映画・テレビ

10月に見た映画 Featuring ライラの冒険

憑神
2007年/日本 (監)降旗康男
(演)妻夫木聡 夏木マリ 佐々木蔵之助 赤井英和 石橋蓮司 香川照之 西田敏行 江口洋介
☆☆☆

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時は幕末。別所彦四郎(妻夫木)は、下級武士とはいえ、代々将軍の影武者をつとめてきた由緒ある家柄の出。しかし戦のない平和な世においては影武者の出番などあるはずもなく、毎日暇をもてあますばかり。出世はもはや神頼みしかないと、すがる思いで祈ったお稲荷はなんと災いの神をよびよせるお稲荷様だったため、彼は順番に貧乏神・疫病神・死神に取り憑かれていくが・・。

原作、浅田次郎。監督は降旗康男で「鉄道員」のコンビですが、何これ?って感じの作品でした。たぶん原作はもうちょっときちんとした作品だろうな・・という感触はありました。恐らく監督がこの手の作品をこなす能力がなかったのだろうと思う。降旗監督と高倉健の「冬の華」が大好きな私としてはがっかりな作品でした。それと妻夫木くんの顔が侍にしては可愛いすぎる。

ヴァージン・スーサイズ
The Virgin Suicides
1998年/アメリカ (監)ソフィア・コッポラ
(演)キルステン・ダンスト ハンナ・ホール ジェームズ・ウッズ キャサリン・ターナー ジョシュ・ハートネット マイケル・パレ ヘイデン・クリステンセン スコット・グレン
☆☆☆★★

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1970年代、アメリカ郊外の静かな住宅地。両親は保守的で厳しいが、何不自由なく暮らす美しい5人姉妹の末娘が自殺を図る。そしてその死から1年も経たないうちに、残りの姉妹もすべて自殺してしまう…。姉妹に憧れていた少年たちが回想する形を取りながら、少女の危うさとエロチシズムを繊細な映像と音楽で描く。

ソフィア・コッポラ監督のデビュー作。悪くはなかったのですが、どうもしっくりこないものを感じた。最初に自殺してしまう末娘以外の心情が、よく理解できなくて・・。これは原作の小説(和訳 「ヘビトンボの季節に自殺した五人姉妹 」)があります。

ところでこの作品の中のAirの"Playground Love"っていう曲が私は物凄く気にいってしまいました!。今度、彼らのアルバム何か買ってみようかな~。

http://www.youtube.com/watch?v=eLnrXNXO1FE


エアフォース・ワン
Air Force One
1997年/アメリカ (監)ウォルフガング・ペーターゼン
(演)ハリソン・フォード ゲイリー・オールドマン グレン・クローズ ウィリアム・H・メイシー ディーン・ストックウェル ユルゲン・プロフノウ
☆☆☆★★

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大統領機「エアフォース・ワン」がG・オールドマン達テロリストに乗っ取られる。かつて戦場では英雄だった大統領のH・フォードは、「ダイ・ハード」ばりに孤独な戦いを始めるが・・!

私、どういうワケかこの作品を今まで見ていなくて、今回やっとテレビで見ました。面白いです。細かい事にいちいちつっこまなければ十分楽しめる佳作でした。ハリソン・フォードも彼らしくて良いし、ゲイリー・オールドマンも近頃はめっきり見られなくなったいっちゃてる役でステキです。

ライラの冒険 黄金の羅針盤  crown お勧め!
The Golden Compass
2008年/アメリカ (監)クリス・ワイツ
(演)ニコール・キッドマン ダコタ・ブルー・リチャーズ サム・エリオット エヴァ・グリーン クリストファー・リー ダニエル・クレイグ (声)イアン・マッケラン フレディ・ハイモア
☆☆☆★★

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私、この作品気に入った。この手のファンタジー特撮映画にはもう飽きている事もあったし、大した事ない作品が多いので無視してたのですが、劇場に行けば良かった。特撮そのものは普通ですが、この作品の世界観が気に入ったからです。ホントは一つの記事にしたかったのですが、月もあけてしまったので・・。

原作はフィリップ・プルマンの人気ファンタジー「ライラの冒険」三部作の第1作目。この世界にはいくつものパラレルワールドがあり、この作品での世界では、人間の魂は動物の姿をしたダイモンと呼ばれる精霊に宿っていて、その人間と片時も離れる事はない。世界は「教権」が支配しており、彼らがひた隠しにする「ダスト」と言う物の正体を、アスリエル卿(D・クレイグ)は探り出そうとし、白クマの支配する北の世界へ探検に出る。

物事の真実を指し示す「真理計」(黄金の羅針盤)を手に入れた主人公の少女ライラは、伯父のアスリエル卿が旅だった後に、思いがけない冒険の世界に足を踏み入れる事になるが・・。

お話はけっこう入り組んでいるのではしょりますが、知らないで見た方が楽しいと思います。早く続編の「神秘の短剣」が見たいな~。同じキャストでちゃんと製作されるかしら?謎がたくさん残されたままなのでつくってくれないと困るぞ~。(笑)

以下、主要キャストの写真とダイモン達。

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シロクマの勇者、イオレク・バーニソン(声はイアン・マッケランです。)

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ユメ十夜

2007年/日本
☆☆☆

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いわずと知れた、夏目漱石の「夢十夜」を10人の監督がてがけたオムニバス作品。けっこう、楽しみに借りてきたのですが、もうはっきり言って、「どうすれば映画をつまらなく出来るか」という見本にしたい様な作品でした。日本映画の悪いところの展示会みたいな作品でもあります。

で、私、あんまりネガティブな感想を書きたくない方なので、ホントなら「10月に見た映画」でサラリと終わらせたいのですが、とにかくスタッフとキャストの人数が多いので、ここでまとめておく事にしました。

もうね~、記事にするからには言うぞ~、私は!(笑) そのために、「夢十夜」再読しました。準備万端だ!

第一夜
(監)実相寺昭雄 (演)小泉今日子 松尾スズキ
女が「もうじき死にます。100年待ってて下さい。」って言う話。
私は、初期のウルトラ作品以外の実相寺作品が好きじゃないので、これもダメ。

第二夜
(監)市川崑 (演)うじきつよし 中村梅之助
和尚に「侍なら悟りをひらけ!」とバカにされる話。
モノクロ。さすがに映像自体は完ぺきに美しい。サイレント作品になっているのも面白いし、原作にとても忠実。ただあまり面白味がないな・・と。

第三夜
(監)清水崇 (演)堀部圭亮 香椎由宇
多分、「夢十夜」の中で一番有名な話。おぶった自分の子供が、100年前に殺した男の生まれ変わりだった話。
「呪怨」の清水監督によるホラーになっている。ちょっとお話が肉付けされてるのが無用な感じ。そう悪くはないが安っぽい感じが否めない。堀部圭亮はなかなか良かった。

と、はや3本で少しがっかりしていたのですが、それはとんでもなかった!これ以降はひどい事になっていきます。2夜なんてこの中では不朽の名作だよ。

第四夜
(監)清水厚 (演)山本耕史 
「手拭を蛇に変えるよ」と笛を吹きながら海に入っていくお爺さんの話。
このお爺さんの存在だけを使った別物の話になっていたが、まったく面白くない!飛行機が墜落、炎上したりする。なんじゃ、こりゃ。

第五夜
(監)豊島圭介 (演)市川実日子 大倉孝二
敵の手に落ち、死ぬ予定だが、一番鶏が鳴くまでの猶予で愛する女に会う事を許される話。
これさ~、設定を現代に変えて、ストーリーもまったく変えているのは良いんだけど、気持ち悪い分身がマヌケで何これ?って感じ。ニワトリが鳴くシーンだけをいただいてるんだよね。(分身が鳴くのだが)

第六夜
(監)松尾スズキ (演)阿部サダヲ 石原良純
仏師の運慶の話。
これは、つぼにはまればかなり笑える出来栄えなのは感じたけど、ここまででかなりうんざりしてきている私は、素直に笑えない。ただ、ラストの石原良純のシーンはさすがにおかしかった。

第七夜
(監)天野喜孝 河原真明 アニメーション

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大きな船で航海しているのにうんざりし、海へ身を投げるが後悔する話。
これは一服の清涼剤の様な作品だ。こういう時アニメーションは本当に良い。役者達のワケわからない演技を見なくて済むだけでもどれだけ助けられるか。しかもアニメーションは「タツノコプロ・キャラクターデザイン」で有名な天野氏!セリフはすべて英語です。

第八夜
(監)山下敦弘 (演)藤岡弘 山本浩司
床屋の話。原作はもの凄く短くてほとんど事件が起こらないので、この映画はまったくの新しいストーリーにしてしまっている。藤岡弘のキャラを中心にしたいのだろうと言う事だけはわかったけど、後は意味不明。

第九夜
(監)西川美和 (演)緒川たまき ピエール瀧
夫が死んでいるのも知らず神社で願掛けする妻の話。
設定を第二次大戦中に変えてある。だから何?って感じ。願掛けする女の艶っぽい姿を描きたかったのか?西川監督なのに、ホントがっかりだよ。

第十夜
(監)山口雄大 (演)松山ケンイチ 本上まなみ 石坂浩二 安田大サーカス

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豚と戦う話。
悪趣味、お下劣、ばかばかしいの極みの作品。ま、これがこの監督の持ち味の様だから仕方ないんだろうが。

プロローグ(明治)とエピローグ(現代)には戸田恵梨香が出てきます。

こんでお終い。そしてお約束のどう~でも良い歌謡曲風テーマソングが流れてきて、この映画に最後までつきあったやるせなさに最後の鉄槌がおりてきます。一夜で流れてた「ツィゴイネル・ワイゼン」でも流せば良いじゃないか!?せめて、六夜で運慶が踊ってたテクノミュージュックを流すとかさ。なぜ、歌謡曲なんだ~~~!?最低だよ、ホント。

とにかく、夢の世界の様なアヴァンギャルドな世界というのは、いかに映像化するのかが難しいかがよくわかった気がしました。皆、それぞれ、それなりの感性で、あれこれ工夫をして、自分らしい映像美を演出したかったんだろうが、ことごとく失敗していると思う。少なくとも私の感性では。

レビューを見ていると、「よくぞここまで漱石を冒涜できるものだ」という感想が多かったけど、その辺は別にかまわないと、私は思った。なにしろ夢の中での出来事だから、基本的には何でもありなんですよね。チャレンジしてみる事自体は決して悪い企画ではないと思うし。

ただ、ただ、「レベルが低い」としか言えないのが辛いところです。
もう、漱石の原作とは全くの別物だと思えば腹もたちません・・っていうか、久しぶりで再読した「夢十夜」は、素晴らしいの一語でした。本も後で記事にしようと思います。

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LOVERS

十面埋伏
2004年/中国 (監)チャン・イーモウ
(演)チャン・ツィイー 金城武 アンディ・ラウ ソン・タンタン
☆☆☆★★

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全盛を極めた唐王朝が衰退を始めた9世紀中頃の中国。世間では“飛刀門”なる反乱軍が民衆の支持を得て勢力を拡大していた。飛刀門一派の壊滅に乗り出した王朝側は、捕吏の瀏(アンディ)と金(金城)に飛刀門のリーダー拘束を命じる。瀏は遊郭で評判を呼んでいる盲目の踊り子、小妹(チャン)が飛刀門の一味とにらみ、遊郭の客になりすました金を送り込む。首尾良く娘を捕えるが、小妹の口が堅いと知った瀏は、今度は金に小妹の脱獄を手助けさせ、彼を反乱戦士と信じ込ませて飛刀門のアジトへ案内させるよう仕向けるのだったが…。

↑ 映画のポスター、中国版の方がステキだったのでそっちをチョイス。アンディの着てる、唐の朝廷軍の衣装がなかなか良いんですよ~。

この作品、お話が二転三転する上に、トリッキーな展開になっていくので、ストーリー上の詳しい感想は避けますが、結局この映画の一番の見どころは様式美の様な美しいアクションと、目をみはるほど美しい映像、そして主演3人のからみにあります。

私、イーモウ監督の前作「Heroes」(ジェットが出てる!)がけっこうお気に入りなので、同じ系統のこの作品も決して嫌いではないのですが、何だかどうもしっくりこない感じも残りました。一番ネックになったのは、金城武とチャン・ツィイーがどうしようもなく魅かれあってしまうまでの過程の描き方に濃密なものが感じられなかった事。

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ここは最も官能的なシーンなのですが。金城武、ビックリするほど美しい表情の時があるんですよ~!

後、不満だったのはラストの展開がしつこい事。何段階にもひっぱり過ぎだと感じました。

とは言え、けっこう楽しめた作品ではあります。一番のお気に入りシーンは、冒頭の遊郭でのチャン・ツィイーによる「仙人指路」のシーン。彼女はバレエをやっていた事もあって、体が柔らかくてアクションも美しい。

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「仙人指路」って、音を出した太鼓の位置を当てて、同じ太鼓に触れるゲーム(?)みたいなのなんですが、これって何の遊び?遊郭での遊び?ネットで調べてみたのですが、ほとんどが中国語のサイトで結局不明。知ってる方いらっしゃたら教えて下さい~~。

この後の、アンディとチャン・ツィィーの戦いのシーンも美しくて良いんですよ~。

竹やぶの中のシーンとかは、色彩は物凄くきれいなんだけど、あまりにもムリめなアクションが気になった。これは「グリーン・デスティニー」でも同じ事感じたんですよね。

ともあれ、主演の3人の演技も含めて、楽しめた作品ではありました。とにかく、この作品はストーリーよりも「映像ありき」の作品です。

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カンヌでの3人。こういう写真見ちゃうと、「よくがんばったよな!」(笑)と思っちゃう、ミーハーな私です。

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ロレンツォのオイル 命の詩

Lorenzo's Oil
1992年/アメリカ (監)ジョージ・ミラー
(演)ニック・ノルティ スーザン・サランドン ピーター・ユスチノフ  キャスリーン・ウィルホイト ローラ・リニー
☆☆☆★★★

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不治の病に侵された息子を救うために奮闘する夫婦の実話を描いた作品。

銀行員のオーグスト(ニック・ノルティ)とミケーラ(スーザン・サランドン)のひとり息子ロレンツォが難病の副腎白質ジストロフィーに冒されてしまった。1980年代当時、この病気は存在が知られたばかりで、治療法はなく確実に2年以内に死を迎える病気だと医師より告げられる。

様々な医学的、法的な規制で、医者も迅速な対応をとれない中、夫婦は何の医学的知識も持たないにもかかわらず必死の努力の末、ついに新薬“ロレンツォのオイル”を生み出していく…。

監督は「マッド・マックス」のジョージ・ミラーなので驚きますが、彼はもともと医学生出身との事で、納得できました。

日本でも難病指定されている「副腎白質ジストロフィー」という病気は、母親をキャリアーとして遺伝してしまう男の子だけが発症する遺伝性疾患。病気のシステムはとても難しいので、もし興味がありましたら下記のページをご覧になって見て下さい。

難病情報センター
http://www.nanbyou.or.jp/sikkan/109_2.htm

映画作品としてどうのこうの言うよりも、この作品で描かれる、治療方法を探すための夫婦の情熱の強さが全てと言って良い作品です。特に夫のニック・ノルティは、仕事の合間に図書館へ通い詰め、医学の基礎知識から勉強していきます。

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夫婦自ら資金をつのり、研究者を探して、やがてつくられた新薬「ロレンツォのオイル」。この薬は劇的に症状を緩和し、多くの同じ症状で苦しむ子供達を救う事になる。ただし、失われてしまった機能をもとに戻す事は出来ず、この映画が製作された1992年当時の段階では、そのための研究が開始されたばかりの状況である事が説明されていました。

機能を失ってしまった神経系統をもとに戻すためには、中枢神経系にあり病気のために失われてしまったミエリン(髄鞘)を復元しなくてはならない。現在はどうなのだろうと思い調べてみると、未だに有効な手段が見つかっていない様でした。

ミエリン・プロジェクト(米国サイト)
http://www.myelin.org/

そして、ロレンツォの家族のその後。母親は2000年に癌のため死去。父親がその後も看病をしていたが、2008年にロレンツォは誤嚥性肺炎のため30歳で亡くなったそうです。

この病気関係のサイトをいくつか見てみたのですが、どのページにも初期症状への対応として、「ロレンツォのオイル」の存在が示唆されていて、この薬が今でも多くの患者のために活用されているのがわかります。

お涙頂戴の難病映画ではありません。もし機会があれば是非見ていただきたい作品です。

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リターナー

2002年/日本 (監)山崎貴
(演)金城武 鈴木杏 樹希希林 岸谷五朗
☆☆☆★

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依頼者からの情報をもとに闇の取引現場に潜入し、ブラックマネーを奪還し、依頼者にその金を送り戻す“リターナー”ミヤモト(金城)。彼は、少年時代に親友を殺した日本人の男を捜していた。その男、溝口(岸谷)を見つけ出したものの、激しい銃撃戦の末、取り逃がしてしまう。だが、その現場に居合わせた謎の少女ミリから地球の存亡にかかわる“重大なモノ”の奪還を依頼される。信じ難いそのミッションに与えられた時間は僅か2日間。ミヤモトは請け負うことになるが、その先には溝口が待ち構えていた。

と、まあ一応ストーリーを書きましたが、残念ながらはきっり言って駄作です。(笑) 脚本が最低・・と言うより基本構成にまとまりがなく、この作品のお話のウェイトはどこにあるのだ?と聞きたくなっちゃう映画です。それとアクションシーンの演出のヘタな事と言ったら・・。

まず、先日の「K-20」と同じく、ハリウッドの色々な作品からのイメージの寄せ集めです。今回のメインぱくり作品は「ターミネーター」+「マトリックス」で、それに「E・T・」が隠し味にされています。

大体さ~、山崎監督は、「K-20」でもヴィジュアル・イフェクトを担当してるんですよね~。もっとオリジナル感出そうよ~!ちなみに、山崎監督は[Always三丁目の夕日」の監督さんでもあります。そうだ、宇宙船がジャンボジェットに擬態してるシーンだけは良かったです。ああいうの好きだわ。

とにかく終始、何でこういう展開になるんだ!何でこういうリアクションなんだ!と、うんざりしつつも、「見て良かったな」って思えたのは、ひとえに金城武のおかげです。(笑) 「マトリックス」のキアヌばりのファッションに身を包んだ彼は、凄腕の殺し屋ですが、とってもマヌケです。こんなにマヌケでも許せちゃう存在感には毎度ながら感心してしまいます。

それと金城武だけじゃなく、未来から来た女の子ミリーを演じた鈴木杏も良い。(英語うまいし) すご~い悪い男を演じた岸谷五朗も良かったです。このくだらないストーリーの中で完全にからまわりしてもおかしくない役柄を、3人とも何とか支えてました。この3人に★ひとつおまけ。

もう、全然お勧めしませんが、まだ20代のハンサムな金城武を楽しみたければ是非。(笑)

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墨攻

「墨攻」
酒見賢一 著 新潮文庫 ISBN 9784101281124
☆☆☆★★★

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戦国時代の中国、特異な非攻の哲学を説き、まさに侵略されんとする国々を救援、その城を難攻不落と化す謎の墨子教団。その教団の俊英、革離が小国・梁の防衛に派遣された。迫り来る敵・趙の軍勢は2万。梁の手勢は数千しかなく、城主は色欲に耽り、守備は杜撰であった。果たして革離はたった一人で城を守り通せるのか―史実を踏まえながら奔放な想像力で描く中島敦記念賞受賞作。 (文庫解説より)

「泣き虫弱虫諸葛孔明」があまりにも面白かったので、早速他の作品も読んでみようと買ってきた1冊。

「墨子教団」っていう存在を、私この本ではじめて知りました。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A2%A8%E5%AE%B6

中国戦国時代に墨子によって起こった思想家集団「墨家」。博愛主義(兼愛交利)を説き、その思想に基づいて、武装防御集団として各地の守城戦で活躍した。戦国時代には儒家と並び最大勢力となったが、秦の中国統一とともに消滅してしまう。

この本は、教団のメンバーの革離と言う男が、たった一人で2万の軍勢から城を守る姿を描いた短い小説。お話のあいまに、酒見氏による解説が入ってくるのですが、墨子自身が語った「一人の人間を殺せば不義であり死罪に値する ~ 中略 ~ 戦争となると大いに人を殺しても、称賛され義とされる。不可解ではないか・・」っていう言葉は、チャップリンの「殺人狂時代」の中でチャップリンが言うセリフとまったく同じ!チャップリンは墨子思想を知っていたのだな・・と驚きました。

西欧人の中には、彼らの博愛主義を、イエス・キリストの教えと比較する人もいるらしいが、酒見氏は墨子の戦闘集団としての一面を見落としている事を指摘しています。墨子教団とは軍事技術者の集団であり、戦国時代最高のレベルにあったらしい。

と、長くなってしまいましたが、何だかとっても不思議な団体で、気になって仕方ありません。諸子百家の中でもかなり稀有な思想の様です。およそ中国らしからぬ思想らしい。この作品自体は、史実をベースにしたフィクションで、守るだけとは言え、やはりかなりの人間が死にます。戦とはそもそもそういうものなのでしょうが。

