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2009年9月

酒は大関、心意気

今日、インターネットをたちあげたら、ニフティのニュース覧に「清酒CMリバイバルブーム」という記事が。そう言えば、日本酒って最近飲む人減ったよね~、(私も滅多に飲まない。後が怖いので。笑)と思いながら、何気なく読んでみたら、昭和46年に放映されていた田宮二郎の「大関」のCMが、SMAPの稲垣吾郎主演で完全リメイクされたというニュースでした。

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どちらも映像が見れるので、見て!見て!
http://www.ozeki.co.jp/cm/index.html

田宮版のCMのカット割りの何と見事な事か!短い時間の中でのパーフェクトなドラマです。ラスト、コミカルに落としてるのも良い。吾郎ちゃんバージョンは、田宮二郎の色香には遠く及ばないのですが、微笑ましいリメイクになってステキです。

オマケに、西田佐知子の歌で有名な菊正宗のテーマ曲が、ジェロによって新たにカバーされた様なのでこちらも。

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「や~ぱり~、俺は~♪」ってやつね。
http://www.kikumasamune.co.jp/cm/

は~、私も、熱燗でも飲みたくなってきたな~。肴は「いかの塩辛」で・・。bottle

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黒澤明という時代 - そして現在の映画評論に思うこと

小林信彦著 文藝春秋刊 ISBN 9784163717203
☆☆☆★★★

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著者の小林信彦氏は基本的に作家なのですが、本や芸能に関しての著述をまとめた作品も多く、その手の作品はとても面白くて、昔からけっこう読んでいます。特に映画に関しては、感受性の違いはもちろんあるものの、私にとっては、とっても「正しい映画の見方」をしている人なので大好きなのです。

で、そんな彼の「黒澤作品を語る」本が出版されたので、喜びいさんで購入。今までも、ポツポツと、彼の黒澤作品評は目にしていたのですが、これは年代順に全作品に関しての著述があり、その時代の空気感を感じさせてくれる、とてもありがたい内容です。

黒澤監督のデビュー作「姿三四郎」が封切られたのは、小林信彦氏が11歳だった戦時下の昭和18年。この作品が当時どれだけ衝撃的な作品だったかを、後から見た者は決して理解できないだろうと彼は語る。

「私の表現を大げさと思う読者がいるかもしれない。文学でも、映画でも、その作品が発表された時の衝撃 - この言い方が強すぎるとすれば、人々の中にじわじわと広がっていく波のようなもの、と言い変えてもよいのだが、これはリアルタイムで接した観客にしかわからないと思う。」

このスタンスで、彼は以降の黒澤作品に関するあれこれを語っていくのですが、まことにもって幸福な事だな~と羨望を感じてしまいました。私と黒澤作品のリアルタイムは「影武者」からだもの・・・。

黒澤作品のそれぞれに関しては、このブログで全作品をとりあげたので、ここまでにするとして、黒澤明ファンの方々には是非読んでいただきたいと思った1冊です。

実は、今回は、この作品の紹介とともに、私が昨今感じている日本の映画評論のシーンについて書いてみたいと思ったのです。(もちろんプロとして仕事をされている人の事です。)

その昔は、私も映画雑誌を購入し、映画評論家の書いた文章を読み、テレビの映画劇場の解説など聞きながら、映画への愛をさらに深めていったものでした。映画をどう見るかという姿勢については、最も敬愛している双葉十三郎氏に最も影響されているのですが、実は文章化する時には小林信彦氏のまねっこになっている場合が多いんですよ。(笑)

ところが、最近は、映画についてきちんとした事を書ける人が激減しています。っていうか、きちんと「映画評論家」の肩書で仕事をしている人もあまりいないんですよ。気が付いてました?

例えば、先日見に行った「レッド・クリフ Part 2」のパンフレットの中で語ってる人達は、一人は「映画ライター」、もう一人は「映画感想家」ですから。評論家と言う言葉がえらそうだから・・と肩書を変えるのは別にかまわないんですが、ぞれぞれその名の通りの内容しか書いてないとしたら、それは逃げじゃないか・・って私は思うのです。

その他、「シネマエッセイスト」だの「映画コラムニスト」だのワケわかんない職業名にあふれているんですよね~。もうこういう逃げモードの人達の書いたものはどうしようもない。映画のパンフだったら、時代背景について大学の先生の解説だとか、例えば気象学者だの、フランス文学評論家だの、その他のプロの方が、文章を寄せている事がありますが、そういう人たちの書いたものの方が500倍位読み甲斐ありますよ。

私にとっての映画評論家と言うのは、簡単な様ですが、「映画としてのその作品の評価」がきちんと出来る人の事です。誰でも好みがあり、物凄い名作でも肌があわない事もあるし、最低作品でも大好きな事もあります。今は、その肌合いでしか、映画を語れない評論家ばかり。

ここで、ちょっと前に読んでけっこう感心してしまった映画評論本をひとつご紹介します。

「バッド・ムービー・アミーゴスの日本映画最終戦争 2007-2008年版 邦画バブル死闘編」
柳下毅一郎、江戸木純、クマちゃん 著 洋泉社刊 ISBN 9784862483805
☆☆☆★★

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これ「映画秘宝」の連載だし、タイトルや表紙からしてくだらなそうだけど、内容は以外にしっかりしててビックリした本です。3人のおふざけ対談形式で笑えるのですが、ちょっと意地悪ではあるものの、映画に対してしっかりした感性がある人達っていうのが(特に柳下氏)わかって感動します。クマちゃんは匿名の人なのですが、他の2人はきちんと自らを「映画評論家」と名乗ってます。ほ~らね~!

