽映画のレベルが天才的なだけに、橋本忍本人と同じく、私も目の前がクラクラしてしまいました。野村監督って意地悪だな~。(汗)

共同執筆をしていた脚本家達、そして黒澤監督自身も世を去り、黒澤組最後のライターとなった彼が、特殊であった共同脚本の実態を世に残すために、執筆を決意した書籍だけあって、ファンにとって、それ以上に現役の脚本家達にとって、とても貴重な内容の本だと思いました。

黒澤映画ファンのみならず。全ての映画ファンにお勧めの1冊です。

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アイ・アム・レジェンド

I Am Legend
2007年/アメリカ (監)フランシス・ローレンス
(演)ウィル・スミス アリシー・ブラガ ダッシュ・ミホク
チャーリー・ターハン サリー・リチャードソン
☆☆☆★★

51urezetgql__sl500_aa240_ リチャード・マシスンの古典的傑作『地球最後の男』をウィル・スミス主演で映画化したSFアクション。
2012年、ニューヨーク。科学者のロバート・ネビルは3年前に起こった新型ウィルスのまん延を生き残り、
ニューヨークではただひとり生き残った男となっていた。彼は、相棒のシェパード、サムと暮しながら、自分以外の生存者を探して、毎日無線で呼びかけていた。人類を絶滅させたウィルスの特効薬の開発を続けながら、たったひとりで奔走するロバートだったが…。

何の前知識もなく見たせいか、私はとても楽しめた作品です。特に無人となったニューヨークの描写はなかなか素晴らしかったです。ちょと前に読んだノンフィクション「人類が消えた世界」という本の描写にそっくりでした。恐らくこの本を参考にしたんだと思う。植物によって都市は徐々に浸食され、鳥や多くの動物たちが戻りはじめたニューヨーク。余談ですが、都市が野生化すると、飼い犬はすべて絶滅してしまうけど、飼い猫は野生を取り戻して生き残るだろう・・みたいな事がその本には書いてありました。

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ウィルスに冒された人間達は理性を失くした上、体力がパワーアップした食人鬼のモンスターと化している。しかし紫外線に極端に弱く、活動は夜のみ。夜になるとウィル・スミスは要塞の様に改造した自宅で息をひそめて眠る。このへんの描写はなかなか怖いのですが、やっぱりCG使いすぎの感は否めなかったです。それと、ラストがちょっと物足りない感じがしたのが残念でした。

ウィル・スミスと犬のサム。広い世界にたった二人・・。


で、鑑賞後に調べたら、この作品は3回目のリメイクだったのですね!しかもひとつ前のリメイクが。懐かしやチャールトン・ヘストンの「オメガマン」(1971年)でした!学生の頃に見て以来なので、内容覚えてないのですが、また是非見たくなりました。

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オリジナルは1964年で日本未公開の「地球最後の男」という作品。これは脚本がR・マシスン本人で、他の人のレビューを読んでみると圧倒的に良く出来ているらしいです。見たい!廉価のDVDが出ているので買っちゃおうかな~。どうしよう。(笑)

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この映画は、「ゾンビ」の原型となった作品らしいんですよ。「アイ・アム・レジェンド」を見ながら、またバイオハザードっぽいモンスター映画だな~なんて思ってたら、この原作がオリジナルだったんですね。と、あれこれ勉強になりました。(笑)

原作の「地球最後の男」は、「アイ・アム・レジェンド」に改題して早川書房から文庫で出てます。いずれ読んでみよう。

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オバマ・フィーバー

11月4日(日本では5日)に、第44代アメリカ大統領にバラク・オバマ氏が決定しました。

"Audacity Of Hope" (邦題 「合衆国再生」)

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翌日は世界中のほとんどの新聞が一面で報じ、アメリカ史上初の有色人種の大統領誕生のニュースを報じていました。

雑誌の表紙も次々と飾っています。(当選以前の雑誌含む)

「ニューズ・ウィーク」「ビジネス・ウィーク」「タイム」「エコノミスト」

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変わったところでは、「ローリング・ストーン」や、なぜか「メンズ・ヘルス」の表紙も。

