ダイヤルMを廻せ!
Dial M For Murder
1954年/アメリカ (監)アルフレッド・ヒッチコック
(演)グレース・ケリー レイ・ミランド ロバート・カミングス ジョン・ウィリアムス アンソニー・ドースン
☆☆☆★★★
フランク・ノットが自身の舞台劇を脚色した、ヒッチコック・ミステリー。この作品の成功のかなりの部分が彼の脚本のおかげだと思った。最近は、細かい工夫を凝らした作品はとんと見かけなくなっているので、今回初見のこの作品を、私は新鮮な気持ちで楽しめました。
若く美しい妻グレース・ケリーの不倫を知った夫のレイ・ミランドは、彼女の殺害を企む。自分は妻の浮気相手の男性とパーティーへ出かけ、その間に古い知合いの悪党アンソニー・ドースンに妻を殺害する様に依頼する。
完全と思われた計画だったが、あちらこちらで思いがけない失敗が起こり、妻が悪党の男を逆に殺してしまう結果になる・・。夫はシナリオの変更を余儀なくされ・・・。
この映画は、犯行は決して計画通りには進まないという面白さと、沈着冷静に事を運ぼうとするレイ・ミランドと警察とのかけひきの面白さが、お話の焦点になっている。もとプロのテニス・プレーヤーだった夫は、浪費癖があり、妻の財産をすべてせしめてしまいたいという思惑もあるのです。
お話は、ほぼ密室劇で、小道具の一つ一つ、照明の具合、インテリアの配置、人物の立ち位置に至るまでが、綿密に考えつくされた作品で、はじめに書いた様に、こういう映画は最近はめっきり見ないです。それと昔の犯罪映画は、犯人も警察も非常に上品なのが良い。バイオレンスとセックスなしでは、今の犯罪映画は成り立たなくなっているのも痛感しました。この作品、マイケル・ダグラスとグウィネス・パルトロー主演でリメイクされてるので、是非そちらも見比べてみたいです。
レイ・ミランドの落ち着いた冷酷な演技が素晴らしかった。そして何と言っても、グレース・ケリーの美しさは別格です!!
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