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ミレニアム 1 ドラゴン・タトゥーの女

Man Som Hatar Kvinnor
スティーグ・ラーソン著 早川書房
上巻 ISBN 9784152089847
下巻 ISBN 9784152089830
☆☆☆★★★

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世界各国で驚異的に売れまくっているスウェーデンの作家、スティーグ・ラーソンによる話題のミステリー。

最初、英語版のペーパーバックが入荷してきた時、帯に「人口900万人のスウェーデンで290万部の大ベストセラー!」と書いてありビックリしたものでした。日本で言えば4000万部位売れてる事になります。

で、邦訳も出たので、早速1作目を読んでみました。

月刊誌『ミレニアム』の発行責任者ミカエルは、大物実業家ヴェンネルストレムの違法行為を暴露する記事を発表したが、名誉毀損で有罪になり、彼は『ミレニアム』から離れることになる。そんな時、大企業グループの前会長ヘンリック・ヴァンゲルは、兄の孫娘ハリエットがおよそ40年前に失踪した事件の調査を彼に依頼する。

ハリエットはヘンリックの一族が住む孤島で忽然と姿を消していた。ヘンリックは一族の誰かが殺したものと考えており、事件を解決すれば、ヴェンネルストレムを破滅させる証拠資料を渡すとともに、多額の報償を約束する。ミカエルは依頼を受諾し、困難な調査を開始する。

深まる謎を調査するには助手が必要と感じたミカエルは、背中にドラゴンのタトゥーを入れ、特異な風貌をした女性調査員リスベットとともに謎の解明に迫っていく。やがて浮かび上がる忌まわしい事実とは?

お話の導入部分が、多少退屈。後になれば重要な部分なのだけれど、オープニングとしてはいまひとつな感じがした。ただ、リスベットの登場あたりからは、にわかに面白くなり、あっという間に読み終わりました。

1作目を読んだ感想としては、ミステリーとしては、皆が騒ぎ立てるほどの内容ではない・・というのが正直なところ。エンターテインメント小説としてはかなりの出来だとは思うのですが・・・。 ストーリーの広がりも大きく、ヴァンゲル家の背景なんかは、「犬神家の一族」的な興味もある。スウェーデンが抱える、歴史の暗い過去、実業家による犯罪、そして性犯罪のまん延等に関して、あれこれと知る事が出来るのも、外国人の読者には興味深いと思う。

そして何よりもこの作品を魅力あるものにしているのは、ミステリーの主人公としてはあまりにも特異な女性、リスベットの存在が大きいと思う。周囲の人間とのコミュニケーションがとれず、拒食症と間違われるほど痩せこけ、体中にタトゥーを入れ、眉と鼻にピアスをした、20代半ばの天才ハッカー。調査員としての力量は計り知れない・・という設定。

恐らく、2作目以降は彼女の活躍がメインになっていくのだろうと思う。続けて読みたいのですが、この早川版は、現在のところ1冊1600円以上する上下巻なので、ちょっときついな~・・と思っているところです。文庫になるまで待とうか・・・。

ところで、著者のスティーグ・ラーソンは、ジャーナリストで、この3部作を執筆した後に急死。1作目の発行も、作品の大成功も知る事なく50歳の若さで亡くなっています。

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プライドと偏見

Pride & Prejudice
2006年/イギリス (監)ジョー・ライト
(演)キーラ・ナイトレー マシュー・マクファディン ドナルド・サザーランド  ジュディ・デンチ 
☆☆☆★★★

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原作者のジェーン・オースティンは18世紀生まれのイギリスの作家。イギリスの古典文学では、圧倒的な人気を誇っていて、いつでも原作のペーパーバックは平積み状態です。特にこの映画の原作の「高慢と偏見」(「自負と偏見」っていう邦題版もあります)は一番人気。私もいずれ読んでみようとず~っと気になっていたのですが、まずは映画版を見てみました。

18世紀、女性に相続権がない時代のイギリス。女の幸せは豊かな財政の男性と結婚すること・・・。貧しくはないけれど、大金持ちでもないベネット家では、5人の娘たちが白馬にまたがったリッチな王子様を探しており、隣に越してきた金持ち・ビングリーの噂でもちきりだった。読書好きの次女エリザベスは、ダンスパーティーでビングリーの親友・ダーシーの高慢な態度に腹をたてるがダーシーも彼女の聡明さと金持ちへの偏見に苛立ちを覚える。いつしか互いが気になる二人だが誤解は解けないまま・・・。

お話の設定は平平凡凡。勘違いが生み出す恋愛の悲喜こもごも、それぞれの性格の女性たちが織りなす心理の綾、人生の展開、家族間の愛情。映画を見始めてすぐに、この作品が描き出す、女性の心理描写の細やかさは凄いな・・と思い、お話が進むにつれ、軽いタッチとコミカルな展開、ロマンスの喜びと憂鬱の表現の妙に、原作の人気もさもありなんと納得するとともに、この映画がどの程度、オースティンの世界を映像表現できているのかが、ふと心配になったりもしました。

2時間わくの映画がこれほど良く出来ているのなら、原作はどれほどなのだろう・・と思わされ、ホント、早いうちにオースティンの作品を読まなければと、焦っているところです。

主役のエリザベスを演じるキーラ・ナイトレーは、悪くないんだけど、この役にはなんとなくしっくりしない感じがしました。ダーシー卿を演じたマシュー・マクファディンはちょっと影薄い感じが残念。その他、この作品、なかなか面白い登場人物がたくさん出てくるんですよ。舞踏会のシーンなんかも楽しいし。そんなところもあわせて是非楽しんで見ていただきたい佳作映画でした。

女性には絶対お勧めですよ!