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オバマ夫人も「エボニー」の表紙に!「エボニー」は有名な黒人女性誌。

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今回の私のお気に入り。「マッド」(笑)

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今後、アメリカがどの様な政策をとっていくのか、大きな変革があるのか、相変わらずのアメリカのままなのかは、わかりませんが、彼が当選した事がアメリカの歴史の中でも、大きな事件となる事は間違いないと思う。

今、私が最も恐れているのは、昨年ノーベル文学賞を受したドリス・レッシングが語って物議をかもした様に、「彼が暗殺されてしまう」のではという事です。西洋社会における白人優位主義がそう簡単に払拭されるとは思えないし、すでにイタリアの首相による「彼はよく日焼けしてるね」発言の様に、あからさまな侮辱もはじまっている。

アメリカは、大きな改革を成し遂げようとする大統領を暗殺してしまう恐ろしい国でもある。リンカーン然り、ケネディ然り。オバマ一人の力でアメリカが変えられるとは思っていないけれど、有色人種が大統領になれるという大きな礎を作った事は本当に大きな事だと思う。

人間というのは愚かな生物だから、同じ様な過ちを繰り返しながら、それでも少しづつ文明を進歩させてきた。世界は問題が山積みで、アメリカだけでどうこうという時代ではないけれど、ほんのちょっとの進歩でも私は信じたい。

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西の魔女が死んだ

西の魔女が死んだ
梨木香歩 著 新潮文庫 ¥400(本体価格) ISBN 978-4-10-125332-9
☆☆☆★★

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中学に進んでまもなく、どうしても学校へ足が向かなくなった少女まいは、季節が初夏へと移り変るひと月あまりを、西の魔女のもとで過ごした。西の魔女ことママのママ、つまり大好きなおばあちゃんから、まいは魔女の手ほどきを受けるのだが、魔女修行の肝心かなめは、何でも自分で決める、ということだった。喜びも希望も、もちろん幸せも・・・。(文庫解説より)

主人公まいのおばあちゃんは、イギリス人。なのでまいはクォーターなんですね。彼女は、同級生たちとうまくつきあう事が出来ず、完全に浮いてしまった状態。登校拒否になってしまったまいは、田舎のおばあちゃんのもとで過ごす事になる。

おばあちゃんの生活スタイルは、英国式オールドファッションで、野菜やハーブも自家栽培。つみたての青葉でサンドイッチをつくったり、ジャムをつくったり、飼っている鶏の産みたての卵で料理をしたり、ハーブティーをつくったり、洗濯もたらいで足踏みでする。手作りのエプロンをつくってもらい、毒草(薬草でもある)の知識を教えられたり、スローライフの中で、まいの精神は少しづつ癒されていく。

そしておばあちゃんには、少し不思議な能力があるのだった。その力はラストで明かされるのですが・・。「西の魔女から東の魔女へ・・・。」

主人公のまいは14歳という設定で、この作品は、これくらいの年代の女の子が読むのには素晴らしい作品だと思いました。もちろん大人が読んだって良い。年齢とは相対的なもので、子供はいくつになっても親から見れば子供だからだ。おおげさに苦しみを描写する事もなく、癒しの言葉をかけるわけでもない小説だが、優しさに溢れた作品でした。私は、おばあちゃんの生活スタイルがうらやましくて仕方なかったです。

この文庫には、まいのその後を描いた「渡りの一日」という作品も収録されていて、少し成長した彼女の姿が見られます。

魔女のおばあちゃん役を、シャリー・マクレーンの娘、サチ・パカーが演じた映画化作品が今年公開されてましたが、是非この映画版も見てみたいです。

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年の瀬 酉の市

今年もいよいよ酉の市の季節が巡ってきました。ここ数年、友人とともに市に訪れているのですが、この季節になると、本当に年末が近いんだな~という気持になります。

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今年は三の酉まである年。一の酉である11月5日(水)の夕方から出かけて行きましたが、かなりすいていてビックリ。例年、入場するのも大変だったし、参拝するのは至難の
技だったのが、スイスイと進めて気が抜ける位でした。