さて、その後、映画も見ました。

「墨攻」
2006年/中国・日本・香港・韓国 (監)ジェイコブ・チャン
(演)アンディ・ラウ アン・ソンギ ワン・チーウェン ファン・ビンビン
☆☆☆★★

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この作品、酒見氏の小説そのものではなく、小説をもとにコミカライズされた森秀樹の同名コミックをもとに映画化されています。コミックは未見なのですが、やはり、映画向きにあれこれと設定が変更になっていました。

とにかく先に本を読んでおいて良かったと思いました。だって、墨子教団についての説明が映画ではあまりにも少なくて・・。

主人公の革離を演じるのはアンディ・ラウ。映画では10万の趙の軍勢に全住民4000人で立ち向かうという設定になっていました。CGもけっこう使っていて視覚的にも楽しめるし、娯楽映画としては悪くない作品だと思いました。ファン・ビンビン演じる女性指揮官とのちょっとした恋愛ムードのシーンが入るのは余計だけど、まあ映画なので仕方ないと思える範囲でした。

とにかくアンディ・ラウが良いので、それだけでも満足です。ルックス的には、そう好みではないのですが、彼は雰囲気があるし、演技がうまいのよね~。何だか、最近お気に入りです。

本から読むのがお勧めですが、映画でビジュアルからはいるのも良いと思います。なお、本の方には、南伸坊のステキな挿絵もあります。

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ここで、またまた松岡正剛氏の書評サイト「千夜千冊」から墨子に関する面白い記事を発見しました。
http://www.isis.ne.jp/mnn/senya/senya0817.html

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チェンジリング

Chengeling
2008年/アメリカ (監)クリント・イーストウッド
(演)アンジェリーナ・ジョリー ジョン・マルコヴィッチ ジェフリー・ドノヴァン  コルム・フィオール
☆☆☆★★★

http://changeling.jp/full.html

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1920年代のロサンゼルスで実際に起きた事件を映画化。5ヶ月の失踪ののち保護され帰ってきた幼い息子が別人だったことから、本物の我が子を取り戻すため、捜査ミスを犯した警察の非道な圧力に屈することなく真実を追及していくシングルマザーの長きに渡る孤独な闘いを綴る。

荒廃したL.A.と言うと、すぐにジェームズ・エルロイの「ブラック・ダリア」や「LA コンフィデンシャル」が浮かんでくるけれど、エルロイの作品は舞台が50年代。この作品は、20年代のお話なのですが、たかだか80年位前にアメリカと言えども、これほどの人権侵害が政府によって行われていた事に、いまさらながら驚愕してしまいました。

シングル・マザーのクリスティ・コリンズ(アンジェリーナ)は、電話会社に勤めながら女手ひとつで、9歳の息子を育てていた。ある日、息子が失踪。5ケ月後、警察によって探し出された少年はまったくの別人だった。捜査の失敗を認めたくない警察は、アンジェリーナの訴えを退け、むりやりその少年を息子と認めさせようと様々な圧力をかけてくる。反抗し続けた彼女は精神病院に入れられてしまう。

警察の信じられない横暴もさることながら、精神病院での患者の非人道的な扱いも息をのみます。「カッコーの巣の上で」の時代まで、こんな事が続いていたのかと思うと、体が震えてきます。

クリスティは息子を探し出したい一念で、様々な暴力に抵抗し続け、ロス警察の横暴と戦い続けてきていたブリーグレブ牧師(マルコヴィッチ)の助けも受け、市長、及び警察署長に対して起こした裁判に全面勝利する。

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そして、本当の息子、ウォルターの行方は・・・。

この作品、イーストウッドらしく、オーソドックスかつ洗練された手腕で描かれた映画で、優等生すぎるくらいの出来栄えでした。それに、なによりも、アンジェリーナ・ジョリーの演技の幅を広げた作品でもあり、彼女にとっては貴重な1本になると思いました。

実は、彼女はもの凄く繊細な演技が上手いんですよね。「17歳のカルテ」で見せた精神を病んだいっちゃてる演技は凄かったし。ただ、その後似た系統の演技の作品がず~~っと続いてて、私はこの路線で彼女も終わりなの?とか思ってたところだったのです。

今後の彼女の作品が楽しみになった作品でもありました。

私、警察にむりやり入所させられていた女性患者達が、精神病院から解放されるシーンが大好き。言葉もなく、視線をかわしあう、コリンズと、彼女を支えてくれたもと売春婦の女性の表情。最高のシーンでした。

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ゴジラ

1954年/日本 (監)本多猪四郎
(演)志村喬 宝田明 河内桃子 平田明彦 堺左千夫  高堂国典 中島春雄
☆☆☆★★★

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ディアゴスティーニから「東宝特撮映画 DVDコレクション」の刊行がはじまりました。隔週刊で全55作品出る予定です。
http://deagostini.jp/ttd/

第1号は「ゴジラ」第1作目で、創刊号特別定価で税込¥990だったので購入しました。もう2号目の「モスラ対ゴジラ」が出ているのですが、どうしようかな・・。2号目以降は¥1,990なのです。全タイトルを購入するつもりはないのですが、未見のもので面白そうなのや、持っていたいと思う物だけ買おうと思ってます。

さて、この1作目の「ゴジラ」は、この当時の特撮映画としては最高の出来です。特技監督はもちろん円谷英二。私、あきれるほど何度も見ています。ゴジラ映画はその後の2004年の「ファイナル・ウォーズ」までほとんど見てますが(バカ?)この1作目はゴジラの存在に意味と意義があった唯一の作品で、ゴジラ映画の最高傑作です。

まだ人々の記憶の中に、戦争の記憶が濃厚な1954年。この年の3月にビキニ水爆実験による「第5福竜丸被爆」事件が起きているので、それにインスパイアされての作品である事は間違いないです。この年の7月に自衛隊が発足しています。映画は11月公開。

冒頭、漁船が閃光に包まれて沈没するシーンからはじまり、核戦争の恐怖をこの映画がテーマとして持たされている事にすぐに気がつきます。ジュラ期から深海で生き延びてきた恐竜が、水爆実験により棲みかを奪われ、口からは放射能をはく怪獣になってしまい、人間の世界へ復讐するかの様にその姿を現す様になる。

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ゴジラが東京を焼け野原にするシーンは、悪夢の中の様な恐ろしい映像美。どんなに特撮技術が進歩したって、この映像にはかなわないと思う。この悪夢を体験した人たちが撮影しているからです。

どの建物よりも大きな昭和29年のゴジラ。発足間もない自衛隊が応戦するが(自衛隊の宣伝もかねている?)全滅。ちなみにこの自衛隊、兵器はすべてアメリカ製に変わりましたが、まだ日本軍の雰囲気を濃厚に残しています。これが時代の空気感と言うものなのでしょうか。

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そして最後の望みは、天才科学者芹沢博士が考案した「オキシジェン・デストロイヤー」のみとなるが・・。

「ゴジラ」シリーズ、是非この1作目だけでも見ていただきたいです。2作目以降はただの怪獣映画なので見なくてもOKですが。(笑)

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Marylin Monroe No Return

NHK・BSでマリリン・モンローの作品が4本放映されたので見ました。そのうち3本、ご紹介します。残りの1本ビリー・ワイルダーの「七年目の浮気」は録画失敗してくやしいので、今度DVDレンタルしてこようと思ってます。(笑)

「ナイアガラ」
Niagara
1953年/アメリカ (監)ヘンリー・ハサウェイ
(演)マリリン・モンロー ジョゼフ・コットン ジーン・ピータース  ケイシー・アダムス ドン・ウィルソン
☆☆☆★

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お世辞にもよく出来た作品とは言えないのです。最初見た時もいまいちだと思いましたが、やっぱりダメ映画。ちょいとミステリーの体裁をとりながらも緊迫感もないし、サイコサスペンスとしてもあまりにも幼稚な出来。この映画がいまだに有名なのはひとえにモンローが出ているからです。

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この映画で彼女は「モンロー・ウォーク」を披露して一世を風靡する。愛人とともに夫のJ・コットンを殺そうと企む悪女の役ですが、作品全体から大きく浮いてしまうほどの鮮烈さです。あとは、ナイアガラ瀑布を観光的に楽しめる映像がなかなか良いです。この映画の後、観光客増えただろうな~。

「荒馬と女」
The Misfits
1961年/アメリカ (監)ジョン・ヒューストン
(演)クラーク・ゲーブル マリリン・モンロー モンゴメリー・クリフト  イーライ・ウォーラック セルマ・リッター
☆☆☆★★

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この映画、監督はJ・ヒューストンだし、脚本はマリリンの夫でもあったアーサー・ミラー。マリリンの遺作です。私はこの作品、好きじゃない。何をテーマにしてるのかさっぱりわからないし、もう30歳を過ぎている彼女の描き方が、あんまりじゃないか・・っていう気がして。
モンローは銀幕のセックス・シンボルだし、それが魅力なのだからわからなくはないけど、この作品はテーマをある程度、高尚に設定している様だし、モノクロで撮影もしている。なのにあいかわらずのマリリンでは、かわいそうではないか・・などと同じ女性としては思ってしまう。けっこう品のないカメラワークもあるし・・。

共演している、セルマ・リッターの演技が年配ながらも、いきいきと素晴らしかったので(彼女の演技力もあるけど)余計にそう感じてしまいました。

ラストの馬ハンティングのシーンは、映像が素晴らしかった。でも、馬達、逃がしてもらえて良かった。マリリンのおかげ。

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「恋をしましょう」
Let's Make Love
1960年/アメリカ (監)ジョージ・キューカー
(演)マリリン・モンロー イヴ・モンタン フランキー・ヴォーン (カメオ)ミルトン・バール ジーン・ケリー ビング・クロスビー
☆☆☆★★

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フランスからモンタンを迎えてのミュージカル・コメディ。この作品で、モンタンとマリリンは熱愛関係になってしまい、モンタンの妻だったシモーヌ・シニョレは自殺未遂を起こすというスキャンダルもあったらしい。作品の評判も芳しくない様なので、あまり期待していなかったのですが、私はこの作品は大いに気に入りました。大金持ちのモンタンが、自分をパロった舞台を上演しようとしている劇団に行き、踊り子のモンローに恋してしまうという内容です。私はもともとこの手の軽いミュージカル形式に弱く、オードリー・ヘップバーンの作品のベストも「パリで一緒に」だったりします。

確かに作品としては良く出来てるとも言えないし、30歳を過ぎているモンローのプロポーションもちょっといただけない感じになってきているのが辛くもあった。

ただコメディシーンはけっこう笑えるし、私はモンタンの演技が気にいっています。マヌケなコメディ演技を平気でやってくれているのもすがすがしいし。(笑) ビング・クロスビーやジーン・ケリーに歌や踊りをならうシーンも楽しい。なにしろモンタンの一流のエンターティナーぶりが楽しめる1作でした。モンローの歌もたくさん楽しめます。

マリリン・モンローの女優としての圧倒的な存在感と、何となく哀しげな魅力についてはまた場をあらためて。

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雨あがる

1999年/日本 (監)小泉堯史
(演)寺尾聡 宮崎美子 三船史郎 吉岡秀隆 原田美枝子  檀ふみ 井川比佐志 松村達雄 仲代達矢
☆☆☆★★★

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黒澤明監督は、1993年公開の遺作「まあだだよ」の後、次回作に予定していた「海は見ていた」の脚本を仕上げるがクライマックスの洪水のシーンが不可能とわかり断念。新たに「雨あがる」を執筆していた1995年に脳卒中で倒れ、回復しないまま1999年に亡くなった。

残されたシナリオを、黒澤組の助監督だった小泉堯史が黒澤組のスタッフとともに作品化した、山本周五郎原作の人情時代劇です。キャストも大半が黒澤作品に関わった人達で、まさに慰霊のために作品化した様なものですね。

剣の達人でありながら人の良さが災いし、思うように仕官になれない浪人の三沢伊兵衛(寺尾)とその妻(宮崎)は、旅の途中、長雨のため川を渡れずに安宿に逗留する事になる。ある日、若侍の諍いを難なく仲裁した三沢は、通りかかった藩主・永井和泉守(三船史郎)に見そめられ城に招かれる。三沢が剣豪であることを知った和泉守は、彼を藩の剣術指南番に迎えようとするが・・・。

まず開巻からロケーションの素晴らしさに目を奪われます。ロケーションに関しては、その後の、山中でのシーンや、峠越えをするシーンなども素晴らしく、よくこういう場所を見つけてくるな~と感心する事しきりでした。

安宿には、同じく雨で足止めされている貧乏人たちがたくさんいて、夜ともなれば囲炉裏の前に全員が集まってくる。遊女がらみの泥棒騒ぎをうまくおさめた三沢は、皆のために酒宴を設けて場をとりなすのですが、このシーンは「どん底」みたいな味わいがあり、一幕の舞台劇を見ている様でもあります。

その土地の藩主に気に入られた三沢は、剣術指南番になるためのテストとなる御前試合で、槍での試合を申し込んできた藩主を負かした際に川へ突き落としてしまう。優しい言葉をかけられた藩主は激怒し、彼を追い出してしまうが・・。

勝負の世界での優しさはかえって相手に失礼だし残酷でもある。いちいち負けた者に優しい態度を見せながらあやまってしまう三沢の姿を見ていると痛感します。恐らく彼には武人が持つべき闘争心が欠けているのでしょう。実は、私も超低レベルながら学生時代に剣道をやっていた事があり、自分の闘争心のなさにあきれたものでした。はっきり言って(たまに)勝ってもうれしくないのです。負けた相手の事が気になって気になって・・。でも練習は大好きだったんですよね~。

三沢は「隠剣シリーズ」の侍の様に、物凄い剣の達人なのに、あんまり勝ちたくない人。私にはその気持ちが理解できます。(気持ちだけね。coldsweats01) 世の中が乱世であれば、また別なのでしょうが。

淡々とお話は展開し、淡々と終わります。スタッフ、キャスト全員から、「この作品を良いものにしよう」という気持ちが伝わってくる佳作です。パンチがちょっと不足している感じもあったのが少し残念。黒澤本人がメガホンをとっていたらどんな作品になっただろう・・としみじみと観賞したのでした。

藩主を演じたのは三船敏郎の息子さん。声が似てるのでビックリしました。ちょっと大根気味なのが、かえって良い味を出してました。

「海は見ていた」はその後、熊井啓監督によって映画化されています。こちらも早く見たい気持ちになりました。

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スピルバーグ自作を語る

スピルバーグ特集 その4(最終回)

NHK・BSのスピルバーグ特集で放映されたもの。彼の主だった作品について、彼自身が作品に対する思いや、裏話などを語った内容。ちょいと長くなりますが・・。

10代の頃から、ユニバーサルのスタジオに通い詰め、やがてはユニバーサルの専属ディレクターになり、新人いじめにあいながらも,テレビ制作の現場で、あれこれを学んできた事。そして前回記事にしたテレビ用映画「激突!」で成功し、はじめての劇場用映画「続・激突!カージャック」を撮影するに至ったデビュー当時の興味深い話が聞けました。

74年「続・激突!カージャック」は「激突!」とは何の関係もない作品ですが傑作です。彼の作品群の中では目立たない方なので軽くご紹介しておきます。養育権ははく奪されたいかれ夫婦が、子供の奪還のために警官を人質にとって子供のいる場所へ向かうお話。人気女優のG・ホーンを起用できた事がこの作品の成功の理由だとスピは語ってました。

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そして75年の「ジョーズ」の大ヒットで大物監督に。サメの模型が途中で壊れてしまい、極力出現するシーンをなくして撮影したところ、それがかえって迫力を増して成功につながったと語ってました。撮影はかなり難航し、海での撮影に懲りた彼はその後2度とやってないそうです。(笑)

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77年の「未知との遭遇」。これは私のスピルバーグ作品ベストです。どれだけの衝撃をこの作品からうけたかは今となっては語れないな~。小林信彦の言い分じゃないけど。ラストで流れる「星に願いを」のテーマ曲とか、スピのロマンチシズム全開!って感じです。

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さて、次々と大ヒット作をとばしてきた彼は、天狗状態になります。そして迎える79年「1941」の大失敗。「あの頃は、自分のつくるものは必ず当たる。」と調子に乗っていたと彼は振り返ります。確かに「1941」は最低映画だった・・・。三船も出てるのにさ~~。勿体ない。

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そしてこの失敗で、彼は色々と学び、ジョージ・ルーカス製作の大ヒット作「レイダース」を81年に、翌年には「E・T・」を発表してヒットメイカーの名を欲しいままにしていきます。この頃は私も、最も映画を見ていた時期なので思い入れもひとしおになってしまう。

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その後85年にはじめてのシリアス作品「カラー・パープル」を発表して、アカデミー10部門にノミネートされるが一つも受賞出来ず。のみならずアカデミー賞ねらいと攻撃の対象になり、アカデミー賞によるスピルバーグ・バッシングは長く尾をひく事になる。

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87年、地味ながら私は大好きな作品「太陽の帝国」を発表。主演は当時13歳だったクリスチャン・ベイル。第2次大戦下、上海で両親と生き別れ日本軍の捕虜収容所に入れられたイギリス人少年の姿を描いた作品で、私、J・G・バラードの原作も読みました。この作品は元来デビッド・リーンが撮る予定だったらしいのですが、年齢的にきついと判断したリーン監督はこの仕事をスピに頼んできたとの事。リーンを尊敬する彼は断れなかったと語っていました。

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93年、「シンドラーのリスト」をモノクロ作品で発表。初のアカデミー賞も受賞。実は同年に彼は「ジュラシック・パーク」も発表していて、この頃の彼の映画制作へのエネルギーの凄さが伝わってきます。「シンドラー」の後、ホロコースト被害者の会がたちあがり、黙して語ることのなかった被害者達の証言を多数集めることが出来る様になったそうで、この事がこの映画の最大の功績だと思うと、スピルバーグは語っていました。

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ちょっととんで、2005年の「ミュンヘン」は、ユダヤ人である自身のアイデンティティーに関する事と言うよりも、ミュンヘンオリンピックで起きたイスラエル選手暗殺事件が人々から忘れさられている事実があった事にあわせ、その後のモサドの報復を描く事で、「ジャッカルの日」の様な上質なスパイ映画を撮りたかったという意図を語っていました。

98年の「プライベート・ライアン」は第二次大戦に従軍した父親の世代へ捧げる作品としてつくったとの事。私は第二次大戦ものとしては屈指の名作だと思ってます。作品賞は逃したものの2度目の監督賞を受賞。この映画は絵コンテ等を一切用意せず、現場の雰囲気を最重要視して、即興で撮影していったそうです。この映画の一部ドキュメンタリーなタッチはこうして生まれたのだな・・と思いました。

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最後にどうしても語りたいのは「A・I・」の事!(2001年)これって、もともとはキューブリックの作品だったんですね!生前に、キューブリックから「君が撮った方が良い」と勧められていながら断っていた作品らしく、その後キューブリックが亡くなったので後を継いだ作品なのです。

ピノキオ的テーマに変更したのはスピでしょうが、人間達が人型ロボットを残酷に処刑する公開ショーのシーンのマッドな雰囲気は確かにキューブリックだな~と納得できました。それに、ジュード・ロウ演じるセックス・ロボットのつくりものめいた怪しげな美しさとか・・。次にこの作品を見る時はそのへんを念頭に再見したいと思っています。

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長くなりました・・。これでもけっこうはしょったつもりなんですが・・。
スピルバーグも今年63歳、これからもまだまだ新しい作品で、私達を楽しませてもらいたいです。

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激突!