Penguin Classic版の "Pride & Prejudice" 一体、何冊売った事か・・。これより人気あるイギリス古典作品って「シャーロック・ホームズ」と「不思議の国のアリス」だけかも・・?

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三国志

三国志  Three Kingdoms
2008年/中国 (監)ダニエル・リー
(演)アンディ・ラウ マギーQ サモ・ハン ヴェネス・ウー
☆☆☆★

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http://www.so-net.ne.jp/movie/sonypictures/homevideo/threekingdom/

この作品ね~、何ていうかとっても微妙な出来栄えで、どう記事にしようかと迷っているところなのですが・・・。

主人公はアンディ・ラウ演じる趙雲です。基本的には「三国志」をモチーフにしてつくられたオリジナルストーリーです。

この映画の語り部はサモ・ハン演じる「平安」という男で、趙雲と同郷で先輩という設定。サモ・ハンは自分の利益だけを求める俗人だが、彼を兄と慕う趙雲はその高潔さと武勇によりあっという間に関羽、張飛と肩を並べる「五虎大将」にまでのぼりつめる。

ストーリーが、原作とはかなり異なっているのですが、それはそれで別の物語として楽しめば良いとは思うのですが、何だか全体的に納得いかないっていうか、楽しめない。だいたいが、語り部となっているサモ・ハンの存在自体が非常に邪魔。こんな男を、趙雲がいつまでも慕い続けるワケないではないか。

時間は飛び、映画は中盤位で、老境に達した彼の姿となる。「五虎大将」の最後の一人となり、劉備も亡く、孔明が丞相となっている。孔明の命により北伐へ向かう関興(関羽の息子)と張苞(張飛の息子)と共に出陣したいと趙雲は要求するが孔明は難色を示す。

孔明曰く「あなたが死ぬと国の覇気に影響してしまう。お互いに年をとり、今では過去の思い出にすがって生きるのが良いのだ。」

え~い、こんなセリフ、孔明様が言うワケないではないか!しかも、出陣を許可した彼の軍を、孔明は捨て駒にしてしまう。

さて、でも私はこの映画が嫌いではない。「レッド・クリフ」はやはりハリウッド大作の趣があったが、この作品は正真正銘の中国映画の雰囲気があったからです。CGもほとんど使っていないので映画全体の雰囲気が質素で、現実感を感じる映像になっている。

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役者さんもホント、中国映画!っていう雰囲気の人達ばかり。孔明を演じた役者さんは、ちょっとプロレスの高田延彦似のおじさんでした。(笑)

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水戸黄門ではありません。孔明様です。

もうひとつ、賛否両論になりそうなのが、魏の大都督が曹操の孫娘の曹嬰(架空人物)という女性だというところ。マギーQ演じる彼女は、非常に美しく、戦うとイーオン・フラックスやウルトラ・バイオレットの様に強い。coldsweats02 彼女の軍が、趙雲の最後の敵となる。

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私自身はこの設定は、あざとくて嫌いだ。最近の映画は女性を強く描くのが決まりの様になってきているけど、お話はウソでも良いから、もっと正攻法で行ってほしい。

最後に、この作品をインチキ「三国志」に貶めていないのは、まぎれもなくアンディ・ラウの演技の素晴らしさによるものです。彼は本当に雰囲気があるし、老境の趙雲の演技も良かった。「ウォーロード」でも演技は彼が一番うまかったし、つくづく良い役者さんだと感心しました。

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K-20 怪人二十面相・伝

2008年/日本 (監)佐藤嗣麻子
(演)金城武 松たか子 仲村トオル 國村準 高島礼子 鹿賀丈史
☆☆☆★

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この作品、江戸川乱歩が原作ではなく、乱歩の作品をモチーフにして書かれた、劇作家・北村想のミステリー小説が原作です。

時は1949年、第二次世界大戦を回避した日本の都市、帝都。そこは、19世紀から続く華族制度により極端な貧富の格差が生まれ、ごく一部の特権階級が富を独占する社会となっていた。折しも巷では、そんな富裕層だけを狙い、鮮やかな手口で窃盗を繰り返す怪人二十面相、通称“K-20”が出現し世間を騒がせていた。ある日、サーカス団に所属する天才曲芸師・遠藤平吉(金城)は、カストリ雑誌の記者を名乗る男(鹿賀)から羽柴財閥の令嬢・羽柴葉子(松たか子)と名探偵・明智小五郎(仲村)の結納の儀を写真に撮ってほしいとの依頼を受ける。しかし、それは二十面相の罠だった…。