会社と自宅に飾っていた昨年の熊手を神社にお返しして、今年は神社のオフィシャル熊手を購入。これだけすいてなかったら買えなかったです。やたら可愛らしいのが特徴。(笑)

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縁日もガラガラ~。ちょっと物足りない感じですが、どの店にもすぐに立ち寄れました。いつも最初に訪れるお店で、かけつけ一杯。もつ煮込みなんかを頼みました。たこ焼き、じゃがバター(マーガリンだけど)なんかを食べてるうちに段々、お腹がいっぱいに・・。

最後はいつも行く酒屋さんで、ワインとチーズをいただきました。

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購入した熊手は、翌日から早速職場のかたすみに飾りました。景気の悪い昨今、ご利益があります様~に。

以降の日程は
二の酉 11月17日(月)
三の酉 11月29日(土)

詳しくは鷲(おおとり)神社のホームページにて!
http://www.otorisama.or.jp/

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こころ

「こころ」
夏目漱石 著 新潮文庫 ¥362(本体価格)
ISNBN 4-10-101013-7
☆☆☆☆

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2年位前に、「新潮文庫の100冊」から2冊を買うともれなくYONDAマスコットプレゼントのキャンペーンに惹かれて(笑)買ったうちの1冊。読みたい本がたくさんあって、ずっと放ってあったこの作品を読んで、私は凄い衝撃を受けてしまいました。

中学生のころに「吾輩は猫である」と「坊ちゃん」を読んだきり、もう夏目漱石は卒業!とばかりに目もくれていなかった私の愚かさ加減に泣けてきました。きっと皆さんはとっくに読んでますよね~。(汗)

あまりにも有名な作品ですが、簡単にストーリーを。
親友Kを裏切って恋人を得たが、Kが自殺したために罪悪感に苦しみ自らも死を選ぶ孤独な明治の知識人”先生”。鎌倉の海岸で主人公の学生”私”は、先生に出会いその不思議な魅力にとりつかれていく。”先生”から”私”に語られた先生の罪とは・・。

まず感嘆したのは、とにかく「面白い」という事。語りの上手さは天才的です。明治に書かれたとは思えないほどの、この親近感は凄いと思いました。人物描写、心の描写、近代人の心の孤独。おおげさに言うと、現在書かれている似たテーマの現代小説はいっさい不要ではないか・・とすら思ってしまいました。それ位、今読んでも、まったく違和感のない小説です。そして現代の小説では読む事の出来ない言葉の美しさ。夏目漱石ってやっぱり凄い作家なんだね!と今さらながら感動してしまいました。ああ、芥川龍之介があんなにも「夏目先生は天才だ」と語っていたのに・・。遅いよね~と思う反面、学生の頃だとわからなかっただろうな・・という気持ちもあり、私にとっては今ブームになって良かったのかもしれません。

夏目漱石の未読の作品を、順番に読んでいこうと「三四郎」を買って帰ったその夜、NHK教育で夏目漱石の特集番組が。とりあげられている作品は「三四郎」「それから」「こころ」。しかもナビゲーターは私の大好きな姜尚中氏ではないか!「ああ、漱石が私を呼んでいる」(笑)

私のこだわり人物伝 「夏目漱石 悩む力」全4回を再編集して1時間30分の番組にしたものでした。とても良い番組でしたよ。
http://www.nhk.or.jp/shiruraku/200707/tuesday.html

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岩波新書創刊70周年記念

1938年(昭和13年)に創刊された岩波新書は、今年70周年を迎えるという事で、「図書」の臨時増刊が発行されています。書店で無料配布されていると思います。(一応定価は100円です。)私は、この冊子を見て、いてもたってもいられない様な気持ちになってしまいました。

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70周年を記念して学者を中心に各界で活躍している著名人218名に、お勧めの岩波新書をアンケートした結果の特集号です。ちょっと写真の画像が良くないのですが、表紙のイラストは宮崎駿です。私の知らなかった世界が、アンケート結果の中に溢れていて、どれもこれも読んでみたい気持ちになりました。

