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チャイルド44

Child 44
トム・ロブ・スミス著 新潮文庫
上巻 ISBN 9784102169315 ¥705(本体価格)
下巻 ISBN 9784102169322 ¥667(本体価格)
☆☆☆★★★

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この国家は連続殺人の存在を認めない。ゆえに犯人は自由に殺しつづける・・・。

スターリン体制下のソ連。国家保安省の敏腕捜査官レオ・デミドフは、あるスパイ容疑者の拘束に成功する。だが、狡猾な副官の計略にはまり、妻ともども片田舎の民警へと追放される。そこで発見された惨殺体の状況は、かつて彼が事故と遺族を説得した少年の遺体に酷似していた…。ソ連に実在した大量殺人犯に着想を得て、世界を震撼させた超新星の鮮烈なデビュー作。 (文庫解説より)

ひさしぶりで、夢中になって読めた作品。徹夜しそうになるのを、途中でやめるのが大変でした。(笑)

お話の舞台はかなり変わっていて、スターリン体制下のソ連。少しでも国家に不服従な態度をとると、処刑されてしまう鉄の支配下で起きる幼児連続猟奇殺人事件。しかし、完璧なる平等国家であるソ連にはそもそも犯罪はあり得ないとの前提のもと、それぞれの事件を知的障害者や、反政府的な人間の仕業とでっちあげ、それ故に犯人は捜査される事もなく次々と犯行を繰り返していく。

これは実際に1978年から1990年にかけて、52人もの子供をレイプし殺害した「アンドレイ・チカチーロ事件」から着想を得ているとの事。12年にもわたって犯行が繰り返されたのは、上記の理由によるもの。

主人公、レオは国家保安省の捜査官で、ソ連とその信条に忠誠を誓った冷徹な人間だったが、策略にはまり地位をはく奪される中、人間としてあるべき様々な事に目覚めていく。そして自分が依然もみ消してしまった猟奇殺人事件を、再び目にしその捜査に自身の運命の全てをかけていく。

著者は当時若干28歳の英国人。これがデビュー作。人物の内面の描写や、重要なエンディングの部分などに少しもの足りさを感じたものの、十分に楽しんで読める作品でした。なんとロシアではこの本は発禁タイトルになっているそうです。確かにロシアの人にとっては愉快ではないだろうけれど、解体したソ連の、しかもスターリン時代が舞台なのに、それほど神経質になる必要があるんだろうか・・。

2008年度CWA最優秀スパイ・冒険・スリラー賞受賞。何と、リドリー・スコット監督で映画化が決定しています。著者はもともと映画やドラマの脚本家だった様なので、この映画の脚本も担当するかも。楽しみです!

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コメント

こんばんは。東京にも初雪が降りましたね。
もしかして、「雪はごみつさんの休日に降る」の法則はまだ生きていますか?

この本、私も夢中になりました。「人物の内面の描写や重要なエンディング部分に物足りなさを感じた」という感想、同感です。犯行の動機を犯人自らに説明させちゃうところが、ちょっと安易ですよね。でも、それ以外はほとんど一気に楽しめました。余計なことを書かずに、エンタテインメントに徹しているところが好きです。28歳といったら、もっとくどくど書きたい年頃だろうに……

投稿: Tae | 2009年1月 9日 (金) 20時23分

Tae さん

今日は!
私、なんと昨日~今日と連休です。snow
「雪はごみつさんの休日に降る」の法則は「質量保存の法則」と同じくらい確かな法則になりつつあります。(笑)

このところ、この本の原書の問い合わせが多かったので、そんなに面白いのか・・?と読んでみたのですが、とっても楽しめました。shine
まだ若いので、これからが期待できますね!

今は、遅ればせながらチャンドラーの「さらば愛しき女よ」を読んでます。もう、読み始めからこれは・・・。
またレビューしますね~。

投稿: ごみつ | 2009年1月10日 (土) 15時29分

これはなかなか面白そうですね。チェックしておこう。

似たようなものに、エリオット・パティスンの単・元捜査官シリーズがありますね。こちらは北京の腕利き捜査官で、政治的なからみでチベットの強制収容所に送られ、そこでの殺人事件の解決に奮闘するといったものでした。共産中国にせよ、ロシアにせよ西側社会とは違いますから、警察の捜査も独特であるところが新鮮ですね。

しかも、リドリー・スコットの手で映画化ですか。それなら期待できそう。

投稿: ヌマンタ | 2009年1月10日 (土) 17時41分

ヌマンタ さん

今晩は。
これ結構面白かったですよ。舞台が異色で。
でも買っちゃダメですよ。とりあえず未読の100冊から・・ですよ。(笑)

ご紹介いただいたエリオット・パティスンの著作ははじめて知りました。アマゾンでチェックしてみましたが、面白そう!ですね。
いつか読んで見たいと思います。

映画はホント楽しみです。メル・ギブソンと映画化権を争って結局リドリー・スコットがゲットした様です。
M・ギブソンでも、また趣向の変わった映画にはなっただろうとは思いますけどね。

投稿: ごみつ | 2009年1月10日 (土) 21時39分

ごみつ様

ことしもよろしくお願いします
最近寒いので、お家が大好きですw

この本、かなりおもしろそうですね!
読みたくなりました
今読んでる本が読み終わったら
この本チェックしてみます( ^ω^ )

投稿: rippletonefrench | 2009年1月11日 (日) 10時07分

rippletonefrench さん

こちらこそ今年もよろしくね~。
いや~、このところ本当に寒いよね。今日も寒かった~。゚゚(´O`)°゚サムイ

この本、なかなか面白かったよ。でもさ~、文庫売り場に行くと、あれこれ本がたくさんあって本当に迷うよね。とりあえず未読の本がたまってるので、そちらから読んでいこうと思ってます。book

投稿: ごみつ | 2009年1月11日 (日) 19時46分

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