「レッド・クリフ」DVDに特典でついていた金城武のインタビューを聞いていたら、ジョン・ウー監督と最初に出会った時、「あなたはどんな映画に出たいですか?」と聞かれ「コメディ映画です。」と答えマネージャーに「何でアクション映画って言わないんだ!」と怒られたと語っていました。(笑)

この映画もパロディっていうかコメディみたいな作品で、お世辞にもよく出来ているとは言い難いのですが、案外気持ちよく見られる作品でした。

何ていうか、金城武の棒読みの、ビミョーに違和感を感じる日本語からかもしだされる、ピュアな感じがたまらないんですよね~。前回見た「死神の精度」と同じく、「どうしても、やっぱ日本人と少し違う」っていうのが、日本語劇における彼の最大の魅力です。

てなワケで、この映画の全体像を構成している、色々な作品からのイメージのパクリぶりも、あんまり気になりませんでした。一番影響が大きいのが、「バットマン」だな~。ラストシーンはまんま「バットマン」だし。

ま、良いんです。金城武のピュアでライトなコメディ演技さえ見られれば。(笑)松たか子もそれなりにがんばってて良い感じでしたよ。でも、続編は作らない方が良いと思いますけど・・。

この作品に関する金城武のインタビュー
http://www.cinematoday.jp/page/A0002003

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俺たちに明日はない

Bonnie And Clyde
1967年/アメリカ (監)アーサー・ペン
(演)ウォーレン・ビーティー フェイ・ダナウェイ ジーン・ハックマン  エステル・パーソンズ マイケル・J・ポラード
☆☆☆★★★

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かなり昔に見て以来、久しぶりの再見。アメリカン・ニューシネマのさきがけ的作品であり、今なお衝撃に溢れた傑作でした。やっぱり、この頃のアメリカ映画は違う!こういうアメリカ映画が私は見たいのだ!

大恐慌時代、銀行を荒らしまわったボニーとクライドの破滅的な愛と壮絶な結末を描いた作品。

ひなびた田舎町でウェイトレスをしていたボニー(F・ダナウェイ)はいつになったらこんな生活から抜け出せるのかと鬱積した毎日を送っていた。ある朝、自分の家の車を盗もうとしていたクライドに出会い、2人は出会った瞬間から強烈に魅かれあい、行動をともにする様になる。その後、2人は頭は弱いけど車にとてもくわしいC・W・(M・J・ポラード)、クライドの兄(J・ハックマン)とその妻(E・パーソンズ)を仲間に加え、強盗と殺人を繰り返していくが・・。

F・D・ルーズベルト大統領のポスターがあちこちに貼られ、アメリカが底なしの恐慌下にある時代である事が開巻からわかる。しかも時は禁酒法時代。一般市民の憂鬱な生活からの脱却を目指して、無邪気に犯罪を繰り返していくボニーとクライドは、ちょっとした民衆のヒーローとなっていく。

そのうち、警察が解決できなかった事件までも、彼らの仕業にでっちあげられ、連日の様に新聞で報道されていく。

この映画製作当時の、欺瞞に満ちた政府と社会への反抗のヒーローとして、彼らはこの作品の主人公に選ばれたのだと思う。主演の2人も若々しく非常に魅力的。特にフェイ・ダナウェイ(当時26歳)は本当にきれい!W・ビーティーは私好きじゃないんですが、この作品での彼だけは別です。

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ラスト、87発の銃弾を浴びて絶命する2人の壮絶な姿だけは、初見から何十年たっても忘れる事の出来ないシーンでした。今回気がついたのですが、エンドクレジットは開巻ですべて流れてしまい、ラストは主演者のクレジットとワーナーブラザースのロゴだけで、エンドとなる。余韻の残る素晴らしいラストシーンでした。

いずれ迎える破滅を予感させる様な、透明感のある映像も見事です。

本物のボニーとクライド

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9.11 Remembered

2001年9月11日に起きたアメリカの同時多発テロから今年で8年。今月に入って、2本関連テーマの映画がテレビ放映されたので見ました。

「ワールド・トレード・センター」
World Trade Center
2006年/アメリカ (監)オリバー・ストーン
(演)ニコラス・ケイジ マイケル・ペーニャ マギー・ギレンホール  スティーブン・ドーフ マリア・ベロ
☆☆☆★

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2001年9月11日朝、世界貿易センタービル、ノースタワーに旅客機が激突したという通報を受け、港湾警察に緊急招集がかけられる。巡査部長のマクローリン(N・ケイジ)を班長とした救助チームが結成され現場へ急行するが、ビルに潜入した直後、大音響とともにビルが崩落する・・・。

この作品は、ビルの倒壊現場から奇跡的に生還できた2名の港湾警察官の実話を描いたもの。お話の焦点は、2人の救出劇に当てられ、フラッシュバックの様に綴られる日常の風景と、彼らの無事を祈る家族の物語と、救出に当たる人達の活躍が交差しながら進行していきます。

オリバー・ストーン監督は、この事件を政治がらみの大きな視点ではなく、この惨劇に遭遇した一般人の視点から描きたかったというのは良く理解出来たのですが、それにしてもドラマに広がりがなさ過ぎるんじゃないか・・というのが正直な感想です。