今回のアンケートでもっとも推薦されていたタイトルは丸山真男の「日本の思想」(1961年刊 青版)この作品は日本には確固とした思想というものは存在せず、本質的には無思想であるが故にそれが日本人の無責任性の根底にあると説いた内容との事。今回12票を得て圧倒的なトップになっています。

その他、「へ~・・」っと感心してしまったのは9票を集めた鶴見良行の「バナナと日本人 - フィリピン農園と食卓のあいだ」(1982年刊 黄版)という本。この本は、ルポルタージュの名著とされてるそうで、バナナという一つの食品を通じて、自分の生活と生産現場との関連、そして世界の状況とが明らかになっていく内容との事。

同じく目からうろこな感じがしたのは5票を集めた松田道雄の「私は赤ちゃん」(1960年刊 青版)という本。子育てというものへ親や社会はどうあるべきかを、赤ちゃんの視点から訴えた作品。

そして私も必ず読もうと心に決めたE・H・カーの「歴史とは何か」(1962年刊 青版)。8票を集めていて、以前から気になっていた書籍なだけに興味がますます湧いてきました。
「歴史とは過去と現在の絶え間のない会話であって、過去は現在によって記述されるものである。歴史とは事実そのものではなく、広く認められた判断である。」読みたい!同じく読もうと思っているのは6票を集めた大江健三郎の「ヒロシマ・ノート」(1965年刊 青版)戦争と原爆体験の記憶が薄れていく中、もう一度戦争の悲惨さと戦後のあり方を自分なりに考えてみたい。戦争を知らないからこそ読まないといけないと思っています。

その他、アインシュタインとインフェルトの「物理学はいかに創られたか」(1939年刊 赤版)、パッペンハイムの「近代人の疎外」(1960年刊 青版)など読みたいタイトルが幾つもありました。
残念なのは6票も集めていたシュレディンガーの「生命とは何か - 物理的にみた生細胞」が版切れになっている事。これは原書もズ~っと売れ続けている古典的名著なので是非復刊していただきたいものです。※

11月下旬よりこのアンケートをもとにチョイスされた50タイトルを「私のすすめる岩波新書」として各書店にてフェアを開催するそうです。

参考

岩波新書赤版 1938年~1946年刊行
      青版 1949年~1977年刊行
      黄版 1977年~1987年刊行
     新赤版 1988年~現在

岩波書店ホームページ。詳しくはこちらまで。http://www.iwanami.co.jp/moreinfo/sin_fair2008/

※ 裂織さんからの情報で「生命とは何か」は、岩波文庫(青)から出版されているとの事です。裂織さん有難うございます。maple

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赤ひげ

赤ひげ

1965年/日本 (監)黒澤明
(演)三船敏郎 加山雄三 山崎努 団令子 桑野みゆき 香川京子 二木てるみ 根岸明美 土屋嘉男 東野英次郎 志村喬 笠智衆 杉村春子 田中絹代 三井弘次 西村晃 藤原鎌足 頭師佳孝
☆☆☆☆

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黒澤監督+三船敏郎コンビ最後の作品。寂しい気持ちとともに、二人でつくりあげてきた数々の名作の事を思い、本当に感慨深い気持ちになります。

原作は山本周五郎の「赤ひげ診療譚」。
私にとってこの作品は、黒澤作品より先にNHKで小林桂樹が演じたドラマ版が先でした。
重厚なテーマ音楽が忘れられない名作ドラマでしたが、黒澤映画版はまさにヒューマニズム賛歌の金字塔な様な作品で、まさに圧倒される映画です。

御典医を夢見て長崎でオランダ医学を学んだ加山雄三は、赤ひげを所長とする貧乏人のための施設である小石川養生所に無理やり派遣される。こんなレベルの低いところで医者をするつもりではないと憤っていた加山は、最初反抗的な態度を見せていたが、数々の患者に接し、赤ひげから医者の真の道を悟った彼は、この養生所で医者を続ける決心をするのだった・・。