Duel!
1971年/アメリカ (監)スティーブン・スピルバーグ
(演)デニス・ウィーバー ジャクリーン・スコット キャリー・ロフティン
☆☆☆☆

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スピルバーグ特集その3

人によってはこの作品をスピルバーグの最高傑作と思う人も多いのではないでしょうか?彼の最初期の傑作で、元々はテレビ用映画だったのですが、あまりの出来栄えの良さに後日劇場用になった作品です。

脚本は原作者でもあるリチャード・マシスンで、もちろん脚本の素晴らしさもあるのですが、大型タンクローリー1台と主人公のデニス・ウィーバーだけで、これだけの緊張感を持続させる手腕はとても新人とは思えない出来栄えです。サスペンスの盛り上げ方は、プチ・ヒッチコックの感もあります。

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ストーリーはごく単純。どうしても今日中に合わなくてはならない取引先へ車で向かったデニス・ウィーバーはごくごく平凡なサラリーマン。妻には頭があがらず、ラジオのくだらない人生相談を楽しむ男で、こう言った何気ない描写が、中の下位のサラリーマンの世俗にまみれた生活を浮き彫りにしているのがまず上手い。

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都会をはなれ砂漠地帯に入った頃、急いでいた彼は、一台の大型タンクローリーを追い抜く。しかし、タンクローリーは彼を抜き返すとノロノロ運転で道をふさいでしまう。再び抜き返した彼を、大形タンクローリーは執拗につけねらい、煽りだし、徐々にエスカレートしていく。命の危険を感じた彼は窮地に立たされるが・・・・。

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タンクローリーの運転手は姿を見せません。シルエットがチラっと見えるのと、ガソリン・スタンドで見えたブーツと、ウィンドウからのぞく腕だけ。運転手の姿を見せなかった事がこの作品の最大の成功で、観客にはタンクローリーが巨大な怪物の様に思えてくるのです。

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名のある俳優はデニス・ウィーバーだけ。あとは見た目オンボロのタンク・ローリー一台に、オールロケで、きっと物凄く低予算で撮影された作品です。(テレビ用だし)でも、脚本と演出さえ一流なら、余計なお金をかけなくても十分に見ごたえのある作品に仕上げる事が出来ると言う事を、この映画は証明するかの様です。

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宇宙戦争 / マイノリティ・リポート

スピルバーグ特集その2です。今回はトム・クルーズ主演もの2本。

「宇宙戦争」
War Of The World
2005年/アメリカ (監)スティーブン・スピルバーグ
(演)トム・クルーズ ダコタ・ファニング ティム・ロビンス  ジャスティン・チャットウィン ミランダ・オトー  (ナレーション)モーガン・フリーマン
☆☆☆★★

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H・G・ウェルズ原作の有名な小説の映画化。この作品、古くはオーソン・ウェルズによるこの作品の実況放送形式によるラジオ番組で聴衆が本当の事件かと思いパニックになった事件も有名です。50年代にはバイロン・ハスキン監督により映画化作品があります。(傑作。私DVD持ってます。笑)

スピルバーグは「未知との遭遇」を撮影した後のインタビューで、「遥かな距離をやってくる宇宙人が悪者だとは僕にはどうしても思えないんだ。」などと語っていたのに、なぜこの作品をリメイクしようなんて思ったんだろう?そこが不思議です。

映画全体の出来はそう悪くないのですが、雰囲気が重たすぎるのと、侵略宇宙人の頭の悪さが気になって仕方ない。この作品のオチ、知らない方がいるといけないので伏せますが、こんな事もわからないで、何万年も前から地球侵略の計画を進めてたとは思えないんだけど・・・。侵略宇宙人のマヌケぶりは他の作品でもあちこちで見かけます。他の惑星まで宇宙船を飛ばせる位の高度な科学力をもつ宇宙人が、こんなマヌケなワケないと思うんだけど・・。

とにかく手がける作品のテーマが違ってやしない?

「マイノリティ・リポート」
Minority Report
2002年/アメリカ (監)スティーブン・スピルバーグ
(演)トム・クルーズ コリン・ファレル サマンサ・モートン マックス・フォン・シドー 
☆☆☆★★★

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こちらはP・K・ディックの同名の短編にかなりの脚色をほどこした作品。これは私原作も読みました。この短篇集には「トータル・リコール」の原作、「追憶売ります」も収録されてるので興味がありましたら是非。

これは作品的にかなり上等で、私は気に入っています。ディックの原作自体は短くてわりと淡々とした内容ですが、ラストのオチは映画版よりシニカルな現実味があって心に残ります。映画はかなり甘めなハッピーエンディングにしていますが、娯楽映画っていうのはそれでOKだと思う。

脚色部分のストーリー展開も良く練りこまれていて、謎解き的な興味を最後まで保っているのでラストまで十分に楽しめますよ。難を言えば、プレコグ達の(未来を予知するエスパーみたいな人達)苦しみとか、情感といった内面の描写がもっと欲しかった。それがあれば「ブレード・ランナー」ばりの深い作品になれた可能性もあったのに・・と残念です。

自分の未来(殺人を犯してしまう)を知る事が出来たらそれを回避する力を人間は持つ事ができると捉えるのか、それとも運命に逆らう事の出来ない人間の姿をシニカルに捉えるのか。その選択は作家の感性如何ですが、スピルバーグという監督は確実に前者で、それが彼のデビュー以来変わらぬカラーです。

トム・クルーズ悪くないですが、私の好みはコリン・ファレルです!この後、彼の作品ひとしきり追っかけしてました。(笑)ちょっと私生活に問題ありなんですけどね、彼。

映画に出てくるトヨタ・レクサス2054年モデル。この映画、未来世界のコンセプト・デザインもなかなかでした。

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ジュラシック・パーク / ロスト・ワールド

現在、NHK・BSではスピルバーグの作品を何作か続けて放映中です。

私の外国映画監督ベスト3はと言うと、1位 デビッド・リーン  2位 ウィリアム・ワイラー  3位 スティーブン・スピルバーグというのが、ここしばらくは変わらない順位です。

私が、基本的に映画に何を求めているかがわかってもらえるベストだと思うのですが、この中でもスピルバーグはほとんど彼のデビュー時からのつきあいなので、思い入れもひとしおです。

ほとんどの作品を見てきていますが、今回の放映にあわせたラインナップを記事にする事で、私にとってのスピルバーグ考をまとめられれば・・と思っています。

「ジュラシック・パーク」
Jurassic Park
1993年/アメリカ (監)スティーブン・スピルバーグ
(演)サム・ニール ローラ・ダーン リチャード・アッテンボロー  ジェフ・ゴールドブラム サミュエル・L・ジャクソン
☆☆☆☆

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ほとんどの方がご覧になってると思うのでストーリーは省きますが、一言で言って娯楽映画の傑作。子供に夢を与える映画。サスペンスフルな展開のさせ方の見本みたいな映画です。そういう意味で、「インディ・ジョーンズ」の流れをくむ作品だと思う。

CGで観客を驚かせるさきがけみたいな映画でもありましたよね。私みたいな恐竜好きにはほとんどたまらない作品で、と言う事はきっと子供達も大好きなはずなんですよ。これが娯楽映画における、映画的興奮のひとつの形であって、ここでしらけるてしまうのは本当にもったいない。

ご都合主義的な脚本の展開のさせ方は見事です。好きなシーンをあげてるときりがないのですが、やっぱり最初のチラノの登場シーンかな。役者の中では、ジェフ・ゴールドブラムが実に良い味出してます。子供の扱いもあいかわらず上手いし。

彼の大ヒット作の最も凄いところと言うのは、ワールドワイドで物凄い人数が見ているというところで、「スター・ウォーズ」のG・ルーカスが1作品でやっている事を、幾つもの作品で成功させているというところ。やはり、彼の真骨頂はこの手の単純な娯楽作品にあるのは間違いないな・・と、この作品を見直してみてあらためて感じた次第です。

「ロスト・ワールド / ジュラシック・パーク」
The Lost World / Jurassic Park
1997年/アメリカ (監)スティーブン・スピルバーグ
(演)ジェフ・ゴールドブラム ジュリアン・ムーア リチャード・アッテンボロー  ピート・ポスルスウェイト
☆☆☆★★

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「ジュラシック・パーク」の続編。これははっきり言って失敗作。なぜ、なぜなの?何でこんなに安直な脚本に、描写も残酷なの!?

思うに、スピルバーグはこの続編撮りたくなかったんじゃないのでしょうか?やる気なしっていうか。翌年に「プライベート・ライアン」を撮っているので、その撮影の許可を得るための条件で撮ったのではないかと、私はにらんでいるのですが・・・。

すでに、CGで動く恐竜という目新しさはなくなってしまっているので、生き物に対する人間の傲慢さをテーマにしているのだと思うものの、全体的に雰囲気が暗すぎるよ。登場人物も全員バカだし。第一、良い人は(残酷に)殺さないでほしい。この手の作品のお約束は守ってもらいたい。

後々、気がつく様になったのですが、スピルバーグは大甘なファンタジーが大好きなわりに、残酷なシーンは、けっこうきつい表現をするんですよね・・。「カラー・パープル」の精神的残酷さは物凄いものがあるし、「プライベート・ライアン」のノルマンディー上陸シーンは言わずもがな、「ミュンヘン」もけっこうきついシーンがあった。後の記事で紹介する予定の「宇宙戦争」も・・。

でも少なくともこの作品は、子供もたくさん見に来る内容なのだから、もうちょっと何とかしてもらいたかったな~。まあ、彼にも失敗作はたくさんあるので、これなんか恐竜が楽しめるだけまだマシかも・・。

ところでUSJの「ジュラシック・パーク」のアトラクションは、ホントに楽しいですよ~。遊びに行ったら是非。good

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黒澤明という時代 - そして現在の映画評論に思うこと

小林信彦著 文藝春秋刊 ISBN 9784163717203
☆☆☆★★★

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著者の小林信彦氏は基本的に作家なのですが、本や芸能に関しての著述をまとめた作品も多く、その手の作品はとても面白くて、昔からけっこう読んでいます。特に映画に関しては、感受性の違いはもちろんあるものの、私にとっては、とっても「正しい映画の見方」をしている人なので大好きなのです。

で、そんな彼の「黒澤作品を語る」本が出版されたので、喜びいさんで購入。今までも、ポツポツと、彼の黒澤作品評は目にしていたのですが、これは年代順に全作品に関しての著述があり、その時代の空気感を感じさせてくれる、とてもありがたい内容です。

黒澤監督のデビュー作「姿三四郎」が封切られたのは、小林信彦氏が11歳だった戦時下の昭和18年。この作品が当時どれだけ衝撃的な作品だったかを、後から見た者は決して理解できないだろうと彼は語る。

「私の表現を大げさと思う読者がいるかもしれない。文学でも、映画でも、その作品が発表された時の衝撃 - この言い方が強すぎるとすれば、人々の中にじわじわと広がっていく波のようなもの、と言い変えてもよいのだが、これはリアルタイムで接した観客にしかわからないと思う。」

このスタンスで、彼は以降の黒澤作品に関するあれこれを語っていくのですが、まことにもって幸福な事だな~と羨望を感じてしまいました。私と黒澤作品のリアルタイムは「影武者」からだもの・・・。

黒澤作品のそれぞれに関しては、このブログで全作品をとりあげたので、ここまでにするとして、黒澤明ファンの方々には是非読んでいただきたいと思った1冊です。

実は、今回は、この作品の紹介とともに、私が昨今感じている日本の映画評論のシーンについて書いてみたいと思ったのです。(もちろんプロとして仕事をされている人の事です。)

その昔は、私も映画雑誌を購入し、映画評論家の書いた文章を読み、テレビの映画劇場の解説など聞きながら、映画への愛をさらに深めていったものでした。映画をどう見るかという姿勢については、最も敬愛している双葉十三郎氏に最も影響されているのですが、実は文章化する時には小林信彦氏のまねっこになっている場合が多いんですよ。(笑)

ところが、最近は、映画についてきちんとした事を書ける人が激減しています。っていうか、きちんと「映画評論家」の肩書で仕事をしている人もあまりいないんですよ。気が付いてました?

例えば、先日見に行った「レッド・クリフ Part 2」のパンフレットの中で語ってる人達は、一人は「映画ライター」、もう一人は「映画感想家」ですから。評論家と言う言葉がえらそうだから・・と肩書を変えるのは別にかまわないんですが、ぞれぞれその名の通りの内容しか書いてないとしたら、それは逃げじゃないか・・って私は思うのです。

その他、「シネマエッセイスト」だの「映画コラムニスト」だのワケわかんない職業名にあふれているんですよね~。もうこういう逃げモードの人達の書いたものはどうしようもない。映画のパンフだったら、時代背景について大学の先生の解説だとか、例えば気象学者だの、フランス文学評論家だの、その他のプロの方が、文章を寄せている事がありますが、そういう人たちの書いたものの方が500倍位読み甲斐ありますよ。

私にとっての映画評論家と言うのは、簡単な様ですが、「映画としてのその作品の評価」がきちんと出来る人の事です。誰でも好みがあり、物凄い名作でも肌があわない事もあるし、最低作品でも大好きな事もあります。今は、その肌合いでしか、映画を語れない評論家ばかり。

ここで、ちょっと前に読んでけっこう感心してしまった映画評論本をひとつご紹介します。

「バッド・ムービー・アミーゴスの日本映画最終戦争 2007-2008年版 邦画バブル死闘編」
柳下毅一郎、江戸木純、クマちゃん 著 洋泉社刊 ISBN 9784862483805
☆☆☆★★

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これ「映画秘宝」の連載だし、タイトルや表紙からしてくだらなそうだけど、内容は以外にしっかりしててビックリした本です。3人のおふざけ対談形式で笑えるのですが、ちょっと意地悪ではあるものの、映画に対してしっかりした感性がある人達っていうのが(特に柳下氏)わかって感動します。クマちゃんは匿名の人なのですが、他の2人はきちんと自らを「映画評論家」と名乗ってます。ほ~らね~!

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プライドと偏見

Pride & Prejudice
2006年/イギリス (監)ジョー・ライト
(演)キーラ・ナイトレー マシュー・マクファディン ドナルド・サザーランド  ジュディ・デンチ 
☆☆☆★★★

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原作者のジェーン・オースティンは18世紀生まれのイギリスの作家。イギリスの古典文学では、圧倒的な人気を誇っていて、いつでも原作のペーパーバックは平積み状態です。特にこの映画の原作の「高慢と偏見」(「自負と偏見」っていう邦題版もあります)は一番人気。私もいずれ読んでみようとず~っと気になっていたのですが、まずは映画版を見てみました。

18世紀、女性に相続権がない時代のイギリス。女の幸せは豊かな財政の男性と結婚すること・・・。貧しくはないけれど、大金持ちでもないベネット家では、5人の娘たちが白馬にまたがったリッチな王子様を探しており、隣に越してきた金持ち・ビングリーの噂でもちきりだった。読書好きの次女エリザベスは、ダンスパーティーでビングリーの親友・ダーシーの高慢な態度に腹をたてるがダーシーも彼女の聡明さと金持ちへの偏見に苛立ちを覚える。いつしか互いが気になる二人だが誤解は解けないまま・・・。

お話の設定は平平凡凡。勘違いが生み出す恋愛の悲喜こもごも、それぞれの性格の女性たちが織りなす心理の綾、人生の展開、家族間の愛情。映画を見始めてすぐに、この作品が描き出す、女性の心理描写の細やかさは凄いな・・と思い、お話が進むにつれ、軽いタッチとコミカルな展開、ロマンスの喜びと憂鬱の表現の妙に、原作の人気もさもありなんと納得するとともに、この映画がどの程度、オースティンの世界を映像表現できているのかが、ふと心配になったりもしました。

2時間わくの映画がこれほど良く出来ているのなら、原作はどれほどなのだろう・・と思わされ、ホント、早いうちにオースティンの作品を読まなければと、焦っているところです。

主役のエリザベスを演じるキーラ・ナイトレーは、悪くないんだけど、この役にはなんとなくしっくりしない感じがしました。ダーシー卿を演じたマシュー・マクファディンはちょっと影薄い感じが残念。その他、この作品、なかなか面白い登場人物がたくさん出てくるんですよ。舞踏会のシーンなんかも楽しいし。そんなところもあわせて是非楽しんで見ていただきたい佳作映画でした。

女性には絶対お勧めですよ!

Penguin Classic版の "Pride & Prejudice" 一体、何冊売った事か・・。これより人気あるイギリス古典作品って「シャーロック・ホームズ」と「不思議の国のアリス」だけかも・・?

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三国志

三国志  Three Kingdoms
2008年/中国 (監)ダニエル・リー
(演)アンディ・ラウ マギーQ サモ・ハン ヴェネス・ウー
☆☆☆★

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http://www.so-net.ne.jp/movie/sonypictures/homevideo/threekingdom/

この作品ね~、何ていうかとっても微妙な出来栄えで、どう記事にしようかと迷っているところなのですが・・・。

主人公はアンディ・ラウ演じる趙雲です。基本的には「三国志」をモチーフにしてつくられたオリジナルストーリーです。

この映画の語り部はサモ・ハン演じる「平安」という男で、趙雲と同郷で先輩という設定。サモ・ハンは自分の利益だけを求める俗人だが、彼を兄と慕う趙雲はその高潔さと武勇によりあっという間に関羽、張飛と肩を並べる「五虎大将」にまでのぼりつめる。

ストーリーが、原作とはかなり異なっているのですが、それはそれで別の物語として楽しめば良いとは思うのですが、何だか全体的に納得いかないっていうか、楽しめない。だいたいが、語り部となっているサモ・ハンの存在自体が非常に邪魔。こんな男を、趙雲がいつまでも慕い続けるワケないではないか。

時間は飛び、映画は中盤位で、老境に達した彼の姿となる。「五虎大将」の最後の一人となり、劉備も亡く、孔明が丞相となっている。孔明の命により北伐へ向かう関興(関羽の息子)と張苞(張飛の息子)と共に出陣したいと趙雲は要求するが孔明は難色を示す。

孔明曰く「あなたが死ぬと国の覇気に影響してしまう。お互いに年をとり、今では過去の思い出にすがって生きるのが良いのだ。」

え~い、こんなセリフ、孔明様が言うワケないではないか!しかも、出陣を許可した彼の軍を、孔明は捨て駒にしてしまう。

さて、でも私はこの映画が嫌いではない。「レッド・クリフ」はやはりハリウッド大作の趣があったが、この作品は正真正銘の中国映画の雰囲気があったからです。CGもほとんど使っていないので映画全体の雰囲気が質素で、現実感を感じる映像になっている。

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役者さんもホント、中国映画!っていう雰囲気の人達ばかり。孔明を演じた役者さんは、ちょっとプロレスの高田延彦似のおじさんでした。(笑)

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水戸黄門ではありません。孔明様です。

もうひとつ、賛否両論になりそうなのが、魏の大都督が曹操の孫娘の曹嬰(架空人物)という女性だというところ。マギーQ演じる彼女は、非常に美しく、戦うとイーオン・フラックスやウルトラ・バイオレットの様に強い。coldsweats02 彼女の軍が、趙雲の最後の敵となる。

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私自身はこの設定は、あざとくて嫌いだ。最近の映画は女性を強く描くのが決まりの様になってきているけど、お話はウソでも良いから、もっと正攻法で行ってほしい。

最後に、この作品をインチキ「三国志」に貶めていないのは、まぎれもなくアンディ・ラウの演技の素晴らしさによるものです。彼は本当に雰囲気があるし、老境の趙雲の演技も良かった。「ウォーロード」でも演技は彼が一番うまかったし、つくづく良い役者さんだと感心しました。

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K-20 怪人二十面相・伝

2008年/日本 (監)佐藤嗣麻子
(演)金城武 松たか子 仲村トオル 國村準 高島礼子 鹿賀丈史
☆☆☆★

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この作品、江戸川乱歩が原作ではなく、乱歩の作品をモチーフにして書かれた、劇作家・北村想のミステリー小説が原作です。

時は1949年、第二次世界大戦を回避した日本の都市、帝都。そこは、19世紀から続く華族制度により極端な貧富の格差が生まれ、ごく一部の特権階級が富を独占する社会となっていた。折しも巷では、そんな富裕層だけを狙い、鮮やかな手口で窃盗を繰り返す怪人二十面相、通称“K-20”が出現し世間を騒がせていた。ある日、サーカス団に所属する天才曲芸師・遠藤平吉(金城)は、カストリ雑誌の記者を名乗る男(鹿賀)から羽柴財閥の令嬢・羽柴葉子(松たか子)と名探偵・明智小五郎(仲村)の結納の儀を写真に撮ってほしいとの依頼を受ける。しかし、それは二十面相の罠だった…。

「レッド・クリフ」DVDに特典でついていた金城武のインタビューを聞いていたら、ジョン・ウー監督と最初に出会った時、「あなたはどんな映画に出たいですか?」と聞かれ「コメディ映画です。」と答えマネージャーに「何でアクション映画って言わないんだ!」と怒られたと語っていました。(笑)

この映画もパロディっていうかコメディみたいな作品で、お世辞にもよく出来ているとは言い難いのですが、案外気持ちよく見られる作品でした。

何ていうか、金城武の棒読みの、ビミョーに違和感を感じる日本語からかもしだされる、ピュアな感じがたまらないんですよね~。前回見た「死神の精度」と同じく、「どうしても、やっぱ日本人と少し違う」っていうのが、日本語劇における彼の最大の魅力です。

てなワケで、この映画の全体像を構成している、色々な作品からのイメージのパクリぶりも、あんまり気になりませんでした。一番影響が大きいのが、「バットマン」だな~。ラストシーンはまんま「バットマン」だし。

ま、良いんです。金城武のピュアでライトなコメディ演技さえ見られれば。(笑)松たか子もそれなりにがんばってて良い感じでしたよ。でも、続編は作らない方が良いと思いますけど・・。

この作品に関する金城武のインタビュー
http://www.cinematoday.jp/page/A0002003

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俺たちに明日はない

Bonnie And Clyde
1967年/アメリカ (監)アーサー・ペン
(演)ウォーレン・ビーティー フェイ・ダナウェイ ジーン・ハックマン  エステル・パーソンズ マイケル・J・ポラード
☆☆☆★★★

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かなり昔に見て以来、久しぶりの再見。アメリカン・ニューシネマのさきがけ的作品であり、今なお衝撃に溢れた傑作でした。やっぱり、この頃のアメリカ映画は違う!こういうアメリカ映画が私は見たいのだ!