9・11というアメリカ建国以来の大事件に対して、ファミリードラマだけで終わらせるのはあまりにも映画として訴えたいテーマの背景が小さすぎる。事件がどれほどのものであれ、ただの交通事故であれ、家族を失う悲しみは同じ事。誰だって辛いし、悲しい。この9・11という事件であったからこそという何かが欲しかった。ただし、自らも死ぬかもしれない現場へ、命をかけて救出に来てくれる人達の姿は、純粋に感動的です。

ラスト、事故から数年後のシーンになり、「人間がいかに悪魔の様な仕業をなす事が出来るかという事と同時に、人間がいかに崇高な存在になれるかも、この出来事で私は理解できた。」と言う、マクローリン警部補のモノローグが入るのですが、映画の主要テーマはここにあります。ただし、描き方が雑なため、どっちつかずになっている作品でした。これなら、ドキュメンタリーで十分だし、その方が心に残ると思う。

「9・11への道」
The Path To 9.11
2006年/アメリカ (監)デビッド・L・カニンガム
(演)ハーベイ・カイテル ドニー・ウォルバーグ ウィリアム・サドラー エイミー・マディガンパトリシア・ヒートン
☆☆☆★★

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これはテレビドラマで実際は4時間30分以上ある作品を2時間に短縮したものでした。オリジナルはWowWowでは放映したらしい。

全世界が衝撃を受けた米同時多発テロ。なぜテロは起きたのか、運命の日に至るまでの8年半を検証したドキュメンタリードラマ。

時はさかのぼり1993年、世界貿易センタービルの駐車場にとめられていた1台の車が突然爆発し、6人の犠牲者が出た。FBIの対テロ専門家、オニール(カイテル)はパキスタンに逃亡した容疑者を逮捕する。その容疑者はイスラム原理主義の過激派とつながりがあり、オニールはウサマ・ビンラディンが黒幕だとにらむ。98年、FBIはビンラディンを逮捕、拘束してアメリカで裁判にかけようと計画する。だがクリントン大統領と政府は、なかなか実行を承認しない・・・。

これは是非、オリジナル通りの尺数で見直したい作品でした。8年前にアメリカ本土をねらうテロの萌芽があり、FBIもCIAもそれを察知していながら、上層部(特に政治家達)の事なかれ主義、責任逃れ、法制度にがんじがらめになっている事もあり、テロ作戦を壊滅させるための実行を承認しない。また、FBI,CIAともに内部にも問題がある事もわかってくる。

タリバンに対峙していた抵抗勢力の北部同盟の首領マスードが、アメリカからの支援を絶たれ、暗殺された直後に同時多発テロは発生する。CIAの諜報員は、マスードから「自分に何かあったら注意しろ」と生前に告げられていた。

アメリカで飛行機の操縦訓練を受けていた、実行犯の目星までつけていたにも関わらず、逮捕のための捜査は裁判所から却下されてしまう。

そして2001年9月11日を迎えてしまうアメリカ。FBIに愛想をつかして退職していたオニールは、それでも貿易センターを守るためにと、WTCの警備主任として再就職していた。彼は当日現場で死亡する。

ここで描かれている事のどこまでが真実なのかは、確かめるすべは私にはありません。何年か前に「シリアナ」という映画を見て、ストーリーや背景があまりにもわからなかった事にショックを受けた私は、原作となった「CIAは何をしていた?」(新潮文庫)を購入していたのですが未読のまま。これはCIA内部がいかに能力低下をおこしていたかを告発した元CIA工作員ロバート・ベアによる著作です。時間をみて必ず読もうと思っています。

この世界は恐ろしく複雑なんだろうか、それとも信じられない位、実は単純なんだろうか。私程度の頭ではこの世界が本当に理解できません。

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「同時多発テロ5周年」の記事はこちらから。
http://green.ap.teacup.com/0471/15.html

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2ケ月ぶりの通院日 + ADPKD勉強会

8月は担当の先生が夏休みだったため、通院はお休み。今日、2ケ月ぶりで病院へ行ってきました。

朝9時の予約だったのですが、二度寝をしてしまい、45分も遅刻。coldsweats02 私、低気圧に弱くって、天気の悪い朝はけっこう寝過ごしてしまう事が多いのです。

あせりまくりで出かけたので、降圧剤を飲むのは忘れるは、髪は寝た時の状態のままだわ、しかも途中で傘は壊れるわで、あわただしい一日でした。

今年の夏は昨年よりもかなり涼しく、1年経過して体も慣れてきた事もあってか、昨年よりもだいぶ楽な夏でした。昨年の夏は、食べ物も喉を通らない位の口渇感でしたが、今年はけっこう食欲もありました。

体調の異常も今のところ特にありませんが、ふりかえってみて、熟睡できない事による、体の慢性的な疲れが、仕事の忙しさも手伝ってたまってきている様な気がしています。これは、先日風邪をひいた際に、断薬してみて、いかに体への負担が減るかを実体感した時に確信しました。

11時30分頃に終了して、今日は午後2時より「第17回 嚢胞性腎疾患研究会」という公開市民講座が、帝京病院で開催されたので参加してきました。

現在解明されつつある範囲で、なぜ腎臓に嚢胞が出来るのか、今、治験をしている新薬の「トルバプタン」は病気に対してどの様な作用を及ぼしているのか、をメインテーマにそのメカニズムの解説がされました。