香川京子演じる美しい色情狂の娘、悲惨な人生の中ガンで臨終を迎えようとしている老人(藤原鎌足)、薄幸の中、心を閉ざしてしまった少女(二木てるみ)、貧しさで一家心中をはかった長坊(頭師佳孝)の家族、等、ここで思い出しながらも涙があふれてきそうになるエピソードが満載です。主演は三船演じる赤ひげですが、話の中心は若き医師加山雄三の心の成長にあり、観客も加山と同じ視線で映画をともにする事になる。

肺病で死んだ山崎努の哀しい恋物語のエピソードや、大名や金持ちの商人には大金を請求する赤ひげの姿や、岡場所での赤ひげとヤクザとのたちまわりのシーンなど、見どころも満載で、3時間という上映時間の長さをまったく感じさせない作品です。その他、名優たちが脇にまわっていて贅沢な事この上なし。杉村春子に田中絹代まで出てる!!

最後に付け加えたいのは、毎度の事ながらの映画美術の素晴らしさです。恐らく使いこまれて古くなった材質の描写は物凄く難しいだろうと素人ながら推察するのですが、この作品ではそれらが完璧に表現されています。

小石川養生所の表門。門札の文字は何人もの書道家に書かせ決定するまでに1ケ月以上かかったそうです。

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そして誰もが気がつくでしょうが、照明技術の素晴らしさは群を抜いています。光と影のコントラスト。これが出来るのは一流の映像作家だけです。
そして音楽の重厚さ。黒澤監督の映画音楽へのこだわりは凄いものがあるんですよね。今回のモチーフはベートーベンだったと音楽担当の佐藤勝が語っています。
黒澤監督の言葉。「ベートーベンの第九、歓喜の合唱。最後にこの音色が出なかったらこの作品はダメなんだ。

余談ながら地震のシーンは一番のスペクタルシーンみたいに見えますが、撮影を最後にもってきて、セットを壊しただけだから、楽ちんなシーンだったらしいですよ。(笑)

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10月に見た映画

いよいよ11月。今年もあと2ケ月ですね。ちょっと前まで夏だった様な気が・・。coldsweats01

10月は涼しくなった事もあり、結構ビデオ/DVD鑑賞時間がとれたのですが、実はその時間の大半を友人から貸してもらったTVドラマに充ててしまいました。2作品みたのでそちらの紹介もあわせて。

「ロック・スター」
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2001年/アメリカ (監)スティーブン・ヘレク
(演)マーク・ウォルバーグ ジェニファー・アニストン ドミニク・ウエスト
☆☆☆★

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伝説的人気ヘビメタバンド「スティール・ドラゴン」に憧れているM・ウォルバーグは、両親と同居しながらコピー機の修理担当として働いている平凡な青年だった。自身でもバンドで歌っていた彼に、「スティール・ドラゴン」の新ボーカルのオーディションの話が舞い込み、彼は見事に後釜となり、夢に見たロックスターとなるのだが・・。

この作品はジュダス・プリーストのボーカルの新旧交代劇のエピソードをもとに映画化されたらしいのですが、作品としては普通の出来。ただし、ステージのシーンなどはなかなか良く出来ているし、ロックスターの生活の裏側の描写なども興味深かった。ジェニファー・アニストンは可愛い!!

「トンマッコルへようこそ」
2005年/韓国 (監)パク・クァンヒョン
(演)シン・ハギョン チョン・ジェヨン カン・ヘジョン イム・ハリョン
☆☆☆★★

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韓国で2005年度の興行成績第1位に輝いたヒューマン・ファンタジー・ドラマ。1950年代の朝鮮戦争を舞台に、山奥の不思議な理想郷に迷い込んだ敵対する兵士6人(韓国軍2人 北朝鮮人民軍3人 アメリカ兵1人)が、村人たちののんびりしたペースに癒され人間性を取り戻していく姿をユーモアを織り交ぜ感動的に綴る。