大恐慌時代、銀行を荒らしまわったボニーとクライドの破滅的な愛と壮絶な結末を描いた作品。

ひなびた田舎町でウェイトレスをしていたボニー(F・ダナウェイ)はいつになったらこんな生活から抜け出せるのかと鬱積した毎日を送っていた。ある朝、自分の家の車を盗もうとしていたクライドに出会い、2人は出会った瞬間から強烈に魅かれあい、行動をともにする様になる。その後、2人は頭は弱いけど車にとてもくわしいC・W・(M・J・ポラード)、クライドの兄(J・ハックマン)とその妻(E・パーソンズ)を仲間に加え、強盗と殺人を繰り返していくが・・。

F・D・ルーズベルト大統領のポスターがあちこちに貼られ、アメリカが底なしの恐慌下にある時代である事が開巻からわかる。しかも時は禁酒法時代。一般市民の憂鬱な生活からの脱却を目指して、無邪気に犯罪を繰り返していくボニーとクライドは、ちょっとした民衆のヒーローとなっていく。

そのうち、警察が解決できなかった事件までも、彼らの仕業にでっちあげられ、連日の様に新聞で報道されていく。

この映画製作当時の、欺瞞に満ちた政府と社会への反抗のヒーローとして、彼らはこの作品の主人公に選ばれたのだと思う。主演の2人も若々しく非常に魅力的。特にフェイ・ダナウェイ(当時26歳)は本当にきれい!W・ビーティーは私好きじゃないんですが、この作品での彼だけは別です。

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ラスト、87発の銃弾を浴びて絶命する2人の壮絶な姿だけは、初見から何十年たっても忘れる事の出来ないシーンでした。今回気がついたのですが、エンドクレジットは開巻ですべて流れてしまい、ラストは主演者のクレジットとワーナーブラザースのロゴだけで、エンドとなる。余韻の残る素晴らしいラストシーンでした。

いずれ迎える破滅を予感させる様な、透明感のある映像も見事です。

本物のボニーとクライド

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9.11 Remembered

2001年9月11日に起きたアメリカの同時多発テロから今年で8年。今月に入って、2本関連テーマの映画がテレビ放映されたので見ました。

「ワールド・トレード・センター」
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2006年/アメリカ (監)オリバー・ストーン
(演)ニコラス・ケイジ マイケル・ペーニャ マギー・ギレンホール  スティーブン・ドーフ マリア・ベロ
☆☆☆★

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2001年9月11日朝、世界貿易センタービル、ノースタワーに旅客機が激突したという通報を受け、港湾警察に緊急招集がかけられる。巡査部長のマクローリン(N・ケイジ)を班長とした救助チームが結成され現場へ急行するが、ビルに潜入した直後、大音響とともにビルが崩落する・・・。

この作品は、ビルの倒壊現場から奇跡的に生還できた2名の港湾警察官の実話を描いたもの。お話の焦点は、2人の救出劇に当てられ、フラッシュバックの様に綴られる日常の風景と、彼らの無事を祈る家族の物語と、救出に当たる人達の活躍が交差しながら進行していきます。

オリバー・ストーン監督は、この事件を政治がらみの大きな視点ではなく、この惨劇に遭遇した一般人の視点から描きたかったというのは良く理解出来たのですが、それにしてもドラマに広がりがなさ過ぎるんじゃないか・・というのが正直な感想です。

9・11というアメリカ建国以来の大事件に対して、ファミリードラマだけで終わらせるのはあまりにも映画として訴えたいテーマの背景が小さすぎる。事件がどれほどのものであれ、ただの交通事故であれ、家族を失う悲しみは同じ事。誰だって辛いし、悲しい。この9・11という事件であったからこそという何かが欲しかった。ただし、自らも死ぬかもしれない現場へ、命をかけて救出に来てくれる人達の姿は、純粋に感動的です。

ラスト、事故から数年後のシーンになり、「人間がいかに悪魔の様な仕業をなす事が出来るかという事と同時に、人間がいかに崇高な存在になれるかも、この出来事で私は理解できた。」と言う、マクローリン警部補のモノローグが入るのですが、映画の主要テーマはここにあります。ただし、描き方が雑なため、どっちつかずになっている作品でした。これなら、ドキュメンタリーで十分だし、その方が心に残ると思う。

「9・11への道」
The Path To 9.11
2006年/アメリカ (監)デビッド・L・カニンガム
(演)ハーベイ・カイテル ドニー・ウォルバーグ ウィリアム・サドラー エイミー・マディガンパトリシア・ヒートン
☆☆☆★★

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これはテレビドラマで実際は4時間30分以上ある作品を2時間に短縮したものでした。オリジナルはWowWowでは放映したらしい。

全世界が衝撃を受けた米同時多発テロ。なぜテロは起きたのか、運命の日に至るまでの8年半を検証したドキュメンタリードラマ。

時はさかのぼり1993年、世界貿易センタービルの駐車場にとめられていた1台の車が突然爆発し、6人の犠牲者が出た。FBIの対テロ専門家、オニール(カイテル)はパキスタンに逃亡した容疑者を逮捕する。その容疑者はイスラム原理主義の過激派とつながりがあり、オニールはウサマ・ビンラディンが黒幕だとにらむ。98年、FBIはビンラディンを逮捕、拘束してアメリカで裁判にかけようと計画する。だがクリントン大統領と政府は、なかなか実行を承認しない・・・。

これは是非、オリジナル通りの尺数で見直したい作品でした。8年前にアメリカ本土をねらうテロの萌芽があり、FBIもCIAもそれを察知していながら、上層部(特に政治家達)の事なかれ主義、責任逃れ、法制度にがんじがらめになっている事もあり、テロ作戦を壊滅させるための実行を承認しない。また、FBI,CIAともに内部にも問題がある事もわかってくる。

タリバンに対峙していた抵抗勢力の北部同盟の首領マスードが、アメリカからの支援を絶たれ、暗殺された直後に同時多発テロは発生する。CIAの諜報員は、マスードから「自分に何かあったら注意しろ」と生前に告げられていた。

アメリカで飛行機の操縦訓練を受けていた、実行犯の目星までつけていたにも関わらず、逮捕のための捜査は裁判所から却下されてしまう。

そして2001年9月11日を迎えてしまうアメリカ。FBIに愛想をつかして退職していたオニールは、それでも貿易センターを守るためにと、WTCの警備主任として再就職していた。彼は当日現場で死亡する。

ここで描かれている事のどこまでが真実なのかは、確かめるすべは私にはありません。何年か前に「シリアナ」という映画を見て、ストーリーや背景があまりにもわからなかった事にショックを受けた私は、原作となった「CIAは何をしていた?」(新潮文庫)を購入していたのですが未読のまま。これはCIA内部がいかに能力低下をおこしていたかを告発した元CIA工作員ロバート・ベアによる著作です。時間をみて必ず読もうと思っています。

この世界は恐ろしく複雑なんだろうか、それとも信じられない位、実は単純なんだろうか。私程度の頭ではこの世界が本当に理解できません。

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「同時多発テロ5周年」の記事はこちらから。
http://green.ap.teacup.com/0471/15.html

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仮面ライダークウガ

8月に入ってからは映画はお休みしようと決めほとんど見ていないのですが、そのかわりこの1ケ月は、会社の同僚から借りた「仮面ライダークウガ」を見ておりました。coldsweats01

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2000年に放映された「仮面ライダークウガ」は、オダギリジョーがまだ有名になる前にヒーロー役を演じた事でも有名なシリーズ。仮面ライダーのヒーローを演じた役者さんで、彼ほど成功した人は他にいないんじゃないでしょうか・・・?って事で一度見たいな~思っていたところ、同僚が全話DVDで持っているというので、映画お休み期間を使って全話制覇いたしました。(笑)

その昔「仮面ライダー」はアマゾンまでは見たのですがそれ以降はまったく見ていないので久しぶりのライダーものでした。昔の様な改造人間ものではなく、新しい設定になっていて、このへんはウルトラシリーズと同じです。

超古代、邪悪な力で怪人に変身し戦いを好むグロンギ族は、平和を愛するリント族(今の人間達)を滅亡の危機においやっていた。そんな中、リント族は正義の戦士クウガに変身させるベルトを開発し、グロンギ族を滅ぼし棺に封印する。

しかし遺跡発掘により封印がとかれ、グロンギ族が大量に現世に蘇ってしまう。たまたま古代のベルトを手にし装着した冒険家の青年、五大雄介(オダジョー)は戦士クウガに変身。警察の「未確認生命体」特捜隊とともに、グロンギとの戦いがはじまる。警察によりグロンギは号数で呼称されていて、クウガは第4号です。

数あるライダー物の中でもかなり評判の高いひとつみたいですが、確かに子供向けながら、なかなかの出来でした。グロンギが行っているゲームの謎なんかもあって、最後まで飽きずに楽しめました。「みんなの笑顔を守るために!」とがんばる雄介の姿もさわやかで良いし。

グロンギは、グロンギ語を喋っていて、何を語っているのか説明がないのもミステリアスで良かった。あれ、子供の間で流行ったんじゃないだろうか。他の人のクウガサイトを見たら、これは普通の日本語をある法則のもとに変換してあるんですね。(私もそうじゃないかな・・とは思っていた。)そんなのも面白かったです。

クウガは基本赤いのですが、能力に応じて青、緑、紫に超変身します。これに金が加わるとそれぞれの能力がパワーアップします。最終形態は「すさまじき戦士」= 黒のライダーになりグロンギのボス、第0号との決戦となります。

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さて、オダギリジョーは経歴を見ると「仮面ライダー」シリーズをキャリアからはずしているみたいですが(事務所の方針かも。)これは決して恥になる様な仕事ではないと私は確信しました。それに、この作品でオダジョーは絶対にあれこれ自分のアイデアを出していると思う。演技そのものは以降の彼の作品とほとんど変わらないですよ。絶対に適当に仕事していないのがわかります。

インタビューでは、メジャー作品が大嫌いな彼はこの仕事を断るつもりだったけど、プロデューサーと意気投合してしまい、やるからには全力で良い作品にしたいとがんばった・・みたいな事が書かれていました。このあたりが、メジャー嫌いな彼をメジャーにしている所以なのだろうと思いました。

クウガ最終形態です。後ろにいるのは刑事さんです。

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クリント・イーストウッド 自らを語る

アクターズ・スタジオ・インタビューの「クリント・イーストウッド」の回を見ました。前後篇の2時間で再放送。「ミスティック・リバー」(2003)を撮影した後位のインタビューの様です。

イーストウッドは本当に凄い人だと思う。50年代の人気テレビ番組の「ローハイド」以来、現在まで一度たりともスターの座を降りた事はない。

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「ローハイド」の撮影のあいまにオファーのあったマカロニ・ウェスタンの「荒野の用心棒」は、番組撮影の間の3ケ月の休暇をつぶしたくなくて当初断るつもりだったらしいが、脚本を読むと黒澤の「用心棒」であることがわかり、この映画が大好きだった彼は承諾する事にしたらしい。(イタリアによる無断リメイクだけど。)

マカロニ3部作で世界的なスターになった彼は、驚いた事にその頃からすでに自分のプロダクション会社を立ち上げている。彼曰く、映画会社に却下された脚本の中にも作品にする価値のあるものはたくさんある。それを発掘して映画化したかったそうです。

インタビューを聞くにつけ、イーストウッドと言う人は実に手堅い考えの持ち主で、ものすごくまじめな人なのだと言う事がわかります。しかも今までとは違ったアプローチの作品をてがける才がある上に、自らが主演をしてお客も呼ぶと言うマルチタレントぶり。本当に凄いと思います。

ふりかえってみると、実際のところ、初期のイーストウッド演出作品は、異色で面白い作品は多かったものの、映画的にそうレベルの高いものではなかったんですよね。私が映画ファンになった頃、もちろん彼はすでに大スターだったけれど、私の中では彼に対して特別の感慨はなく、たまに監督もしてみる映画スターという位の感じでした。

それが確実に変わってきたのは、やっぱり「バード」(チャーリー・パーカーの生涯を描いた作品。)からでしょうか?

私が心の底から素晴らしい・・と感嘆してしまった作品はアカデミー作品賞も受賞した「許されざる者」です。私は当時この作品に対して「文芸映画のふりをした娯楽大作」という感想を抱きました。自らが演じてきたタフガイの末路を描いたパロディでもあるんですよ。ラストシーンのカタルシスは今でも忘れらません。未見の方、是非ご覧になってみて下さい。西部劇の決定的な終焉を描いた素晴らしい作品です。

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インタビューではとりあげられなかったのですが、もうひとつ私の大好きな作品「スペースカウボーイ」これは男のロマンを描いた作品。私は感性がけっこう男っぽいので、ロートルになった宇宙飛行士たちの気持ちが物凄~くよくわかるんですよ。(勘違いでなければ)ラストなんて私、号泣してしまいました。ホント、声をあげて泣いてしまいました。おもいっきりつぼにはまった感じで。

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とはいえやっぱり私にとってイーストウッドと言えば「ダーティー・ハリー」につきます。(声、山田康夫で 笑) 男盛りだったイーストウッドは本当にかっこ良かった。マグナム44がこれほど似合う男は他にいない!

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番組を見終わって、そういえば未見の「マディソン群の橋」や「ペイルライダー」、公開済みの「チェンジリング」や「グラン・トリノ」を早く見たくなりました。それに昔見たイーストウッドの若かりし頃の作品もまた見直してみたい気持ちになりました。

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終戦記念日に

8月16日の終戦記念日。私はお休みでしたが、ジムもお盆休みなので、久しぶりで近所の区営体育館のプールへ。今通っているスポーツクラブにはプールがないので、泳ぐのも
久しぶりでした。お盆休みのせいもあって、プールは満員。子供連れの家族も多く、ぶつかったりすると危ないので、ずっと平泳ぎで1時間ほど泳いできました。昨日から、うちももが筋肉痛です。

夜はテレビで「硫黄島からの手紙」が放映されたので見ました。イーストウッド監督のこの作品は、アメリカ側を描いた「父親たちの星条旗」と対になっている作品なので、できれば2夜連続放映にしてほしかったです。

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渡辺謙演じる栗林中将。

1年に一度くらい、終戦記念日くらいは、太平洋戦争がどういう戦争であったのかを描いた映画の放映をこれからも続けて欲しいと思います。「蛍の墓」の様な秀作ならばアニメでも良い。ドキュメンタリーはかなりつらいと思うので、ドラマ化されたものでも、多くの人(特に若い人)に見てもらいたいな・・とつくづく思うのです。

父親の囲碁友達に、かなり高齢のおじいさんがいて、ちょくちょく我が家に囲碁を打ちに来ていたのですが、その方は戦中に従軍記者として戦地に行っていた事があるらしく、一度だけ「戦争はダメだよ。もう二度と起こしちゃダメだよ。」とポツンとおっしゃたのが、私はとても印象に残っています。詳しい話は何もしなかったのですが、実体験している人ほど、多くを語らない語れないものなのだろうな・・と感じました。

父が亡くなった後は、もうお会いする事もなくなったのですが、戦争を実体験として知っている世代が、いよいよ日本からはいなくなります。だからこそ語り継ぐのをストップさせないで欲しい。歴史から学ぶ事はたくさんあるのだから。

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井原剛志演じるバロン西こと西中佐。

「硫黄島からの手紙」の記事はこちらから
http://green.ap.teacup.com/0471/53.html

「父親たちの星条旗」はこちらから
http://green.ap.teacup.com/0471/52.html

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最近のあれこれ(お盆編)

世の中はお盆休み中。毎日、帰りの遅くなる日が続いていましたが、また今日、明日と連休をいただきました。で、これと言った記事もないので、最近のあれこれを幾つかまとめてみました。

1 「放射能X」
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1954年/アメリカ (監)ゴードン・ダグラス
(演)ジェームズ・ホイットモア エドマンド・グウェン ジョーン・ウェルドン ジェームズ・アーネス
☆☆☆★★

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子供の頃に見てかなり衝撃を受けた作品だったのですが、久しぶりで見たらそれほどの作品でもなかった。(笑)軍の核実験による放射能で巨大化してしまったアリが人間を襲う話。これは考えうる限りで人類にとっては最も最悪な事態。2メートルもあるアリにかなう生き物はこの地球上にはいません。絶対、ゴジラより怖いです。

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ニューメキシコの砂漠で発見された巨大アリのコロニーは無事に駆除するが、あらたな女王アリが飛び立った後だった。ロスに向かっている事をつきとめた人間達は、人類存亡を賭けたアリとの戦いを展開する・・・。アリ、はりぼてですが、キュルキュルと音を立てながら、人間を襲います。

2 「七つの怖い扉」
新潮文庫 ISBN 9784101255255
☆☆☆★★

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人気作家によるホラー短編アンソロジー。阿刀田高、宮部みゆき、高橋克彦、乃南アサ、鈴木光司、夢枕獏、小池真理子の7人競作です。楽しみに読み始めたのですが、う~むとうならされる様な作品は残念ながらなかったです。宮部・夢枕作品は時代劇で、この2つがやっぱり良かったかな・・。時代設定が昔だとやっぱり怪談は趣が出ます。文章が一番うまかったのは小池真理子。私彼女の作品読んだ事ないので今度何か読んでみようか・・と思いました。ずるいのは鈴木光司の作品。だってこれ「リング」の貞子の話だもん!もうそれだけでビビります。coldsweats02

3 美味しいかつサンドが食べたい!

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たま~に食べたくなるかつサンド。しかし、私は心から満足のいくかつサンドを食べた事がない。普通のパン屋さんのもの、各種コンビニのもの(danger AM-PMのかつサンドは最悪)はもちろん、まい泉だとか、たいめいけんだとかのも美味しくない。かつサンドってけっこう、高いので美味しくないとかなりショック・・。

考えるに、私があんまりソースが好きじゃないことが要因なんだろうと思う。カツが上等でもソースの塩梅が悪いともうダメ。どこのカツサンドもソースかかりすぎじゃない?それとも皆さんはこの方が美味しく感じるのかしら。

今までで私が心底美味しいと思ったのは「セブン・イレブン」で売ってるチキンかつサンドだけ。でも私は美味しい豚かつサンドが食べたいのだ!もしお勧めのかつサンドをご存じでしたら、是非ご紹介下さ~い。あとは自分でつくるしかないかな?