お話が専門的すぎて、実は途中ちょとうつらうつら・・してしまったのですが、coldsweats01 ぼんやりとこの薬の意味がわかってきました。

当初は、体から水分を絞り出す事で、嚢胞の水も絞り出しているのだろう・・とイメージしていたのですが、違いました。難しいところは良く分からなかったのですが、簡単に言うと、嚢胞をつくりだせない様に、腎臓に入ってきた水分は蛇口全開で排出させているのです。

通常は、腎臓には抗利尿のシステムがあって、そこで排出が制限されているんですね。で、その抗利尿システムの部分で、先天性の染色体異常によるエラーが発生して嚢胞を作り出してしまっているらしいです。その抗利尿システムを作動させない様にしているのがこの新薬の効果の様です。私の理解が間違っていなければそういう事だと思います。

とにかく腎臓の「蛇口」が全開状態なのです!sweat01 さもありなん・・と100%実感で理解できました。体内に水分が滞留してないんだから喉も渇くよな~。

後、今日のお話ではトルバプタン以外の新薬も幾つか、いずれ試験対象になる可能性が
あるという事も伺えました。いずれも、今のところはマウス実験レベルの様ですが、効果を出している薬も出てきている様です。

今のところこんなに元気な私でも、腎臓の大きさは健常者の4倍もあります。少しでもこの薬に効果があればと思った一日でした。

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三国志読了 後編

吉川英治著作 講談社文庫
(五)「出師の巻」「五丈原の巻」
ISBN 9784062761901
☆☆☆☆

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前編でも触れましたが新装版はこれが最終巻です。

曹操への攻撃に出た関羽は、孫権の家臣・藩璋によって討たれ、張飛も部下により暗殺されてしまう。その翌年、曹操が死去。曹操の息子、曹丕は献帝から禅譲を受け、魏王朝の皇帝となり、漢王朝は滅亡する。ついで劉備が蜀(漢)の皇帝に、呉の孫権も皇帝を名乗り、三国県立となる。

劉備は関羽の弔い合戦として呉へ進軍するが大敗。ショックのあまり死去する。後継ぎの劉禅は若く、君主の器ではなかったため、孔明が国の運営の全てを担う事になる。

孔明は魏をうつための憂いとなる南方の少数民族を鎮圧し、国内を平定した後、劉禅へ「出師表」(すいしのひょう)を送り、北伐へと向かう。しかし家臣の馬稷の命令違反により大敗。その後、戦いの相手が司馬懿仲達に変わり、一進一退が繰り返されるが、五度目の北伐で五丈原にて病に倒れ志半ばにして病死する。

その後の蜀と呉が滅亡し、魏内部での司馬懿のクーデターによりうまれた「晋」による全国統一までが続くのですが、吉川版は孔明の死をもって終了となります。

孔明の死以降をまとめて解説したものと、吉川英治の「孔明感」を記したものが「篇外余録」で、新装版にはこれがありませんので、買われるなら旧来の「吉川英治歴史時代文庫」全8巻をお勧めします。

「三国志」という作品は、英雄列伝であり、戦いのドラマなのですが、ふと人の世のはかなさを痛切に感じさせてくれる作品でもありました。お話の序盤から、戦い続けてきた者たちは、多くは途中で倒れ、三国県立までいきついた者たちの国もことごとく滅亡する。しかし、歴史の流れは止まることなく、悠久の時間の中を流れ続けていく。そういう意味で、この作品は「滅びの美学」を描いた作品でもありました。

この作品の中での諸葛孔明ほど、その才気と人間性に圧倒され、心をうつ人物に、フィクション、ノンフィクションを問わず、私は今まで出会った事がありません。「三国志」の中でも、彼に比肩するだけの器の大きさのある人物はやっぱり曹操だけだと思う。ベクトルは違うんですけどね。

孔明の活躍に関しては、もちろん、脚色もされているだろうし、事実から大きくはずれている描写がほとんどなのかもしれない。吉川英治氏も述べている様に、孔明は自身に才能がありすぎて、人をうまく使う事も登用する事もできなかった様だし、何もかも自分で采配し過労死してしまう。これは、今の会社だったら、失格な上司ですよね。

それでも私は、彼が死の直前まで続けた、孤独な戦いが大好きだ。亡き劉備に対する義をつらぬく姿、堅実さ。私利私欲のない人物像。そういう人間が国のために全てを投げ打って、国政の重責を一人で担う姿。お話の中での彼の神業的な知略の数々をはぎとっても、最後にこの姿だけは残る。孔明なくして蜀帝国は決して生まれなかったと思うし、劉備亡き後はあっという間に破たんしていただろう。

つくづく私はこういうタイプの人間に弱いなあ・・と思うし、出来うるなら自身もそういう人間でありたいと思うのです。

ところで私は何かに凝ると非常にしつこい女です。で、また何冊か孔明がらみの本を買い込んでしまいましたので、また記事でご紹介するかもしれません。
「死せる孔明生きるごみつを走らす」です。(笑)

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「レッド・クリフ」の金城孔明様。後ろにいるのは呉の魯粛です。

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三国志読了 前篇

「三国志」読み終わりました。

え?この間、折り返し地点だったのに早くない?