ファンタジーの様な作品ではあるのですが、決してファンタジーになりきっていない所が、韓国人の持つ危機感や緊張感によるものだと思った。特にラストのあたりの現実と非現実があわさった様な厳しさは辛い気分になる。人間は、戦争さえなければこんなにも人間らしく他者と交われるのに・・。トンマッコルは韓国の原風景の様な桃源郷ではあるけれども、決してすべての人間達を癒せる場所ではないのが、辛い現実世界を思い起こさせる作品です。

「時をかける少女」(アニメ版)
2006年/日本 (監)細田守
(声の出演)仲里依紗 石田卓也 板倉光隆
☆☆☆★

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これまでに何度も映像化されてきた筒井康隆の名作ジュブナイルを初のアニメ映画化。あるきっかけで、過去に遡ってやり直せる“タイムリープ”という能力を身につけたヒロインの淡い恋の行方と心の成長を丁寧な筆致で綴る。

私にとってはこの作品は原田知世の角川映画版。アニメ版はどうなのだろう・・と思ってましたが、可もなく不可もなくと言ったところでした。角川版とはだいぶお話が違うみたいな気がしたのですが、こちらの方が原作に近いんだろうか?時代は現代に設定されているせいか、ヒロインのがさつぶりが目にあまる感じがしたのが残念。っていうか、彼女のキャラクター設定ががさつなんだな。男まさりにヒロインを設定するのが今の主流だからね。

「メイフィールドの怪人たち」
The 'Burbs
1989年/アメリカ (監)ジョー・ダンテ
(演)トム・ハンクス ブルース・ダーン キャリー・フィッシャー コリー・フェルドマン ヘンリー・ギブスン
☆☆☆

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アメリカ郊外の住宅地メイフィールド。トム・ハンクス家の隣に越してきた一家はまったく姿を見せず、夜になると家の中では怪しい音や光が漏れ出している。好奇心を燃やしたトム・ハンクス他3人は、正体を暴いてやろうと画策をはじめるが・・。

ジョー・ダンテの映画なんでまったく期待してませんでしたが、まさに期待以下の作品でした。(笑)それでも、以前にも書いた様に、私はトム・ハンクスにはとっても弱く、彼が出てれば良しとしてしまう習性があるため(笑)、この作品もそんな感じです。全くお勧めしません。トム・ハンクスとしてもキャラが生かし切れてないし。コリー・フェルドマンが懐かしかった。

以下、テレビドラマです。

「ヒーローズ」ファースト・シーズン
Heroes
アメリカ/2006年~2007年

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一時話題になったSFテレビドラマシリーズです。全23話。もって生まれた特異な才能をもつ人間たちによって繰り広げられるSFサスペンス。飽きる事なく最後まで見れましたが、登場人物が多すぎるので、ラストどうするのかと思いましたが、とりあえず無難にまとめていました。この作品はほとんど「X-メン」なんですよね。見どころは何と言っても、日本人二人組。マシ・オカは日本生まれアメリカ育ちの完全な日本人なのですが、相棒になるアンドー君は韓国系アメリカ人。凄くがんばってるんだけど、日本語がおかしいんですよ。そこが物凄く良い!(笑)アメリカ人のイメージだけで描かれた様な日本の会社の描写もステキ!(笑)どこぞのレビューで、日本人の描写がいい加減で、古い日本のイメージそのままで失笑する・・みたいなコメントを幾つか見かけましたが、そこが良いんじゃないか!どこの国に対してだって外国人の見た固有のイメージがあって、そのズレが楽しめないのでは、こんなSF見てられないんじゃない?