4 低血糖完治

以前、低血糖になってしまった事を記事にしましたが、前回の通院時に先生に確認したところ、無事にもとに戻っていました。体重も1~2Kg増やしながらも甘いものを多めにとる様にしてたもんね~。とにかく食事のコントロールで戻るレベルだったので良かったです。やっぱ治験中はダイエットはムリだな~とも思いました。ホントはもう3~4Kgは減らしたいのですが・・。

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5 老骨に鞭打って

とは言え、最近はジムに行く時間がなかなかとれないのでダイエットの時期でもないんですよね。食事コントロールだけで痩せるのは筋肉が落ちるので絶対にイヤなのです。スタジオレッスンが大好きなので、何とか時間をとって行く様にはしているのですが、最近はダンス系、ファイティング系のレッスンが多くて、昔ながらのオーソドックスなエアロビクスにあんまり出れないのがさびしいです。

たま~に、時間が出来てハードなレッスンに出ると、体力の衰えを感じながらも、体育会の血が目覚めます。(笑)とにかく、これからもケガだけはしない様に、フィットネスを楽しんでいきたいです。

偶然見つけたエアロ振り付け動画。なかなか良いコンビネーションだったので。↓

http://www.bevfitchett.com/gVP71gDm7dM.html

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エクソシスト ディレクターズカット版

The Exorcist
1973年/アメリカ (監)ウィリアム・フリードキン
(演)エレン・バースティン リンダ・ブレアー マックス・フォン・シドー  リー・J・コッブ ジェースン・ミラー
☆☆☆☆

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スポーツクラブの帰り道、HMVに立ち寄ると何とDVDの大バーゲン中。何か掘り出し物はないかと見ていたら、「エクソシスト」の劇場公開版とディレクターズ・カット版の2枚組が50%オフになっている!で、購入してしまいました。coldsweats01

「エクソシスト」はもう特に説明の必要もないホラー映画の傑作。私は、ホラー映画の金字塔だと思っています。その恐ろしさは、派手なだけのCGホラーや、ストーリーも何もないスプラッター作品の比ではありません。

もう何度も見ているので、今回はディレクターズカット版を、ウィリアム・フリードキンの音声解説つきで見てみました。それぞれのシーンにこめられた監督の思いや、アイデア、裏話などが聞けるので、音声解説はなかなか楽しいんですよね。

この作品、原作者のウィリアム・ブラッティが、アメリカで起こった悪魔憑きの事例を調べ上げ小説にしあげたもの。この映画では、製作と脚本も担当しています。

何が素晴らしいと言って、凍りつく様な冷気のただよう映像が全編をおおいつくしている事です。リンダ・ブレアーが悪魔に憑かれるシーンなどのショッキング映像ももちろんありますが、それ以外のシーンは淡々と描かれていきます。音楽も素晴らしいんですよね。

悪魔の何が恐ろしいかと言えば、決して物理的な害をしかけてくるところではなく、人間の心の弱い部分につけこんでくるところだと思う。この映画では、精神病の医師でもある、カラス神父の宗教への疑惑の気持ちと、母親を孤独死させてしまったという呵責の気持ちにつけこんでくる。

思えばエクソシズム(悪魔払い)と言う言葉が日本人にも知られる様になったのは、まさにこの映画からですが、キリスト教の根本的な思想である、完全なる善と完全なる悪との戦いというテーマがはっきりと映画で描かれる様になったのもこの作品からではないかと思います。(ドラキュラ伝説とかはあったけど)この考え方が、キリスト教圏では根っこところにしっかりとあるのだと言う事を確認できる意味でも、この作品はとても興味深い作品です。

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人によっては悪魔憑きのシーンよりもショックだったと言う人がいると監督が語っていた、リンダ・ブレアーの病院での検査のシーン。このシーンは、専門家の指示のもと、本当の医者をつかって正確に描いたシーンだったので、その後しばらくは医者の研修用ビデオにも使われるくらいだったそうです。

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最後にこの作品のもう一つの素晴らしいところを。リンダ・ブレアに殺されてしまった映画監督の事件を調べている刑事役のリー・J・コッブの存在。彼の演技は素晴らしいです。この作品が,ホラーとして優秀な作品にしあがっているのも、彼の演じる刑事役のリアリティの見事さにあると思います。フリードキン監督も、彼の登場シーンがこの映画の中で最も好きなシーンだと感嘆していました。私も同感です。

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ホラーが嫌いで未見の方にも、がんばって(笑)是非見ていただきたいホラー映画の傑作です。とりつかれたリンダ・ブレアの写真はあまりに恐ろしいのでアップしませんでした。coldsweats02

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クライマーズ・ハイ

2008年/日本 (監)原田眞人 
(演)堤真一 堺雅人 尾野真千子 高嶋政宏 山崎努 小澤征悦
☆☆☆★★

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http://www.so-net.ne.jp/movie/sonypictures/homevideo/climbershigh/

1985年8月12日。群馬、北関東新聞の記者・悠木(堤真一)は、出世街道から外れ一匹狼として行動する遊軍記者。販売局所属の親友・安西(高嶋)と共に、谷川岳の衝立岩登頂に挑もうと準備を進めていたさなか、乗員乗客524人を乗せた羽田発大阪行きの日航機123便が群馬と長野の県境に墜落した模様、との一報が入る。こうして悠木たちは、前代未聞の大事故をめぐる熾烈な報道合戦に身を投じていくのだった。さらに悠木は全権デスクを命じられ、社内外での駆け引きや軋轢に苦しみながらも使命を全うしようと奔走し続けるが・・。

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この作品は、絶対に本で読まなければダメだとみはじめてすぐに思いました。読んでおけば良かったと思う反面、読んだ後だとかなり不満を残してしまう作品だろうとも思いました。映画自体も2時間20分位あり、けっこう長いのですが、説明不足、つっこみ不足だと思われるシーンがあまりにも多く、緊迫感のある映像だっただけに残念な感じです。

登山仲間の安西との関係、山崎努演じる社長(最低な男)に関する事、絶縁してしまっている堤真一と息子との関係、新聞社内の部署間の確執、上司と現場との感覚のずれ等々、中途半端な描き方をされているシーンはたくさんあるのですが、時間枠が定められている映画の宿命なのかもしれません。と言って、この作品、それらの問題が織りなすドラマがこの作品の核なので、どれかをバッサリっていうワケにもいかないのも分かりました。

この作品の面白いところは、舞台が全国紙ではなく、群馬の地方新聞だと言うところにもあります。今回はじめて知ったのですが、原作者の横山秀夫は、当時、地元新聞社の記者として御巣鷹山の日航機の事故を取材した経験があり、そこでの経験を作品化しているのですね。それでこの作品だけ毛色が違うワケがわかりました。

この作品の主題は、御巣鷹山日航機事故そのものではなく、それを取材する地方新聞社のドラマにあります。本、読まないとこの作品はムリ・・と感じながらも、私は楽しく最後まで見れました。それは、この作品に最後まで流れる緊張感のが糸切れなかった事と、堤真一以下の演技が良かった事にあります。

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最後に、堤真一が新聞記者になるきっかけになったと劇中で話している映画は、1951年ビリー・ワイルダーの「地獄の英雄」"The Big Carnival"です。カーク・ダグラス主演。私未見なので、是非見てみたいな。

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7月に見た映画

8月だ~。8月は職場でイベントやら、売り場の改装やらがあるので、かなり忙しくなります。先月末はイベントの準備でおおわらわでした。そんな中、今日、明日と連休をいただきました。フィットネスに全然行ってないので、がんばらないとな~。

「サウスパーク 無修正映画版」
South Park: Bigger, Longer & Uncut
1999年/アメリカ (監)トレイ・パーカー マット・ストーン
(声)トレイ・パーカー マット・ストーン アイザック・ヘイズ ジョージ・クルーニー ミニー・ドライヴァー
☆☆☆★★

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全米ケーブルテレビで史上最高の記録を打ち立て、アメリカ中を熱狂させたテレビアニメの映画版。コロラド州サウスパーク。小学生たちの間で、カナダのコメディ映画の下品なセリフが大ブーム。それに不安を覚えたPTAは、映画を製作したカナダを糾弾。アメリカ対カナダで全面戦争に突入する。絵はとってもかわいいのですが、セリフは超下品。ミュージカル形式になっていて面白かったです。地獄にフセインがいるのですが、写真をコラージュしていて、何だかとっても危ない作品で、逆に心配になってきたりします。それとカナダは腹立たたないんだろうか?(笑)

「新世紀エヴァンゲリヲン 新劇場版 序」
2007年/日本 (監)鶴巻和哉 摩砂雪
(声)緒方恵美 三石琴野 林原めぐみ 立木文彦
☆☆☆★★

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エヴァ21世紀劇場版。テレビ放映してたので見ました。ストーリーはテレビのオリジナルとまったく同じなのですが、アニメーション技術が進歩しているので、ビジュアル的には楽しめました。あいかわらず、シンジはどうしようもない奴です。これくらい繊細じゃないと、エヴァンゲリオンにシンクロ出来ないんだろうな~・・などとつらつら思いながら見ました。

テレビ・シリーズと20世紀劇場版の記事は下記から。
http://green.ap.teacup.com/0471/77.html

「富士山頂」
1970年/日本 (監)村野鉄太郎
(演)石原裕次郎 山崎努 渡哲也 芦田伸介 宇野重吉
☆☆☆★★

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石原裕次郎の23回忌記念でテレビ放映されたもの。新田次郎原作です。毎年の様に台風による大きな被害を出していた日本。気象庁では、富士山頂に気象レーダーを建設するという大事業を決定する。これも「プロジェクトX」にありましたよね。映画もまずまずの出来でした。ただし、石原プロは本当に頭に来る!(石原軍団も大嫌いだ)「映画は劇場で見てこそ真価がある」と言った裕次郎の言葉を守ってビデオにもDVDにもしてない様なのですが(「黒部の太陽」も)いまどきそんな時代なのか!?って言いたい。じゃあ、もっとしょっちゅう劇場にかけられるんですか?劇場に行けない人はどうするんですか?テレビで放映するならDVDで見ても同じじゃないんですか?き~!私は「黒部の太陽」が見たいんだよ~~! ポスターとか画像もまったく見つからず、仕方なく富士山の写真にしました。

もうひとつおまけに気象レーダーの写真。

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「アイアン・ジャイアント」 お勧め!!crown
The Iron Giant
1999年/アメリカ (監)ブラッド・バード
(声)ジェニファー・アニストン ハリー・コニック・Jr. ヴィン・ディーゼル イーライ・マリエンタール
☆☆☆★★★

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小さな村に飛来してきた、全身が鉄で出来た謎の巨人。記憶を無くしていた鉄人はやがて1人の少年と出会い、暖かい友情を育んでいく。だが彼の正体は異星人が戦争のために作り出した戦闘ロボットだった。

「なりたい自分になれば良い」

少年から聞かされた言葉を胸に、ラスト、核爆弾を抱え空中で爆破するロボットの姿は、まるで「ジャイアントロボ」の最終回の様だ。実は「ナウシカ」の巨神兵の様な破壊力を持つロボが、少年と自然の中で戯れる姿は「ラピュタ」の中のロボット兵みたいでもある。ワーナー製作のアニメなのですが、ディズニー作品とはまた違った味わいの傑作アニメだと思いました。実は記事にしようと思っていたのですが出来ず・・。子どもも大人も一緒に楽しめる作品で超お勧めですよ。絵も柔らかい色調でとてもきれいです。

「ブラインドネス」
Blindness
2008年/ブラジル・カナダ・日本 (監)フェルナンド・メイレレス
(演)ジュリアン・ムーア マーク・ラファロ アリシー・ブラガ 伊勢谷友介 木村佳乃 ダニー・グローバー
☆☆☆★★

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http://blindness.gyao.jp/

メイレレス監督による、ノーベル賞作家ジョゼ・サラマーゴの小説『白の闇』の映画化作品。ある日突然失明する謎の病気が感染症のように世界中に蔓延していく中、隔離施設に閉じ込められた発症者たちが極限状況で露わにしていく様々な人間の本性を寓話的に描き出す。何で、この作品をメイレレス監督が映画化したのか不思議だったのですが、見てみて多少納得しました。人間が非日常の中で、心をなくしていく様と、人間性を信じる者達とを描いた作品だったからです。しかし、この作品、けっこう見るのが辛いです。ジュリアンだけは目が見えてるんだから(失明した夫と一緒にいたくて隠している)ふざけた奴らはさっさと全部やっつけてやれば良いのに!! でも、ものごと、そう単純ではないんですよね。人生と同じで。異色作です。日本人2人もよくがんばってました。っていうか伊勢谷が感染第一号です。

「地球が静止する日」
The Day The Earth Stood Still
2008年/アメリカ (監)スコット・デリクソン
(演)キアヌ・リーブス ジェニファー・コネリー キャシー・ベイツ ジョン・クリーズ
☆☆☆★★

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「地球の静止する日」
The Day The Earth Stood Still
1952年/アメリカ (監)ロバート・ワイズ
(演)マイケル・レニー パトリシア・ニール ヒュー・マーロウ サム・ジャッフェ ビリー・グレイ
☆☆☆★★

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ある日、謎の巨大な球体が地球に飛来、アメリカ政府が厳戒態勢を敷く中、宇宙からの使者クラトゥがセントラルパークに降り立つ。兵隊に撃たれ負傷したクラトゥに対する尋問が試みられるが、クラトゥは特殊な能力で拘束を解くと施設から姿を消してしまう。クラトゥの目的とは・・。

2本まとめて見たのでこれも記事にしたかったのですが、果たせず・・。作品としては、オリジナルのロバート・ワイズ版の方がかなり出来は上です。白黒の画面をいかした、SFとしてはかなり静かなストーリー展開と、陰影を持たせた画面が素晴らしかったです。ただ、やっぱりスペクタクル映画としてはキアヌ版の方が楽しめるのは確か。なのでどちらも同じ点数にしてみました。

ロボットのゴートは、キアヌ版ではかなり巨大になっていますが、オリジナルは等身大です。宇宙船もキアヌ版は球体で神秘的。見比べてみるのも楽しいですよ。

8月は、映画はなるべくお休みして、読書を中心にしようと思ってます。未読の本を片付けないといけないし!book

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それでも恋するバルセロナ

Vicky Cristina Barcelona
2008年/アメリカ・スペイン (監)ウッディ・アレン
(演)スカーレット・ヨハンソン ペネロペ・クルス ハビエル・バルデム レベッカ・ホール  パトリシア・クラークソン
☆☆☆★★

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http://sore-koi.asmik-ace.co.jp/

親友同士のヴィッキー(レベッカ・ホール)とクリスティーナ(S・ヨハンソン)は親友同士。でも互いの恋愛観はまるで正反対。堅実派のヴィッキーはすでにまじめな青年と婚約中。一方のクリスティーナは、自由奔放に愛を求める情熱家。そんな2人はアメリカを離れ、バルセロナでひと夏のバカンスを楽しむことに。そこに現われたのが色男の画家フアン・アントニオ(ハビエル)。たちまち恋に落ちるクリスティーナに対し、最初は警戒心のかたまりだったヴィッキーも次第に彼の色気によろめきだす。そんな中、彼女たちの前に突然現われたフアンの元妻マリア・エレーナ(ペネロペ)。フアンをナイフで刺した上離婚した、天才肌の激情家マリア・エレーナの登場で、4人の運命はさらに激しく動き出し…。

一応ラブ・コメなんですが、普通の作品とは一味もふた味も違う作品です。W・アレンはこのところ、ヨーロッパ(主にイギリス)を舞台にした作品を撮り続けてますが、私はやっぱりニューヨークを舞台にした以前の作品の方が好き。

今回思ったのは、どうやらW・アレンは、お気に入りの女優を見つけると、その女優のキャラクターにあった作品づくりをしているんだろうな・・という事。そしてもちろん自分自身が主演を兼ねている時には、必ず神経症で、スノッブなニューヨーカーとしての自分自身が登場する。その頂点と呼べる作品はやっぱり「ハンナとその姉妹」だと思うけれど、彼にとってはニューヨークで生きるアメリカ人のドラマは一応の終息を見ているのかもしれない。

で、現在のお気に入りのスカーレット・ヨハンソンにふられる役どころは、前作の「マッチ・ポイント」と同様に物凄くセクシーで魅力的な若い女性なのだが、情熱はあるものの中身が多少とぼしくて、少なからず劣等感を抱いているアメリカ人女性。S・ヨハンソンはそのあたりをとてもうまく演じていて、かわいらしいですよ。堅物のヴィッキーを演じるレベッカ・ホールも美人だし良い味出してます。

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ところが、この作品、ペネロペの登場で画面もストーリーも炸裂します。アメリカ娘二人を振り回すオカッパの殺し屋(笑)ことハビエルですが、彼はペネロペに振り回されていて、彼女はなんていうかピカソみたいな人間で、普通の人間にはとても歯が立たない人種なのですね。

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で、あれやこれや恋のさや当てみたいなのが、彼女の存在の前でとっても矮小な事になってしまい、ペネロペにハビエルごと飲み込まれそうになっていたスカーレットは脱出してしまいます。

で、結局つまらないけど実直なフィアンセと結婚したヴィッキーとともにアメリカへ帰国するのでした。きっと2人ともアメリカ人らしいアメリカ人へと戻っていくのでしょうが、スペインで植えつけられた種がいつ発芽するともしれないですね。

アメリカ人チーム、スペイン人チーム、ともにとっても好演です!ペネロペはこの作品でアカデミー助演女優賞を受賞しました。

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バルセロナと言えばガウディ。ここはグエル公園。前方にサグラダ・ファミリアが見えます。私もスペイン行ってみたいな~~。

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死神の精度

「Sweat Rain 死神の精度」
2008年/日本 (監)筧昌也
(演)金城武 小西真奈美 富司純子 石田卓也 
☆☆☆★★

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人気ミステリー作家・伊坂幸太郎のベストセラーを金城武主演で映画化したハートフル・ファンタジー。 不慮の死が予定されている人間のもとに現われ、行動を共にして7日後に、“実行=死”か“見送り=生かす”かを決める死神。(金城)その一人、千葉は“ミュージック”をこよなく愛する一風変わった死神。そんな千葉の今回のターゲットは電器メーカーに勤める苦情処理係のOL、藤木一恵。(小西真奈美)愛する人がいつも早死にしてしまう薄幸の彼女だったが、それでも懸命に生きていた。とはいえ、いつも“実行”の判定ばかりをしている千葉にとっては、今回もそれは既定の事実のはずだったが…。

「レッドクリフ」「ウォーロード」以来、かなりお気に入りになっている金城武の日本語の演技が見たくって借りてきたのですが、これは思いのほか良かったです!実は作品的にはそれほど期待してなかったので、得した気分になりました。(笑)

お話は上述のエピソードを含めて3話構成のオムニバスになっています。最初のお話は80年代。「ミュージック」大好きな死神の登場です。真っ黒い犬を連れていて、テレパシーみたいな感じで会話をします。最初はCGの扱いも含めて、このあたりの処理が垢抜けないな~なんて思ったのですが、オムニバス形式のおかげか慣れてきます。2話目は、40代のヤクザのお話。(現在)最後は70代の女性美容師。(2030年位?の未来)

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チンピラ風死神。イケてます。(笑)

ターゲットとなっている人間としばらく時間を共有する中で、「実行」か「見送り」かを決めるのが死神の役割。彼は人間の死には興味がなく、仕事だから淡々とこなしていく。あいている時間はCDショップに入り浸ってひたすら音楽を聴いている。さぼってばかりいる、営業のサラリーマンみたいな感じなのがおかしい。

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ミュージックに夢中の死神。このゆるさ、金城武だから許せます。(笑)

ストーリーもなかなか面白かったのですが、この作品の成功は死神の役を金城武にキャスィングした事につきると思いました。彼は日本語ももちろん完璧だし、ルックスも日本人ばなれしているワケではないのですが、何とも言えない微妙な異邦人の雰囲気をかもしだしていて、それが人間社会に降りてきた死神っていう設定にぴったりなんですよ!しかもハンサム!文句なしって感じでした。(笑)

ところで小西真奈美はこの映画の役名の藤木一恵名義でCDを出しています。なぜ?それは映画を見てのお楽しみ。

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さて、映画が面白かったので早速、伊坂幸太郎の原作も読んでみました。

「死神の精度」
伊坂幸太郎 著 文春文庫 ISBN: 9784167745011
☆☆☆★★

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CDショップに入りびたり、苗字が町や市の名前であり、受け答えが微妙にずれていて、素手で他人に触ろうとしない―そんな人物が身近に現れたら、死神かもしれません。一週間の調査ののち、対象者の死に可否の判断をくだし、翌八日目に死は実行される。クールでどこか奇妙な死神・千葉が出会う六つの人生。 (文庫解説より)

こちらは6話構成。映画はこの中の1,2、6話がチョイスされています。面白くってあっという間に読了してしまいました。原作の死神は、金城武より、もっともっとクールです。上司に文句タラタラなのが笑えますが、人間の社会や感情を理解できないが故に、疑問として発せられる死神の言葉によって、当たり前の様に思っている人間社会の決まりごとのおかしさや、人間の本質なんかが浮き彫りにされるところがとても面白いと思いました。映画化されなかったエピソードもどれも面白いので、映画とあわせて是非一読なさってみてはいかがでしょうか?ちょっとアガサ・クリスティーっぽいお話やら、心を病んだ少年(殺人犯)とのロードムービーっぽい作品やら、楽しめると思います。う~ん、今話題の「重力ピエロ」も読んでみようかな~。

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ターミナル

The Terminal
2004年/アメリカ (監)スティーブン・スピルバーグ
(演)トム・ハンクス キャサリン・ゼダ=ジョーンズ スタンリー・トゥッチ ゾーイ・サルダナ
☆☆☆★★

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「プライベート・ライアン」「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」に続くスピルバーグ&トム・ハンクス作品。

ニューヨーク、JFK国際空港。この日、ビクター・ナボルスキー(ハンクス)は、はるばる東ヨーロッパのクラコウジアという小国からある大事な約束を果たすためにやって来た。だが、いざ入国しようとした矢先、彼の国でクーデターが発生し、事実上国家が消滅してしまう。これによってパスポートが無効となった彼は、アメリカへの入国を拒否される。しかも情勢が安定するまでは帰国することもできず、空港内に完全に足止めされてしまう。英語も分からず通貨も持っていない彼は、やむを得ずこのターミナルの中で寝起きしながら事態が改善するのを待つのだったが…。

スピルバーグ作品だと言う事を忘れそうになるくらいの小粒な作品です。でも、確かにスピルバーグ山椒は効いている作品でした。なにはともあれ、私は毎度書いてますが、トム・ハンクスにとっても弱いので、けっこう楽しく鑑賞しました。私、多分彼が出てる作品で嫌いなのないよ。ダメな映画はたくさんあったけど。(笑)

この作品は、舞台がほとんど空港内という大きな密室劇。トム・ハンクスは、ニューヨークに着いたその日に祖国がクーデターで政府がなくなってしまい、国籍のない人間となってしまう。空港から出ることも、帰る事もできない中、彼の空港での生活がはじまるのですが、持ち前の明るさと人の良さで空港職員達の人気者となる。この辺の設定をむりなく説得力あるものにしてるのは、やはりT・ハンクスのキャラクターと演技力なんですよね~。私が何で彼が好きなのかと言うと、基本的にはコメディアンの素質を持った芸人役者だという事。もちろんシリアスなやくどころもこなせる。

以前、別の記事でも触れましたが、スピルバーグは撮影に入る前に必ず見る4本の映画があるそうです。(アクターズ・スタジオ・インタビューで見た)黒澤明の「七人の侍」、ジョン・フォードの「捜索者」、デビッド・リーンの「アラビアのロレンス」、フランク・キャプラの「素晴らしき哉、人生」。彼が最も影響を受け、自身の作品のエキスとなっている映画監督達だろうと思うのですが、この作品は完全にフランク・キャプラの世界の映像化作品でした。

思うけど、キャプラ風が、今では最も作品化しにくいんですよね。(子供映画ならOKだけど。) 要は、人間の善意を信じる気持ちをファンタスティックに描くという作風です。それもビックリする位ベタにいかないとダメなんですよ。だから、物凄く映画作品にするのは難しいと思うのですが、この作品トム・ハンクス(昔ならジェームズ・スチュワートかな。)の力を借りて、まずまずのキャプラワールドが描けていたんじゃないかと思いました。けっこう、こういう作品貴重だな~と思います。他につくる人いないから。このあたりの作風が批判にさらされる事が最も多いけど、"Going My Way"だ。我が道を行けば良い。いざとなったら「インディ・ジョーンズ」とか「ジュラシック・パーク」みたいな映画をとって、皆をビックリさせてやれば良いんだし。

さて、この映画は元ネタとなった実話があるんですよね。

パリのシャルル・ドゴール空港に15年にわたって住み続けたイラン人のメフラーン・ナーセリーという人。

1970年代、イギリスに留学中だった彼は当時のイランの統治に対する反対運動にする。そのため、帰国後、イランの秘密警察サヴァクに拘束され拷問を受けた上、国外追放される。イギリスへの移住を希望していた彼は、トランジットで降りたドゴール空港で荷物を盗まれてしまう。身分証明の書類がいっさいなくなってしまったため、イギリスにもフランスにも入国を拒否された彼は、フランスの弁護士に不法入国ではない事を立証してもらったが、「国外追放も出来ないが、入国は許さない」という決定の中、ドゴール空港のターミナルビルの中で宙ぶらりん状態となってしまい、空港内での長い年月の生活がはじまる。

その後、多少精神に破綻をきたしたりした様で、なにがなんでもイギリスに行きたい!とかたくなになってしまった事も空港生活を長引かせる結果になった様で、この辺はやっぱり事実はフィクションよりも奇なるものですね。(ベルギー、フランスからは難民受け入れの許可が出ていた様なのです。)どうも現在は体調を崩し、パリのホームレス収容施設に保護されている様です・・・。

原書ペーパーバック。

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U-571

U-571
2000年/アメリカ (監)ジョナサン・モストウ
(演)マシュー・マコノヒー ビル・パクストン ハーベイ・カイテル ジョン・ボン・ジョヴィ トーマス・クレッチマン ジェイク・ウェバー
☆☆☆★★

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第二次大戦下の1942年4月。北大西洋上で故障のため停泊しているドイツ軍Uボートの存在を知った米海軍は、艦内に搭載されている暗号解読機“エニグマ”の奪取を計画。任務に就いたS-33は友軍を装いU-571に接近する。だが嵐の中、副長をはじめとする奇襲部隊がU-571にたどり着いたとき、想像を絶するトラブルが彼らを襲った!