別にスピード・リーディングで読んだワケではないのです。book

実は私が読んでいた「新装版」は全5巻だったのです~。5巻を読み始めて、はや関羽も曹操も亡くなり、孔明もこの巻で死んでしまうのがわかっていたので、てっきり私は、6~8巻まではその後晋建国までの話が続くのだろう・・と思っていたのです!

で、途中で何となくネットのブックレビューを見て、新装版は全5巻である事、最後の篇外余録がないという事がわかり、調べてみると各巻についている、著名人による吉川英治に関するエッセーや、「三国志の旅」っていう作品紀行もない事がわかり愕然!

なにはともあれ篇外余録は絶対に読みたいし、とにかく吉川英治歴史時代文庫版8冊を買いなおしてしまいました。まったく、どういう事なんだ!エッセーや紀行はともかくも篇外余録を削除してしまう講談社の意向が理解出来ない!クレームつけるぞ~~~。angry

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なにはともあれ、5巻目の面白さは白眉(これ三国志からうまれた言葉なんですね。馬良の事。泣いて斬られた馬稷の兄。)でした。

まだ1回読んだだけなので、よく理解できていないところもあるし、登場人物も把握しきれていないのですが、本当に読んで良かったと思いました。「三国志」は吉川英治氏も語っている様に、物語の前半は曹操によって牽引され、後半(特に劉備の死後)は孔明中心の物語になります。

いや、もうとにかく、孔明の南蛮制圧から、北伐を開始した孔明と司馬懿仲達との戦い、そして孔明の死に至るまでは、まさに読むのを中止するのが苦しい位でした。孔明様と離れるのが辛くって・・・。

そう・・、私は諸葛亮孔明shineに、いまやもう夢中って感じです。(笑)

孔明に関しては後篇へ続く!

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秋風邪は誰がひく?

私がひいた。(笑)

私が唯一、人に自慢できる事と言うと、体が丈夫な事くらいです。

我ながら凄いと思うのだけれど、ここ20年くらいは体調が悪くて会社を休んだ事は一度もないのです。あまり具合が悪くなる事が少なくて、屈強な女です。(笑)

それでも風邪くらいは年に1~2度はひいていたのですが、フィットネスをはじめた20代後半からは風邪すら滅多にひかなくなり、さらに屈強なおばさんに。coldsweats01

ところが、ここ何日かの気温の変化にやられたのか、治験薬のせいで免疫低下してるのか、加齢のせいなのか、仕事で疲れてるせいなのか不明ですが、久しぶりに風邪をひいてしまいました。

滅多にひかないので、いざひいてしまうと辛い!若い頃は、ひきはじめにかなりハードな運動をすると勢いでよく治ってしまったのですが、(ただし水泳だけは厳禁!)今の職場は仕事を休むという事はぼ許されない状況でもあるし、若くないのでムリは禁物とばかりに、フィットネスもお休みし、抗菌マスクを購入し、治験薬もお休みして過ごしました。

治験薬飲んでると、夜熟睡出来ないんですよ。恐らく熟睡が完治の早道と思い、思い切って薬絶ちしたところ、一晩で快方に向かいました。やっぱ、ひきはじめにきちんと栄養と休養をとるのが風邪には一番だと思いました。flair

抗菌マスクはインコ達にうつさない為に買いました~。

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ロボット刑事

石ノ森章太郎著 中公文庫コミック版
1巻 ISBN 4122024595  2巻 ISBN 4122024609

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「きみに・・その - Kと組んでだな、”特捜班”をつくってもらいたいのだ!」。突然、ロボットの刑事Kとコンビを組まされることになった警視庁のベテラン刑事芝。長年、足とカンで事件を解決してきた芝には科学捜査は信用できず、Kにも露骨に反感を示す・・・。相次ぐ凶悪事件の謎に迫りながら機械対人間の確執を描く。(第1巻文庫解説より)

その昔、この作品は実写テレビドラマで放映されており、私はこの作品が大好きでした。石森章太郎(この方が呼びやすい)は、「仮面ライダー」をテレビ用キャラクターとしてデザインして以降、次々とテレビ先行、後からコミカライズというパターンでヒット作を連発していく。「人造人間キカイダー」「ロボコン」「秘密戦隊ゴレンジャー」「イナズマン」等。この「ロボット刑事」もその中の1作。芝刑事は高品格が演じてました。

Kってこんなにセンス悪かったんだっけ?(笑)

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「仮面ライダークウガ」を見たあと、石森章太郎の作品に思いをめぐらせていたら、どうしても「ロボット刑事」が読みたくなって購入。この作品、テーマ的にとっても私好み。

Kは「人間になりたいロボット」。人間の感情を理解したくて、本を読み、自分でも詩を書いたりしている。感情も細やかで悲しい時には涙も流す。後からわかるのですが、Kには電子頭脳のかわりに開発者の脳細胞から再生させた人造脳が使われているという設定で、これはけっこう酷な事だな・・と思いました。心はまったくの人間なのに、体はすべからく機械なんて・・。Kはいつもさびしそうで、この作品はそういうところも魅力のひとつです。

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文庫の後書きに石森章太郎本人が、「映画のロボ・コップが公開された時は本当に口惜しかった」と語っていました。誰かに自分の作品をきちんとした映像化作品にしてもらいたかったのでしょうね。