わりにお勧めです。地上波で深夜にでも放映されたら是非ご覧になってみてください。

「キッドナップ」ファースト・シーズン
Kidnapped
アメリカ/2007年

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これはケーブルテレビ系でしか放映されていないらしく、あとはセルDVDのみみたいなのですが、なかなかの傑作だったのでご紹介します。全13話。

ティモシー・ハットン演じる裕福な家庭の息子が誘拐される。その身代金は2000万ドル。犯人の要求通り、警察へ連絡しないことを決めた家族は、息子救出への希望を1人の男に託す。男の名は、ナップ。成功報酬、救出のためには手段を選ばないという独自の手法で、これまであらゆる誘拐事件の被害者を救出してきた人質交渉人だ。調査を進めていくうちにナップは、これが裕福な家庭の子供を狙った単純な誘拐事件ではないことを察知。一代で富を築いた父親には知られたくない秘密があったのだ・・・。

っていう感じのストーリーなのですが、ナップのプロフェッショナルぶりと、中西部の男的な男らしさがなかなか良くて久し振りで満喫できたテレビドラマでした。ナップの元上司のFBI捜査官を演じるデルロイ・リンドも渋くて良かった。後半、ちょっとだれる感じがあるし、ラストの落ちも意外ではあるけれど何となく肩すかし感があるものの、十分楽しめる作品です。13話と短いのも良い。

これは、でもテレビじゃ放映しないだろうな~。残念ながら。

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僕らのミライへ逆回転

僕らのミライへ逆回転
Be Kind Rewind
2008年/アメリカ (監)ミシェル・ゴンドリー
(演)ジャック・ブラック モス・デフ ダニー・グローバー ミア・ファロー メロニー・ディアズ シガニー・ウィーバー キッド・クレオール
☆☆☆★★

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まじめな黒人青年モス・デフが働くおんぼろレンタルビデオ店。時代に取り残された同店にも再開発の波が押し寄せ、いよいよ取り壊しの危機に。そんなある日、彼は店長のD・グローバーに留守を任される。ところが発電所で体に磁気をおびてしまった友人のジャック・ブラックが店を訪れると、商品のVHSビデオが全てダメになってしまう。あわてた2人は、ビデオカメラ片手にダンボールや廃材を使って「ゴーストバスターズ」や「ラッシュアワー2」をリメイクし急場をしのぐ。オリジナルとは似ても似つかないチープな手作りビデオだったが、いつしかそれが評判を呼び、2人は町の住人たちを巻き込み「ロボコップ」や「2001年宇宙の旅」、「ドライビング Miss デイジー」といったハリウッドの名作、ヒット作を次々と勝手にリメイクし始めるのだったが…。

映画評の評判も良かったし、ストーリーも面白そう。監督は「エターナル・サンシャイン」(未見!)でアカデミー脚本賞を受賞した「ミッシェル・ゴンドリーという事もあり、大いに楽しみに見にいったのですが、ストーリー展開のもたつきなんかもあり、まずまずといった作品でした。

ただ、CG全盛時代にあって、手作りの映画の良さを訴えようとしている姿勢が気持ち良くて、見て良かったと思える作品でした。本来、映画っていうのはこういう風に工夫をしながら作っていくものなんだな・・・なんて見ながら感じていました。どんなに特撮がチャチでも、本来かまわないんですよね。やっぱり映画はハートなんだと思う。それがあれば、年月がたっても観客に愛され続ける作品になる。

それと、思いっきりチャチなリメイク作品がおかしくって、この映画の最大の見せどころです。特に、80年代に最も映画を見ていた私としては、「ゴーストバスターズ」(大した映画じゃないけど)のテーマ曲が流れてきただけで、気分が盛り上がります。(笑)

脇を固める俳優も良いです。ミア・ファローはウッディ・アレン作品からそのまま抜け出してきた感じ。ダニー・グローバーが「ドライビング・ミス・デイジー」のリメイクにM・フリーマン役で出てるのもおかしいし、近所の大型DVDショップの店長はキッド・クレオール!です。

ラスト、建物の取り壊しの直前まで、住人達と手作りした「ファッツ・ウォーラー」の伝記フィルムを皆で見るシーンも良かった。ホロリとさせられますよ。

インチキ・リメイク作品はこの映画のアメリカの公式サイトで一部見られます。「ロード・オブ・ザ・リング」がおかしかった。(笑)

http://www.bekindmovie.com/youtube.html

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