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この映画、何だかんだで3~4回は見ています。そこそこ良く出来た娯楽作品だと思うのですが、今回他の方のレビューを見てみると、けっこう評価低いのね。特にミリタリー好きの方々からはこてんぱんって感じです。で、記事にしてみたくなりました。(笑)

一番許せないのが、ラスト、魚雷で駆逐艦を大破させるシーンみたいです。あり得ないだろう!と。私は、兵器の威力とかあまり良くわからないので、「おお・・」と思いましたけど・・・。潜水艦は絶対に駆逐艦にはかなわないそうです。

それと、これは別の映画評で読んだのですが、大西洋上にメッサーシュミットが偵察機として飛んでくるのですが、一体どこから飛んできたの?っていうのがおかしいらしいです。ドイツ軍は空母を運用していなかったので、これもあり得ないだろう!みたい。(笑)

ちなみに空母が運用されなかったのは、空軍総司令官のゲーリングが、「ドイツの空は我が空軍だけで充分守れる」と主張したせいだそうです。

ま、そういうおかしなところに気がついてしまう人には辛い作品かもしれないのですが、私はこの作品マシュー・マコノヒー演じる副艦長の成長物語としてなかなかよく出来ている作品だと思っています。指揮官とはどうあるべきかを、映画とともに観客も学んでいく感じなんですよね。戦争はもちろんない方が良いけれど、いざ始まってしまったからには、どれだけ任務のために鬼となり、自身の内面をコントロールできるか。優柔不断な態度や中途半端な憐憫は、かえって多くの仲間の犠牲を招いてしまう。

しかし、潜水艦映画は、ホント、他の戦争映画とは雰囲気が異なります。膨大な水圧の中での密室。どこからともなく侵入してくる海水、船体のきしむ音。閉所恐怖症だったら絶対にムリ。本当に怖いです。

この映画の主役はドイツの潜水艦Uボートと当時どうしても解読できなかったドイツの暗号システムの「エニグマ」。エニグマに関しては、以前「暗号解読」という本で詳細を読みましたが、とにかく機械とコードブックを奪取しない限りは解読不可能とばかりに、実はイギリス軍がドイツから奪取しているんですよね。この映画ではアメリカ軍のてがらになっているので、当時イギリスが文句言ってきたらしいです。日本の暗号なんて、開戦前からバレバレだった様なので、やっぱりドイツって凄いな~と思わされます。

潜水艦映画と言えば古くは「眼下の敵」(傑作)や、ドイツ映画の「Uボート」、最近だと「クリムゾン・タイド」なんかもお気に入りの作品です。日本の特攻潜水艦「回天」を映画化した「出口のない海」も見たいと思ってるのですが、かなり重たい内容かしら・・。

さて、M・マコノヒー、ハンサムだし好演でしたが、一番しぶくて良かったのはチーフ(曹長)を演じるH・カイテルです。彼の演技がなければこの作品かなり薄っぺらい作品になっていた事でしょう。ドイツ語堪能の大尉を演じたジェイク・ウエバーは、ドラマ「ミーディアム」でアリソン・デュボワの夫を演じている人でした!

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アクロス・ザ・ユニバース

Across The Universe
2007年/アメリカ (監)ジュリー・テイモア
(演)エヴァン・レイチェル・ウッド ジム・スタージェス ジョー・アンダーソン ティナ・ヒュークス マーティン・ルーサー・マッコイ ボノ
☆☆☆★★★
http://across-the-universe.jp/

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全編ビートルズのヒットナンバーで綴るミュージカル。出演者が歌うビートルズの名曲の数々に加え、独創的なヴィジュアル表現で描き出した異色作。

この作品、ビートルズ好きなら数々の曲と、場面場面で選択されたナンバーがストーリーの上でどう処理されていくのかも楽しめるし、あちらこちらに用意されているビートルズネタや、美しい映像表現も楽しめる作品です。とても良い作品だと思いました。

ただ、見ている間中、違和感を感じ続けた作品でもありました。「何だか違うんだよ・・・。」
これはどこから来るのだろうか。

お話はシンプルです。舞台は1960年代。リバプールの造船所で働くジュードは、米兵だったというまだ見ぬ父に会うためアメリカへと渡る。存在すら知らなかった息子の訪問に父親は戸惑うばかり。すっかり失望したジュードだったが、ひょんなことから学生のマックスと知合う。その後、彼の妹ルーシーと出会い、心惹かれるジュード。しかしやがて、ジュードはマックスと共にニューヨークへと向かい、歌手のセディが住むグリニッジ・ビレッジのアパートに転がり込み、様々な若者たちとの刺激的な共同生活をスタートさせる。そんなある日、ベトナム戦争で恋人を亡くしたルーシーが、兄の召集令状を携え、アパートへとやって来た・・。

ビートルズナンバーは流れる度に嬉しくてたまらなくなるが、斬新で奇抜な映像表現や振り付けも多く、「これはちょっと・・」なナンバーも多かった。マックスが徴兵されるシーンでの"I Want You"とかね。群衆ダンスシーンはすべからく私から見ると趣味悪い感じ・・でした。残念ながら女性黒人ボーカリストのセディとギタリストのジョジョのシーンは全部好きじゃなかったな~。"Helter Skelter"とか"Oh! Darling"とか。アジア系の友人プルーデンスも何だかな~。"Dear Prudence"のシーンとかはちょっとうんざりしました。あ、"Being For The Benefit Of Mr.Kite!"のシーンも私は苦手だ。どうなんですか~、これ?この作品の映像の中でも最も力入ってるし、奇抜なんだけど、皆さんお好きなんでしょうか?

さてさて、ところが良いシーンもたくさんあるのです。筆頭はやっぱり"Strawberry Fields Forever"。私のベストビートルズソングでもあり、素晴らしい映像処理に感激しました。

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同じくジュードがルーシーを想って歌う"Something"も良かったし、反戦運動にのめりこみはじめたルーシーと仲間のところへ乗り込みジュードが歌う"Revolution"は、曲の内容とストーリーが最もマッチしているシーンでした。

草むらに寝転びながら全員で歌う"Because"。美しいシーン。

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サイケデリックムーブメントのリーダーみたいなエセ文化人っぽいドクター・ロバートという人が、"I Am The Warlus"を歌うのですが、何とこれはU2のボノです!わたし、見終わってからキャストとか調べてて気が付きました!!もう1回ちゃんと見たかった。もうDVD返しちゃったので後の祭り。(泣) U2は当時ワールドツアー中だったのに、2日間だけ時間をつくって撮影に参加したんだそうですよ!このシーンのためにだけでもこの映画見る価値あるんじゃないでしょうか。"I Am The Warlus"だよ~!ホント言うと、彼がらみのシーンは「マジカルミステリーツアー」の二番煎じみたいなのがちょいと残念なんですが。

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なにはともあれ、ビートルズが好きな方にもそうでない方にも、是非見ていただきたい佳作だと思うのですが、最初に書いた「違和感」と言うのは、結局どんな傑作であっても彼らの曲をこういうかたちで映画化して欲しくないっていう個人的な思いなんだと思います。

だって、ビートルズの曲には60年代を背景にした、彼らのパッションと苦悩と、あきらめと疲労と、芸術性の全てが表現されているから。普通の青春映画にしてほしくないんですよ。

ラスト、屋上ライブをしているシーンでジュードが"All You Need Is Love"を歌うシーンもだからね~・・。あれ、まだ流れないの?とお待ちかねの"Lucy In The Sky With Diamond"はエンドクレジットで流れますよ。

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7月4日に生まれて

Born On The Fourth Of July
1989年/アメリカ (監)オリバー・ストーン
(演)トム・クルーズ キーラ・セジウィック トム・ベレンジャー  ウィレム・デフォー 
☆☆☆★★

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1946年7月4日、アメリカの独立記念日に生を受けたロン・コービック(トム・クルーズ)は、高校卒業後、強い愛国心と将来への希望を胸に海兵隊へ入隊し、ベトナムへと旅立つ。だが戦場は、彼の想像を遥かに超えた、凄惨たるものだった。民間人の村を誤射してしまったロンは、混乱のあまり部下を撃ち殺してしまい、敵の凶弾により、自身も下半身不随となってしまう。その後、故郷に帰ったロンを待っていたのは、高まりつつある反戦運動だった。誇りを持って帰国したつもりが、逆に憐れみと蔑みの目で見られる毎日に。ロンは徐々に自分を見失い、酒に溺れていく。ついに信頼していた家族からも疎外された彼は、メキシコへの孤独な一人旅に出るのだった・・・。

実在のベトナム帰還兵ロン・コービックの原作をもとした作品。脚本には本人も参加しています。この作品をもっと単純化してアクション映画にすると「ランボー」の第1作目になる。

ベトナム戦争も遠くなり、当時を肌で体感していない日本人にとって(私も幼かったのでほとんど記憶がない)この作品はアメリカ人にとってベトナム戦争とはどういう戦争だったのかを、表面的にでも伝えてくれる作品です。私も公開時、かなりのショックを受けました。

脊髄をやられ下半身不随(性的にも不能になる)になった彼を最初に待っていたのは、予算削減のため不衛生な環境の中、満足な介護も受けられない退役軍人病院でのひどい扱いだった。それでもリハビリを終了し、無事に故郷に帰った彼を待っていたのは、若者を中心に国をあげてまきおこっていた反戦運動の嵐。地獄の様な戦場の体験を理解してくれるのは同じ帰還兵だけ。友人の一人は精神を病んでしまっている。

酒に溺れる毎日になってロンは、ある日泥酔したあげく厳格なキリスト教徒である母親に汚い言葉を投げつけてしまう。

「俺のペニスと同じで、神は死んでしまってどこにもいやしないんだ!」

母親から絶縁され、父親の勧めでメキシコへ行った彼は、同じ境遇の帰還兵達と自堕落な生活を送っていたが、心の苦しみから逃れるためには現実と向き合わない限り救われないと悟った彼は帰国する。誤射で殺してしまった部下の家族のもとを訪れ真実を家族に話したロンは、帰還兵仲間とともに反戦運動へ参加するのだった・・。

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部下の墓を訪れるロン。

それまでアイドル路線できていたトム・クルーズの演技が素晴らしく、特に下半身不随になってからの演技は見るのが辛いくらいでした。反戦運動家になってから、突然4年の歳月がたち、著作も成功して有名人になった彼の姿がラストシーンなのですが、このあたりが説明不足で「え?」って感じなのが残念でした。著作を読むのが一番なのでしょうが、翻訳本は絶版です。

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ベトナム戦争って何だったんだろう。真の愛国者(パトリオット)ってどういうもの?まだまだあまりにも知らない事が多い自分がはがゆいけれど、常にそういう疑問だけでも忘れない様にしたいです。

実際のロン・コービック(70年代当時)今もご健在の様です。

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刑事

Un Maledetto Imbroglio
1959年/イタリア (監)ピエトロ・ジェルミ
(演)ピエトロ・ジェルミ クラウディア・カルディナーレ  ニーノ・カステルヌオーヴォ フランコ・ファブリッツィ
☆☆☆☆

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ピエトロ・ジェルミが監督・主演を務めたサスペンス。ローマ近郊で強盗事件と殺人事件があいついで起こる。事件を追う警部は徐々に真相に迫っていくが、捜査の過程でさまざまな人間模様が浮かび上がっていく。

イタリアにはフェリーニ、ヴィスコンティの2大巨匠を筆頭に、ヴィットリオ・デ・シーカ、ロベルト・ロッセリーニ、鬼才のパゾリーニや、新しいところではタヴィアーニ兄弟等、映画界に大きな影響を与えた天才監督が多い。

特にフェリーニとヴィスコンティは、私見ではルネッサンスを生んだイタリアという国ならではの天才で、作品の素晴らしさは言葉では語り尽くせない位なのですが、それでも私はイタリア映画で一番好きな作品は?と聞かれたらこの作品をあげる事にしている。それ位好きな作品なのです。

ジェルミの作品は、代表作の「鉄道員」を見てもわかる様に、決して芸術作品よりの作家ではない。イタリアン・ネオリアリズムの代表作家でもあるデ・シーカの作品に一番近いと思うけど、ドラマの主軸は市井の人間の等身大の感情表現にある。この辺が、私にとっては心情的にとってもしっくりくるんですよね~。私が、人生というものに対して抱いている感性に最も近い・・と言いなおしても良いかもしれません。

で、この「刑事」という作品ですが、ジェルミ監督演じる警視の姿が等身大でとっても良いんですよね。なおかつ、しぶい!かっこ良い!ちょっとハードボイルドっぽい感じもあってたまらんのです。(笑) 仕事が忙しくて恋人とも会えず、うらぶれた自分の部屋による遅く帰る姿なんかも、良いんですよ~。もう何度も見ているのですが、見る度に魅力を発見できる作品でもあって、今回はこの作品が必要以上に重たくなっていないのは、脇を固めているキャストにけっこう笑いを持たせてある事にあると気が付きました。脚本もジェルミ(共同)です。

最初はどうしても、ジェルミ警視の魅力と、カルディナーレの薄倖な美しさに目を奪われてしまうんですよね。これからも、きっと何回も何回もこの作品を見るだろうと思います。

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最後に。私がこれほどまでにこの作品が好きなのは、魅力的なテーマ曲「死ぬほど愛して」にあるのも確かです。この曲が流れてくるだけで、酔わされてしまいます。有名な曲なのでご存知の方も多いかと思います。Youtubeでオープニングのシーンを発見したので、さわりだけでも是非。

http://www.youtube.com/watch?v=ePdmpNI-ftk&feature=related

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6月に見た映画

梅雨に入り、雨の多い毎日。rain  何とな~く体も重く感じる今日この頃。6月はほとんどDVDレンタルしていないのでテレビ放映が中心です。でも最近、けっこう劇場に足を運んでいます。ポップコーンを食べながら映画を見るのが最近のマイブーム。(笑) やっぱり映画は劇場で見るのが一番ですね~。

「ターミネーター3」
Terminator 3 Rise Of The Machines
2003年/アメリカ (監)ジョナサン・モストウ
(演)アーノルド・シュワルツネッガー ニック・スタール  クレア・デインズ クリスタナ・ローケン
☆☆☆★★

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「T4」見に行く前にテレビ放映をやっていたので、予習がてら(そんなのいらないが)見ました。この作品の失敗はジョン・コナーを演じるニック・スタールのキャスティング・ミスとシュワが歳をとりすぎている事に加え、「そりゃないだろう~」なラストが決定的です。女性タイプターミネーターのT-Xは気に入ってます。

「ゾディアック」
Zodiac
2007年/アメリカ (監)デビッド・フィンチャー
(演)ジェイク・ギレンホール ロバート・ダウニー・Jr. マーク・ラファロ ブライアン・コックス クロエ・セヴィニー
☆☆☆★★

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アメリカを震撼させた実在の未解決連続殺人事件の謎に挑んだクライム・サスペンス。1969年、ドライブ中の若いカップルが銃撃され女性は絶命。その後サンフランシスコ・クロニクル紙に自らを「ゾディアック」と名乗る人物から犯行の声明文が送られてくる。同じ手口で殺人を繰り返すゾディアックを追って、記者のR・ダウニーと漫画家のJ・ギレンホール、そしてサンフランシスコ市警のM・ラファロは謎の解明に没頭していく。この事件は「ダーティー・ハリー」1作目の犯人スコルピオのモデルとなった事件との事。映画の原作本の著者はJ・ギレンホール演じる漫画家のグレイスミスです。殺人のシーンがとってもリアルで、気分的にきつい作品でした。興味深い内容ではあったのですが、この映画3時間位あって長い!集中力がなくなってくるのでもうちょっと短く編集してもらいたかった。

「宇宙水爆戦」
This Island Earth
1954年/アメリカ (監)ジョゼフ・M・ニューマン
(演)フェイス・ドマーグ レックス・リーズン ジェフ・モロー
☆☆☆

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もうどうしようもないよ・・っていう位C級なSF映画。出演してる俳優もまったく知らない人ばっか。☆☆☆でも点数良すぎるのですが、このどうしようもなさがまた一つの魅力だったりするので、映画っていうのは興味がつきませんね。(笑) しかも実はこの映画、SF映画史の中ではわりに有名な作品です。それもほんのちょこっと登場するメタルーナ・ミュータントのおかげ。このミュータントのデザインのインパクトが強くて見た人の心に残る作品になっているのです。で、NHK・BSでも放映されたりするのだから忘れ去られる作品の多い中ラッキーな事ですね。

メタルーナ・ミュータントだぞ~。

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「20世紀少年 第1章 終わりの始まり」
2008年/日本 (監)堤幸彦
(演)唐沢寿明 豊川悦司 常盤貴子 香川照之 石塚英彦 宇梶剛 宮迫博之 佐々木蔵之介 石橋蓮司 中村嘉津雄 黒木瞳
☆☆☆★★

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原作のマンガの世界をよく映像化している作品だと思った。ただ、もともとの原作が納得のいかない作品なので、映画も納得いくワケはないんですよね。豪華な役者陣をそろえて楽しめる作品になってはいますが、マンガを読んでから映画は見た方が絶対に良いと思います。さて第2章はどんなもんでしょうか・・。最終章は8月に公開の様です。

「ゾンビーノ」
Fido
2006年/カナダ (監)アンドリュー・カリー
(演)キャリー=アン・モス ビリー・コノリー ディラン・ベイカー クサン・レイ
☆☆☆★

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http://zombino.jp/

宇宙から降り注いだ放射能により、死んだ人間はゾンビとして甦った。彼らの食糧は生きた人間だ。ゾンビ対人間の間で過酷なゾンビ戦争がはじまる。勝利した人間たちは、ゾムコン社が開発した調教首輪でゾンビを従順なペットとする事に成功。少年ティミーの家でも、ママの希望でゾンビを飼うことに。ティミーは、いじめっ子から助けてもらったのをきっかけに、ゾンビに「ファイド」と名付けて友達になる。だが、ファイドが隣人のお婆さんを食べてしまったことから、やがてとんでもない事件が巻き起こっていく─。

一応ストーリー書きましたが、非常にくだらない映画です。ブラック・コメディなのですが、意外とほのぼのしています。やっぱりカナダの映画だからでしょうか?(笑)主人公の少年のお母さんはキャリー=アン・モス。なぜか、ゾンビのファイドとちょっと良い感じshineになるところとかおかしいです。

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「失われたものの伝説」
The Legend Of The Lost
1957年/アメリカ・イタリア (監)ヘンリー・ハサウェイ
(演)ジョン・ウェイン ソフィア・ローレン ロッサノ・ブラッツィ
☆☆☆★