さて、とは言えロボット刑事のアイデアは、石森章太郎のオリジナルではありません。Kにもアシモフ三原則が組み込まれていましたが、アイザック・アシモフの「鋼鉄都市」がそのアイデアのオリジナルなのではないでしょうか?このシリーズ、ホント最高でした。テーマに興味のある方は是非。

「鋼鉄都市」の記事はこちらから。
http://green.ap.teacup.com/0471/122.html

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ちよだ鮨のさば棒鮨

持ち帰り鮨のチェーン店、「ちよだ鮨」。うちの近所にも1件あり、たま~に買って帰ります。

江戸前のは、やっぱりそう安くはないのですが、凄く高いワケでもないし、味もまあまあなので、にぎりが食べたい時には重宝するお店です。

ここのメニューで大のお気に入りなのが「さば棒鮨」。押し寿司なんですが、凄い美味しいんですよ~。上にのっているさばが肉厚でフレッシュ。酢のききかたも軽めで、魚本来の味を楽しめます。さばの下にはガリとしそがひいてあって、生臭さを抑えています。

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何だか又食べたくなってきた。(笑)

ところで、この記事のために「ちよだ鮨」のホームページを見ていたら、何とニューヨークに出店しているみたいです。我が「さば棒鮨」はアメリカ上陸を果たしているのか・・と見てみたのですが、どうもないみたい・・。そのかわり、お寿司以外の和風のお惣菜なんかを販売してるみたいでした。

http://www.chiyodasushiny.com/index.html

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恋 / 中庭の出来事

私は女性でありながら、女性の書く小説があまり好きじゃない。同姓故に感じる、女性的感性のなまなましさがあんまり好きではなくて・・。世界が閉じているので、イライラするのです。

なので女性で好きな作家と言うと、最初てっきり男性だとばかり思っていたくらい硬派な高村薫と、そのなまなましさの表現がハンパじゃなくて惚れ惚れしてしまう桐野夏生くらい・・・。

ま、しかしそんな事ではいかんと思い、男の世界ここに極まれり!(笑)みたいな「三国志」を読んでいる事もあって、並行して女流作家2作品を読んでみました。

「恋」
小池真理子著 新潮文庫 ISBN 9784101440163
☆☆☆★★

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1972年冬。全国を震撼させた浅間山荘事件の蔭で、一人の女が引き起こした発砲事件。当時学生だった布美子は、大学助教授・片瀬と妻の雛子との奔放な結びつきに惹かれ、倒錯した関係に陥っていく。が、一人の青年の出現によって生じた軋みが三人の微妙な均衡に悲劇をもたらした…。全編を覆う官能と虚無感。その奥底に漂う静謐な熱情を綴り、小池文学の頂点を極めた直木賞受賞作。(文庫解説より)

先日読んだ「七つの怖い扉」の中での小池真理子の文章が端正で美しかったので、レビューでも評判の高かったこの作品を読んでみました。文章そのものは巧くて一気に読ませます。心理表現も悪くないのだけれど、私にはどうにも描かれている世界そのものが薄っぺらな感じがして仕方なかった。

そのせいで、主人公の女性布美子が病での死に際に語った事件の真相に、ライターの鳥飼が感極まって、文章化するのを断念した気持ちまでが理解できなくなる。お話の背景には浅間山荘事件にまで発展してしまった安保闘争の時代の空気があり、人間関係を置いたのは良いのだけれども、それに呼応するデカダンスの表現、人間の愛欲の表現がぬるい!とっても甘い内容だな~というのが正直な感想です。

文章がとても巧いので残念。もう1冊くらい読んでみようかしら・・。

「中庭の出来事」
恩田陸著 新潮文庫 ISBN 9784101234199
☆☆☆★★

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瀟洒なホテルの中庭で、気鋭の脚本家が謎の死を遂げた。容疑は、パーティ会場で発表予定だった『告白』の主演女優候補三人に掛かる。警察は女優三人に脚本家の変死をめぐる一人芝居『告白』を演じさせようとする―という設定の戯曲『中庭の出来事』を執筆中の劇作家がいて…。虚と実、内と外がめまぐるしく反転する眩惑の迷宮。芝居とミステリが見事に融合した山本周五郎賞受賞作。(文庫解説より)

恩田陸はずっと気になっていた作家なので、新刊で平積みになっていたこの作品を衝動買い。読んでみてびっくり。この人、ただものじゃないな・・と思いました。(笑)

この世の中のすべてがお芝居の様に感じられてしまう作品です。とにかく一度読んだだけでは、何が真実の世界で、何が虚構の世界なのかさっぱりわからなくなってしまう構成。読む人は必ずとまどうと思う。同じシチュエーションが微妙にバリエーションをかえて何度も登場してきます。読み終えた後でも、どこが真実の世界だったのかがわからない!(笑)でもフィナーレを読むと、実はこの作品の全てが虚構だったのでしょう。だって小説そのものが虚構なのだから。

よみはじめて中盤位まではとても感心して読んでいたのですが、途中からその構成にも飽きてしまい、ちょっと長すぎるのが難点かな・・という気がしました。「しつこい」感じを与えてしまうのは失敗だったのでは。レビューでも「ワケわからん」って事で評判はそう芳しくない様です。ただこのチャレンジ精神は高く評価したいし、フレキシビリティあふれる構成も見事だと思う。きっと彼女の普通のミステリーはかなり面白いに違いない。また何か読んでみようと思っています。

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