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サハラで消息を絶った父親の手紙から砂漠に財宝とともに眠る古代都市がある事を確信したロッサノ・ブラッツィは、彼を慕う売春婦のソフィア・ローレン、砂漠の案内人ジョン・ウェインとともに隠された都市の発掘を目指して出発するが・・。

私は昔R・ブラッツイの大ファンだったので、物凄~く楽しんで萌えながら見た記憶があったのですが、今回久しぶりに再見してみたら大した映画じゃなかった・・。第一、R・ブラッツィだけが貧乏くじの役なんですよ~。でもこの3人の演技を見てるだけでもけっこう楽しめますよ。ソフィア・ローレンきれいです。

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ゾラの時代 3 嘆きのテレーズ

Therese Raquin
1952年/フランス (監)マルセル・カルネ
(演)シモーヌ・シニョレ ラフ・ヴァローネ ジャック・デュビー  シルヴィー ローラン・ルサッフル
☆☆☆★★★

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ゾラ原作の「テレーズ・ラカン」の映画化作品。リヨンの裏町に暮らす主婦・テレーズ。毎日の生活に嫌気が差していた彼女の前に運転手・ローランが現れ、2人は愛し合う。次第に彼女は夫の存在が疎ましくなり…。

監督は「天井桟敷の人々」のマルセル・カルネ。実は私、カルネの作品を見るのはこれがはじめてです。以前ディズニー作品でご紹介した事がある、宝島社の名作2枚組DVD「宝島シネマパラダイス」で購入していた作品です。
http://tkj.jp/cinemaparadise/

原作はゾラの初期作品「テレーズ・ラカン」。映画は舞台を現代におきかえていますが、人間の心理は昔も今も変わる事はない。そのあたりは「居酒屋」と「ナナ」を読んでみて痛感した事でもありました。ストーリーはなかなかサスペンスフルで素晴らしい心理劇なのです。で、岩波文庫から出てる原作も読もうと思ったら版切れ中!岩波文庫は、会社の事情もあるのでしょうが、やたら品切れタイトルが多いんですよね~。しかもいわゆる名作が多いもんだからさ~、困るんですよ!「ファーブル昆虫記」も、昔きちんと読めなくて、仕方なく集英社の子供向けの読んだし。(これはこれで読みやすく素晴らしかったんですが)

岩波への文句はさておき(笑)、この映画はフランス映画のフランス映画らしい特徴と素晴らしさをすべて含んだ様な作品でした。主人公のテレーズを演じる若いシモーヌ・シニョレの憂いを含んだ表情と、静かな中に情熱を秘めた演技が素晴らしかったです。ストーリーに底辺に流れる不安の感情を、見事に表現した映像の文学の様な作品でした。それに1957年ルイ・マル監督の名作「死刑台のエレベーター」にも通じていく、フランス映画ならではの冷たいまでに写実的なミステリー表現に酔わされる作品でもありました。

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ゾラの原作から、ストーリーは変更になっている様なのですが、列車内でテレーズの夫を殺害してしまう(原作ではボート)シーンからは、かなりの変更が施されている様です。2人を脅迫する水兵の存在も新しく加わったシチュエーションらしい。あ~、やっぱり原作と比べたかった!

思えばジェームズ・M・ケインの小説「郵便配達は二度ベルを鳴らす」と同じテーマの心理ミステリーがすでに19世紀にゾラによって描かれていた事を思うと、本当にいつの世も人間の心理と営みとは変わらないものなのだな・・と思わされずにはいられません。

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劔岳 点の記

2009年/日本 (監)木村大作
(演)浅野忠信 香川照之 松田龍平 役所広司 仲村トオル  宮崎あおい 夏八木勲 
☆☆☆★★★

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http://www.tsurugidake.jp/

明治時代末期、参謀本部陸地測量部の測量官・柴崎芳太郎(浅野)に、未踏峰とされてきた剱岳への登頂と測量の命令が下った。それは日本地図最後の空白地帯を埋めるという重要かつ困難を極める任務であった。山麓の山案内人とともに測量に挑んだ男たちは、山岳信仰から剱岳を畏怖する地元住民の反発、ガレだらけの切り立った尾根と悪天候・雪崩などの厳しい自然環境、前年に発足した日本山岳会との登頂争い、未発達な測量技術と登山装備など、様々な困難と戦いながら測量を行うが…。

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黒澤明監督作品の撮影助手を皮切りに50年近く撮影カメラマンを務めてきた、木村大作監督の初の監督作品。撮影期間2年。ヘリコプターによる空撮を一切使わず、スタッフ、キャスト、撮影機材ともに自力で山頂まであがり、人間の目線で見た劔岳を描いた意欲作。CG処理は私が気付いた限りでは、雪崩に遭遇するシーンと天候に関するシーンの幾つかのみでした。

とにかくこの作品は、劔岳の人を決して寄せ付けない厳しさと美しさをとらえた撮影の素晴らしさにつきると思いました。そして、測量のために命をかけて自然に挑んだ男たちと、それをささえた地元の案内人との友情の物語は純粋に感動的でした。

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映画のスタンスは、真正面からの正攻法で何のてらいもない。テーマは「人間と山」これのみ。映像を見ていただければわかると思うのですが、それ以外のどんなテーマもこの作品には割り込めないのです。

長く映画を見てきて素人ながら思うのは、実はこの正統的な作品づくりが一番難しいと言う事です。ごまかしがきかないので、作り手が一流の技術をもって堂々と作らないと陳腐なドラマにいともたやすく転落してしまう。実際、今回は木村監督が、監督、脚本(共同)、撮影と一人で何役もこなしているのですが、私は彼は撮影に徹するべきだったな・・と感じました。と言うのも、ドラマ部分はもっと淡々と描いて欲しかったからです。日本山岳会チームとのからみも、もう少しまとまりが欲しかった。

日本山岳会の創設者、小島鳥水(仲村トオル)達は、ヨーロッパから取り寄せた最新式の道具や装備で地元の案内人もバカにした目でみるわで、最初はかなりむかつきます。(笑)

ラストに驚きがあるのですが・・・。語りたいけどやめとこう。この驚きの中にも、私はまた別の人間のドラマを感じました。新田次郎の原作も早速買って読んでみようと思ってます。

この作品に興味のある方は、絶対に劇場で見ないとダメですよ。山の雄大さをスクリーンで体感しないと作品の魅力が激減してしまうだろうな~と思いました。

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ターミネーター4

Terminator Salvation
2009年/アメリカ (監)マックG
(演)クリスチャン・ベイル サム・ワーシントン アントン・イェルチン ムーン・ブラッドグッド
ブライス・ダラス・ハワード ヘレナ・ボナム=カーター
☆☆☆★★

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http://www.sonypictures.jp/movies/terminatorsalvation/

ジョン・コナー役にクリスチャン・ベイルを迎えた「ターミネーター」最新作、楽しみに見に行ってまいりました。「T3」が、いまひとつ何だかな~感は、ジョン・コナーを演じたニック・スタールが存在感薄かった事と、シュワルツネッガーが年齢的にムリがあった事からだと思っていたので、新しい配役、「審判の日」以降を描いた新しい設定という事もあり、どんな作品に仕上がっているかがとても楽しみでした。

2018年。スカイネットが引き起こした“審判の日”をかろうじて生き延びた人間たちは抵抗軍を組織し、ジョン・コナーもその一員としてスカイネット率いる機械軍との死闘に身を投じていた。そんなある日、ジョンはマーカス・ライトと名乗る謎の男と出会う。彼は過去の記憶をなくしており、脳と心臓以外すべて機械化されていた。それでも自分は人間だと主張するマーカスに対し、敵か味方か判断しかねるジョン。しかし、将来彼の父となる少年カイル・リースに身の危険が差し迫っていることをマーカスから知らされ、ジョンはある決意を固めるのだが…。

感想から言うと、「まずまずの出来だけど、食い足りない」というのが正直なところでした。さすがに、C・ベイルは良いんですよ。C・ベイルの出演許可が出なかったらこの企画自体中止しようと思っていたと監督は語っています。同じくインタビューで「30代前半の男優で、彼ほどの演技力と存在感を出せる者はいないからね」と語ってましたが私も同感です。

ただストーリーが分かりづらいのが難だったな~。今回、新しい配役として人間を機械化した(ロボ・コップみたい)マーカスっていうキャラクターが登場するのですが、彼に関する事がすべからく良くわからない。

「審判の日」以前にサイバーダイン社によって(死刑囚に検体をさせて)開発されていて、スカイネットに利用されているのは分かったのですが・・。マーカスは脳と心臓だけが生身で、他はすべて機械。脳にはチップが埋め込まれていて行動をコントロールされている。しかし、彼には記憶も心もあり、自らの信念で行動も出来る。「機械と人間」の違いを示唆するキャラクターなんだとは思うのですが、もっと上手くお話に組み込む事は出来なかったかな~と悔やまれます。

この作品にはまだ10代のカイルが登場しますが、演じるのは「スタートレック」でチェコフを演じていたアントン・イェルチン。大作づいてますね。

さて、皆さん、シュワルツネッガーはもう出ないと思ってらっしゃるでしょう。確かに本人は出演してませんが、もしかして、どっかにいるかもよ~~。(笑) 内緒ですが。

これ今回メインで活躍するT700。シュワ・ターミネーターは次のモデルのT800です。
「T2」の液体金属モデルはT1000。「T3」の女性モデルは「T-X」です。次の試験に出るので覚えておいて下さい。(笑)

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ゾラの時代 2 ゾラの生涯

The Life Of Emile Zola
1937年/アメリカ (監)ウィリアム・ディターレ
(演)ポール・ムニ ゲール・ソンダーガード ジョゼフ・シルドクラウト  グロリア・ホールデン
☆☆☆★★

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若き日のゾラは、幼馴染である画家のセザンヌと共に、パリの屋根裏部屋で同居し、貧しいながらも、真実を追及する激しい情熱を著作にうちこんでいた。生活のために就職した出版社も自身の作品のためにクビになる。

そんなある日、ゾラは警官に追われていた売春婦のナナをかくまい助ける。彼女の身の上話をもとに書いた小説「ナナ」はベストセラーとなり、富と地位を得て文豪の名声を博す様になる。成金趣味を見せ始めていたゾラを諌めたセザンヌは彼と袂をわかつ。

そのころ全世界を騒がせる事となるドレフュス事件が起こった。軍の機密を某国にもらしている参謀部将校の存在を知った軍部首脳は、ユダヤ人であるが故にドレフュス大尉を犯人と断じ、悪魔島へ終身刑の囚人として送った。夫の無罪を信じるドレフュス夫人は、ゾラを訪れて世論に訴えて夫を救ってくれと頼み、書類を渡した。ゾラは有名な「余は訴う」と題する一文を草してドレフュス事件の再審を天下に訴えたのだった…。

有名なドレフュス事件に関しては下記から。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%89%E3%83%AC%E3%83%95%E3%83%A5%E3%82%B9%E4%BA%8B%E4%BB%B6

この映画では、作家とし成功するまでの描写は簡単に描かれ、映画の主題はドレフュス事件にあります。フランス文学界で確固たる地位を築き60歳を迎えようとしていた彼は「もう戦いたくない。今まで十分戦ってきた」と最初は断るが、ドレフュスの無罪の証拠を集めた書類に目を通した彼は、自身の命運をかけて立ち上がる事を決意する。

当時、プロシアとの戦争に負けて莫大な賠償金にあえでいたフランスではユダヤ系の金融資本が、国民の貯蓄を海外への投資に引き入れ失敗した上破産。貯蓄をなくした人々は、金融界を牛耳るユダヤ人への憎悪をつのらせていた。ドレフュスの無罪を主張する事は、命にもかかわる危険な事だった。

ゾラは、名誉毀損罪で軍部から告訴される。ここから裁判劇に入りますが、軍部を擁護し、弁護側には一切の発言を認めない、軍部と癒着した司法側の態度が描かれていく。この映画、昔のハリウッド映画という事もあって、何となくうわべだけなぞった感じのする作品ですが、この法廷シーンはなかなか良かったです。

結局ゾラは有罪。しかしロンドンへ逃亡して、イギリスのマスコミからこの事件に関する真相を訴え続け、世界的に注目される事件となってしまう。ゾラの告発から8年後にようやくドレフュスの無罪が確定するが、無罪判決を知る事なく、ゾラは一酸化炭素中毒で死去。暗殺説もある様ですが、映画ではストーブの排気管の故障と描写されていました。

「ナナ」を読み終えた頃、丁度NHK・BSで放映されたので興味深く見ました。映画としてそれほどの名作ではないのですが、ゾラの生き方と生涯をサラリと知るのにはうってつけの映画ではありました。ホントは、フランスで撮って欲しかった作品ですね。それでも1937年度アカデミー作品賞受賞作品です。

おまけ

ゾラは評論家として印象派の画家を擁護していた。下はマネの描いた「エミール・ゾラの肖像」。背景に浮世絵が見えますね。

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こちらはセザンヌが描いたゾラのスケッチ

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マネ画 「ナナ」

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スター・トレック

Star Trek
2009年/アメリカ (監)J・J・エイブラムス
(演)クリス・パイン ザッカリー・クイント レナード・ニモイ  エリック・バナ ブルース・グリーンウッド カール・アーバン  ベン・クロス ウィノラ・ライダー
☆☆☆★★★

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http://www.startrekmovie.com/intl/jp/

この作品は、思いっきり私のつぼにはまった!さて、何から語って良いものやら・・。Where Do I Begin ・・・です。

そもそも私はUSSエンタープライズが映っただけで、胸がいっぱいになってしまう。

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40歳もすぎアラフィフティも近いと言うのに、こんなオタクでどうするのだ・・という自戒の気持ちがないでもない。でも、これはもう業の様なものです。「スター・トレック」と「水戸黄門」(もちろん東野英治郎の)(笑)の再放送が生きがいだった高校生の時代にあっという間に戻ってしまう自分がいる。

この作品は,今流行りの"The Beginning"ものですが、過去の作品群に大きくひきずられる事なく、あらたな若々しい世界を描いている事が成功の大きな要因だと思いました。インタビューを読むと、監督のJ・J・エイブラムスは「スター・ウォーズ」世代で、「スター・トレック」にはあまり思い入れがなかったとの事。私は、かえって、その事がこの作品をフレッシュな感性で描けたのだろうと思いました。

とは言え、オタクなファンのつぼを刺激する要素もてんこもりなところも憎い。勢ぞろいする若き日のエンタープライズクルーに出会えるのがファンにとっては最大の喜び。超難問の「小林丸」試験は、劇場版「スター・トレック2」の冒頭にも使われてましたね。スポック考案の試験だったんだ~。

そもそもこの「スター・トレック」が、これほどの年月ファンに愛され続けている理由は、監督がインタビューで語っていた様に、この番組が冷戦時代(ヴェトナム戦争中)に制作された事が大きな要因なのでしょうね。世界が二つの勢力にわかれて争っていた時代に、一つの地球としてまとまり、惑星連邦の一員として協力しあっている世界を描いた事。さらに言うと貨幣経済もなくなっていて、個々の人間達は自身の使命のために仕事をしている。当時、私もこの世界感にどれほど憧れたことか・・。もちろん、連邦に敵対する勢力もあり、戦争そのものがなくなっているワケではないけれど。でも、こんな世界になるためには、宇宙人とのファースト・コンタクトでもなきゃムリだろうな~。

さて役者陣も好演です。私、ロミュランのネロがエリック・バナだと気がつかず、エンドクレジットでびっくりした!さらに、帰ってからパンフを見て、スポックの母親がウイノナ・ライーダーだったのでまたビックリ!老けメイクで挑んだのか?

若きカークを演じたクリス・パインも良かったですが、スポックを演じたザッカリー・クイントには参った!物凄く良い!萌えました。(笑)彼は、テレビドラマ「Heroes」で悪者のザイラーを演じてる役者さん。もうまさに若きスポックそのものです。ウフーラと恋人同士っていう設定はどうなの・・・ですが、彼のラブシーンが見れるのでOKです。heart04

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このキャストであらたにクラシカル・スター・トレックのドラマをスタートして欲しい位です。せめて、せめて映画の続編が見たいな~。とにかくとっても楽しんだ2時間あまりでした。

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荒野の七人

The Magnificent Seven
1960年/アメリカ (監)ジョン・スタージェス
(演)ユル・ブリンナー スティーブ・マックィーン ジェームズ・コバーン チャールズ・ブロンソン ロバート・ボーン ホルスト・ブッフホルツ ブラッド・デクスター イーライ・ウォーラック
☆☆☆☆

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言わずと知れた、黒澤明監督の名作「七人の侍」のハリウッド・リメイク作品。昨今は、外国映画のリメイクばっかりしているアメリカですが、この当時はそんな事は滅多になかった。とにかく、黒澤映画のリメイク作品の中では最高の出来だと思っています。

私にとっては「七人の侍」よりこの作品を見たのがずっと先。何回も見てますが見る度に、映画が大好きで大好きで、かたっぱしからテレビ放映されていた洋画を見まくっていた、小学6年生~中学の頃の思いが甦ります。「映画が大好きな自分」の原点に戻れる作品の1本です。

さて、今回あらためて見直してみると、けっこうオリジナル作品のエッセンスを忠実にリメイクしている事にあらためて驚きました。けっこうな豪華キャストに見えますが、当時はユル・ブリンナー以外の6人はほとんどが新人。キャスティングの成功もこの作品が長く愛され続ける理由にもなっていますよね。

人物設定は、かなり変更になっています。今回は七人のキャラクター紹介で、この作品の魅力にせまってみたいと思います。

クリス(ユル・ブリンナー)
スキンヘッド、黒づくめの衣装のガンマンで七人のリーダーです。彼はそのまま志村喬の役がら。

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ヴィン(スティーブ・マックィーン)
明るく話好きで女性好き。乗馬のシーンが凄いんだけど、あれスタントかな~? 彼は三船敏郎の明るい部分と、副リーダーみたいだった稲葉義男の一部って感じ。

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オライリー(チャールズ・ブロンソン)
本名はフェルナンデス。メキシコ人とアイルランド人のハーフという設定で子供好き。オリジナルキャラだけど、最初の薪割りのシーンがあるので千秋実かな?

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ブリット(ジェームズ・コバーン)
寡黙なナイフ投げの達人。一度断ってから気が変わって参加。宮口精二です。

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リー(ロバート・ボーン)
彼は完全なオリジナル・キャラで、ガンマン達のたどるべき運命を体現している役がら。私、けっこう彼のやくがらが好きです。

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ハリー(ブラッド・デクスター)
最後まで、この仕事には大金がからんでいると思いこんで死んでいく男。彼もオリジナルのキャラクター。「人生は博打」という生き方を貫いているキャラです。ただ、クリスのやる事なら金儲けになると信じてついてくるので加藤大介かな・・・?

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リー(ホルスト・ブッフホルツ)
農村出身でガンマンに憧れる無謀な若者。村の女性との恋もあり、三船+木村功です。

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何年かに1回は必ず見たくなる西部劇の傑作です。

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レッド・サン

Soleil Rouge / Red Sun

1971年/フランス・イタリア・スペイン (監)テレンス・ヤング
(演)アラン・ドロン チャールズ・ブロンソン 三船敏郎 ウルスラ・アンドレス
☆☆☆★★

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1870年、日米修好のためにアメリカにやってきた日本の使節団が西部を列車で横断中、ゴーシュ(アラン・ドロン)やリンク(チャールズ・ブロンソン)ら強盗団に襲われ、大統領に贈る宝剣を奪われてしまった。使節団の黒田重兵衛(三船敏郎)は、仲間割れでゴーシュに裏切られたリンクの道案内で宝剣奪取の旅に出る…。

この映画、私が子供の頃はしょっちゅうテレビ放映されていて、何度も見ているのですが、今回物凄く久しぶりで再見しました。流れるテーマ曲が懐かしい~。音楽はモーリス・ジャールだったのね。

歴史的にも多分インチキだし、ヨーロッパ資本の映画で、ロケ地はスペイン。西部をサムライが旅する内容なんて、怪しいトンデモ映画になってもおかしくない作品なのですが、まずまず良く出来ています。監督はイギリス人のテレンス・ヤング(「007」1作目~初期作品の監督です。)

停車した汽車から降り立つ三船。最初の登場シーン。

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エンドクレジットを見ると、三船敏郎の名前がアドバイザーとしてあがっているので、侍に関する描写は彼の意見が通っているのだろうと思いました。このストーリー下にある西洋映画で、これだけ侍の描写がきちんとしているのは大したものなのです。もちろんひとえに三船の存在感と、侍としてのたちふるまいの見事さにあるのですが。英語もうまかったし。(フランス語バージョンと英語バージョンがあるらしく、今回は英語バージョンが放映されました。)

ブロンソンはすぐ逃げようとする。(笑)

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馬に乗るシーンも見事です。もう、三船敏郎みたいなスケールの大きな役者は日本には出てこないのかな~・・。

とにかく変わった西部劇だし、日本人としてはアメリカ西部での武士の活躍を見るのも楽しい。アラン・ドロン、チャールズ・ブロンソン、三船の3人の共演なんて、今思えば凄い事ですよね。この中で一番の儲け役はブロンソンですが、ドロンの冷酷なハンサムぶりも良かったですよ。

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未見の方には是非一度見ていただきたい異色作です。

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5月に見た映画

サービス業で働いていると連休には無縁になります。てなワケで、ゴールデンウィークは働きっぱなしでしたが、電車がすいてるので通勤はとってもラクでした。そんな5月も終わり、いよいよ梅雨のシーズンの到来でしょうか。豚インフル騒ぎも落ち着いてきた様ですし、また1ケ月がんばりましょう~。っていうか、もう1年の半分まで来たんですね。ホントに早い!sandclock

「スケアクロウ」
Scarecrow
1973年/アメリカ (監)ジェリー・シャッツバーグ
(演)アル・パチーノ ジーン・ハックマン アイリーン・ブレナン
☆☆☆★★★

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出所したばかりのG・ハックマンは、道路脇で同じくヒッチハイクをしていたA・パチーノと知り合う。パチーノは置き去りにしてきた妻とまだ見ぬ子供に会うために5年ぶりで船員生活から戻る途中だった。意気投合した彼等は、行動をともにし、それぞれの目的地へ向かうが・・。

久しぶりで再見のアメリカン・ニューシネマの佳作。「カラスはかかしを怖がってないのさ。おかしくて笑っているんだよ。カラスはかかしが好きだから畑を襲わないんだ。」パチーノはこのセリフをしょっちゅう口にする。2人のかかしは、旅を続ける中、友情を深めていく。1970年代のアメリカの情景と、人生の哀感を描いた作品。またこういうアメリカらしいドラマを是非復活させてほしいと願うのは私だけではないと思います。ハックマン、パチーノともに素晴らしい演技ですよ。

「シングルズ」
Singles
1992年/アメリカ(監)キャメロン・クロウ
(演)キャンベル・スコット マット・ディロン ブリジッド・フォンダ キーラ・セジウィック ビル・プルマン トム・スケリット
☆☆☆★★

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「グランジ」発祥の地シアトルを舞台に、マット・ディロン演じるミュージシャンとブリジット・フォンダなど、シングルライフを満喫しながら生きる6人の男女の恋のやりとり。監督は先日見た「あの頃ペニー・レインと」のキャメロン・クロウ。ファッショナブルな作品だし全く嫌味のない映画で楽しかったですよ。キャンベル・スコットは「ラブソングが出来るまで」でドリュー・バリモアの元彼の嫌な作家を演じた人ですが、この頃まだ若くなかなかハンサムです。(彼はG・C・スコットの息子です。)B・フォンダ(P・フォンダの娘です)が豊胸手術を受けようとするシーンとかおかしかった。

「君とボクの虹色の世界」
Me And You And Everyone We Know
2005年/アメリカ (監)ミランダ・ジュライ
(演)ミランダ・ジュライ ジョン・ホークス マイルス・トンプソン
☆☆☆★★

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パフォーマンス・アーティストとしての活動を中心に音楽や小説など多彩に活躍するミランダ・ジュライの長編監督デビュー作。世間とは少しズレていてちょっと不器用な人々の恋愛模様を、彼女ならではのオリジナルな視点から優しく温かに描き出したオフビートなコメディ・ドラマ。2005年のカンヌ映画祭カメラ・ドール(新人監督賞)受賞作。

この作品はすべての人にはお勧めしません。感性がけっこう変わっているので、そこにマッチしないとけっこう辛い作品です。でも基本的に優しい気持ちの作品です。ポイント、ポイントで心に残る描写やシーンがたくさんあるのですが、主人公の心情に共感出来ず、私にはちょっと・・ではありました。

「サラマンダー」
Reign Of Fire
2002年/アメリカ・イギリス (監)ロブ・ボウマン
(演)クリスチャン・ベイル マシュー・マコノヒー ジェラルド・バトラー
イザベラ・スコルプコ
☆☆☆★

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主役の3人に魅かれて見てしまった・・。基本的にこういう作品は大好きなので楽しめましたが、お世辞にも良く出来た作品とは言えません。

かつて恐竜を絶滅させた火をはく太古の巨大竜サラマンダーが、ロンドンの地下鉄工事をきっかけにして長い眠りから目を覚ます。凄い勢いで数を増やしたサラマンダーは人類を滅亡の危機へと追いやっていく・・。20年後、地下で生き延びていた人々は、サラマンダーとの最後の決選に臨むが・・。

大した映画じゃないのでお勧めはしません。ただし主演3人がスターなのでそこそこ楽しめます。特にマシューはいつものハンサムな優男ぶりから、マッチョメンに変身していて驚きますよ。(笑)

「阿修羅のごとく」
2003年/日本 (監)森田芳光
(演)大竹しのぶ 黒木瞳 深津絵里 深田恭子 小林薫 中村獅童 桃井かおり 坂東三津五郎 八千草薫 中代達矢
☆☆☆★★

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小林薫おっかけ第2弾。
向田邦子の代表作の映画化作品。父(仲代)の浮気を機に四姉妹それぞれの人生にもさまざまな問題を抱えていることが露呈し、やがては互いに心の内をぶちまけていく様を、辛辣さの中にもユーモアを織り交ぜ描く。↑のキャストの最初の4人が姉妹なのですが、なかなか奥の深い人間ドラマではありました。大竹しのぶはやっぱり上手い。黒木瞳の夫役の小林薫(こいつもどうやら浮気している 笑)が、ラストで「やっぱり女は阿修羅だよな・・」ってつぶやくのですが、森田監督の演出のあっさりぶりもあってか、それほど阿修羅感の感じられない作品でした。そこが残念な気がします。

「アイム・ノット・ゼア」
I'm Not There
2007年/アメリカ (監)トッド・ヘインズ
(演)クリスチャン・ベイル ケイト・ブランシェット マーカス・カール・フランクリン リチャード・ギア ヒース・レジャー ジュリアン・ムーア シャルロット・ゲンズブール ベン・ウィショー
☆☆☆★★

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これは公開時見に行きたかった作品。ボブ・ディランの半生の伝記作品なのですが、6人の俳優が彼の様々な側面をフィーチャーした人物を演じます。とても変わった作風で、6人のシーンそれぞれが脈絡なく、コラージュ作品の様につなぎあわされています。私はディランをほとんど聞いた事がなく、思い入れもあまりないのでけっこう楽しめましたが、コアなディランファン(たくさんいるよね。汗)からの評価は最低みたいです。

実はこの作品、変わっているので是非記事にしたかったのですが、ボブ・ディランの知識が欠如し過ぎているのでやめました。

6人が演じた役柄だけ紹介しておきます。

詩人のディランは自らをアルチュール・ランボーと名乗っている(ベン・ウィショー)
少年のディランはウディ・ガスリーに憧れる黒人少年。(マーカス・カール・フランクリン)
プロテスト・フォークで時代の寵児となるディラン。(クリスチャン・ベイル)
仕事の成功とは裏腹に結婚生活を破たんさせてしまう映画スターのディラン。(ヒース・レジャー)
フォークと決別し裏切り者とファンから罵られるロックスターのディラン。(ケイト・ブランシェット)
田舎で隠遁生活を送るアウトローのディラン。(リチャード・ギア)

亡くなってしまったヒースの演技が見れるのが貴重です。(下写真) が、この6人の中で最高の演技は、ケイト・ブランシェットです。もう流石としか良い様がないです。

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それではまた来月~。wink

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ウォーロード 男たちの誓い

The Warlords 投名状

2008年/中国・香港 (監)ピーター・チャン
(演)ジェット・リー 金城武 アンディ・ラウ シュー・ジンレイ
☆☆☆★★

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清朝末期の中国を舞台に、義兄弟の契りを交わした3人の男たちの熱き友情と彼らが辿る悲劇的な運命を描いた歴史大作。
http://www.warlords.jp/

19世紀末の清。アヘン戦争に敗れ、社会不安が激化する中、「太平天国の乱」が勃発する。「滅満興漢」をスローガンとする大規模な反清運動は15年にわたって続き、南京を首都として「太平天国」が樹立された。

清朝軍の将軍だったパン・チンユン(ジェット)は自分の部隊を全滅させられ一人生き残る。偶然出会った女性リィエンに助けられ一夜を共にするが翌朝彼女は消えていた。その後パンは、チャン・ウーヤン(金城)の勧めで盗賊団の村へ行き、リーダーのアレフ(アンディ)を紹介される。一夜をともにしたリィエンはアレフの妻であった。パンは生き抜くためには軍に入隊するのが最善である事を訴える。こうして、パン、アレフ、ウーヤンは義兄弟の契り「投名状」をかわし、運命を共にすると固く誓うあう・・・。

かなり重たいドラマです。中国の歴史ものの映画を見ているといつも思うのですが、本当に戦乱に明け暮れ続けた歴史なのですね。もちろんどこの国や地域でも戦争続きではあったのでしょうが、中国の戦争は感性がとってもむごい感じがします。国が大きく、多民族だらけだからでしょうか?もちろんヨーロッパでも同じ事が当てはまるのでしょうが・・。これを機にサクっとでも、もう一度中国の歴史を勉強しなおしてみたい気持ちになっています。

この作品は1870年に実際にあった、両江総督パン・ユンチン(馬新胎)の暗殺事件をベースにつくられているそうです。暗殺の実行犯は動機を語らずに死刑になったため、この事件は清朝末期の四大怪奇事件として有名で、テレビや舞台などで繰り返し題材となっているんだそうです。1973年に製作されたチャン・チェ監督の「ブラッド・ブラザース/刺馬」は名作と名高いそうなので、機会があったら是非見てみたいと思いました。

さて主演の3人ですが、全員なかなかの好演でしたよ。ジェットは、今までの役がらとはガラリと違う苦悩を秘めた清軍の将軍を熱演し香港電影金像賞で見事主演男優賞を獲得し、賞とは無縁だったキャリアに華を添えた感じです。アンディ・ラウは、私が見た限りではこの3人の中で一番の名演だったと思いました。金城武は若いし、この中で一番ハンサム。3人を結束させる純粋な心の持ち主の役で重要キャラです。

最後に苦情を一つ。エンディングで流れるアルフィーのイメージソングはいらない!何で、日本ってこういうイメージソングを何かと言うとくっつけるの?やめてくれ!と言いたい。

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天使と悪魔

Angels & Demons
2009年/アメリカ (監)ロン・ハワード
(演)トム・ハンクス ユアン・マクレガー アイェレット・ゾラー ステラン・スカルスガルド ピエルフランチェスコ・ファヴィアーノニ コライ・リー・コス アーミン・ミューラー=スタール
☆☆☆★★

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またラングドン教授の活躍が見れる!とばかりに、超楽しみにしていた「天使と悪魔」早速見に行ってきました。
http://angel-demon.jp/

教皇選挙(コンクラーベ)が行われるヴァチカンを舞台に、宗教と科学の数百年にわたる対立の歴史が招いた恐るべき陰謀の阻止に奔走する宗教象徴学者ロバート・ラングドンの活躍をサスペンスフルかつダイナミックに綴る。

ハーバード大学の宗教象徴学者ロバート・ラングドン教授は、ヴァチカンから協力要請を受ける。かつてガリレオを中心とする科学者によって組織されるも、ヴァチカンの激しい弾圧で消滅したものと思われていた秘密結社イルミナティに最有力候補の枢機卿4人を誘拐された上、スイスのCERN(欧州原子核研究機構)から盗まれた反物質によるヴァチカンの爆破予告も出されていたのだ。ラングドン教授、CERN科学者のヴィットリア、ヴァチカン警察、スイス衛兵隊は、捜査に奔走するが・・・。

実際は「天使と悪魔」がラングドンシリーズの第1作目なのですが、映画製作の関係で、こちらが2作目という形になっています。ヴァチカン爆破までの時間の猶予がとても短い事もあって、めまぐるしく事件は展開していきますが、お話をかなりスッキリさせている事もあって、前回の「ダ・ヴィンチ・コード」よりはストーリーは分かりやすかったです。

ただし、私としては、その分お話が薄っぺらくなってしまった感が否めませんでした。それでも、このお話は見る者の知的好奇心を刺激する材料に溢れていて、見終わった後、原作を読み終わった後には、関連書籍が読みたくなる事うけおいの作品でした。私も「ダ・ヴィンチ~」の後には、結構関連書読んだもんね~。(笑)一時「アーサー王伝説」にはまっていた事もあり、聖杯伝説なんていうと血が騒ぎます。(笑)イエスの血脈とかさ~。(笑)

「天使と悪魔」は、舞台がヴァチカンなので、もう大変ですよ。町の中の全ての芸術品が暗号みたいに思えてくる。ベルニーニの彫刻に関しては映画の中でももっとフィーチャーして欲しかったな~。テーマは科学と宗教の対立。焚書となったガリレオの「天文対話」のオリジナルの中に残された暗号。フィクションとは言えこういのってたまんないですよね!(笑)ヴァチカン・アーカイブの中には、どれほどの歴史の謎への回答が封印されているのだろう・・。

今回最も削除されていたのは、スイスのCERN関係の描写でしたが、まあそれで正解だと思いました。でも、CERNも、反物質も、実在するものなんですね!ただし、反物質(かつて宇宙が誕生した時には存在していたが消滅してしまった物質。現存する物質と鏡象関係にある、電荷が真逆の物質との事)

謎の説明は絶対にご法度な作品なので、あとは是非劇場で楽しんで下さい。原作読むなら、映画の後がお勧めです。「ダ・ヴィンチ・コード」を見てなくても全然OKですよ。

ダ・ヴィンチ・コードの記事はこちら。
http://green.ap.teacup.com/0471/37.html

ベルニーニの「聖女テレサの法悦」ベルニーニの作品は、ホント凄いんですよ。私、先日写真集の発注をかけました。「天使と悪魔」ブームで売れてほしい!(日本の出版物はすべて絶版なのです)

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お知らせ!!

今年9月、いよいよラングドン教授シリーズ第3段 "The Lost Symbol"が刊行されます!
これは、かなり売れるだろうな~・・と今からほくそ笑んでおります。(笑)

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Publisher: Doubleday Books; 1st edition (September 15, 2009)
ISBN: 978-0385504225
by Dan Brown (Author)

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風と共に去りぬ

Gone With The Wind
1939年/アメリカ (監)ヴィクター・フレミング
(演)ヴィヴィアン・リー クラーク・ゲーブル レスリー・ハワード オリビア・デ・ハビランド トーマス・ミッチェル ハティ・マクダニエル
☆☆☆☆

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南北戦争前後のアトランタを舞台に、炎のような女、スカーレット・オハラの波乱万丈な半生を、完璧なまでの配役とこの上ないほどの豪華なセットや衣装で描いた一大スペクタルロマン。大作と銘打った作品は数あれど、この作品は製作から70年経った今でも色褪せない本当の大作映画と呼んで良い作品です。

以前に見たのが恐らく中学生の頃。久し振りの再見でしたが、4時間近いこのこの作品を改めて見直してみて、「女性」という存在の弱さや強さを描いて、この作品ほど力強い映画はいまだにつくられていないのではないかと感じ入ってしまいました。

お話は、通俗小説の域を出ていないと思うし、深いテーマがあるワケでもないのですが、とにかく堂々と作られているのが素晴らしいのです。お話はIntermissionをはさんで2部構成にわかれていますが、最初は登場人物の紹介とともに、南北戦争の描写、すたれゆく南部の姿が描かれ、スペクタルシーンは主に前半に集中。後半は、スカーレットの性格が呼ぶ悲劇が中心になり人間ドラマに移行します。長尺をあまり感じないのは、1部、2部の作品の性質ががらりと変わるせいかもしれません。

女性の内面の強さは、スカーレットのタラという土地への愛情の強さで描写されます。名誉にこだわり、打ち砕かれるとヘナってしまう男性陣と対照的に、スカーレットやメラニーに代表される女性の強さは、生物が本質的に持っている命をつないでいくという本能に基づいたものなのだろうな・・と思いました。

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"Tommorow Is Another Day" 「明日考えよう」
どんなに辛い現実に直面しても、スカーレットの様な強さを持った女性になれたらな~。

この作品の成功の大半はヴィヴィアン・リーの魅力の上に成り立っています。お話に興味が持てなくても、美しい彼女の姿だけでも是非楽しんでいただきたい作品です。

アカデミー賞9部門受賞。助演女優賞をとったハティ・マクダニエルは黒人初のアカデミー受賞者です。以降、次のシドニー・ポワチエまでは20年以上の時間を必要とします。

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太一×ケンタロウ 男子ごはん

最近、本も出版され、ちょっと話題の「太一×ケンタロウ 男子ごはん」を初めて見ました。
http://www.tv-tokyo.co.jp/danshigohan/

何気なくテレビをつけたら、ちょうど放映されていて、つくっているハンバーガーがあまりにも美味しそうで最後まで見てしまいました~。

家でハンバーガーってちょっとステキだな~。この回では、照り焼き目玉焼きをはさんだものと、手作りサルサをはさんだ2種類をつくっていました。ケンタロウが、自宅から持ってきた目玉焼き1個分の大きさの小さなフライパンが珍しかったです。ハンバーガーにぴったりあう大きさに焼けるんですね。私の好みでは断然サルサなので、今度是非チャレンジしてみようと思いました。

今回は、ドリンクに手造りのジンジャーエールをつくってました。生姜を砂糖とレモン汁で煮込んでシロップをつくって炭酸で割るとジンジャーエールの出来あがり。けっこう薬膳ドリンクです。失敗しそうで怖いけど、これもチャレンジしてみたいです。

とにかくこの番組では、二人が楽しそうにお喋りしながら料理をして、美味しそう~に食べるのがとっても気持ちの良い番組でした。

翌日(今日ね)早速、本も買おうと思ったら何と版切中!発売後、あっという間に完売しつくした様で、来月重版出来予定。あ~ん、残念。入荷してきたら、早速購入しようと思ってます。

ケンタロウの料理は、お料理が得意じゃない人でも、簡単につくれるレシピが多いので良いんですよね~。

本の紹介
「太一×ケンタロウ 男子ごはんの本」
出版社: M.Co.(角川グループパブリッシング)
ISBN : 978-4048950480
¥1,890(税込み)

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テレビ東京系にて毎週日曜11:25よりオンエア中の料理番組『太一×ケンタロウ 男子ごはん』が、2009年4月に番組放送1周年を迎えるにあたり、視聴者の皆さまの熱い要望を受け、1冊の本になりました。第1回から第43回放送分までの、四季のレシピを余すところなくコンプリート。定番料理のカレーやハンバーグ、季節の食材を使ったパスタや和定食から、パーティーにぴったりの華やかメニューまで。料理の初心者はもちろん、毎日の食卓をより楽しく、美味しく彩るためのポイント満載のレシピ。料理写真はすべて、太一が撮影しています! また、太一×ケンタロウさんの抱腹絶倒トーク集や、番組のコンセプトメイクからお互いへの思いまで、番組制作秘話を語った1万字超えの超ロング対談も収録されています。

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歓喜の歌

2007年/日本 (監)松田錠司
(演)小林薫 安田成美 伊藤淳史 由紀さおり 浅田美代子 筒井道隆 でんでん 根岸季衣
☆☆☆★★

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立川志の輔の同名新作落語を映画化したハートフル音楽コメディ。大晦日の公営文化ホールでママさんコーラスのダブル・ブッキングが発覚したことから巻き起こる一大騒動をユーモラスに綴った作品。

小さな地方都市みたま町。町営のみたま文化会館に勤める小林薫主任はやる気ゼロの無責任公務員。「みたま町コーラスガールズ」と「みたまレディースコーラス」の大晦日のダブルブッキングは半年前。まったく気がつかないまま、直前になって気がついた小林主任と部下の伊藤淳史は大慌てで調整しようとするが、どちらのグループもこの日に向けて、練習や案内をしており、一歩もひく気配を見せず・・・。

それぞれのグループの代表。怖い!(笑)

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小林薫おっかけ第一段。監督は先日の「東京タワー」の松田錠司。何となく見てみたのですが、なかなかの作品だったのでご紹介します。落語の映画化作品とは思えない様な内容で、落語では実際、志の輔がどう演じているのか気になります。

とにかく魅力は、小林薫のダメ男ぶりの演技の素晴らしさ(笑)につきます!彼は、こういう軽~い演技の方が達者だな~と思いました。ラストの泣きのシーンとかホント爆笑です。
部下の伊藤淳史の、いまひとつパっとしないまじめ部下も良かったです。

雑誌の間違い探しで時間つぶし。

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この作品は笑いとともに、主婦コーラスをがんばるそれぞれの女性たちのドラマがお話のもうひとつの中心になりますが、こちらはすこし鼻につく演出もあったのが残念。久し振りで見る安田成美はあいかわらずきれいでしたよ。

ふたつのコーラス・グループの真摯な姿に気持ちを入れ替えた小林薫は、大晦日のコンサートの成功のために孤軍奮闘します。このあたりが見てて気持ち良いし、かなり笑えます。ただ、小林薫が入れ込んでいたロシア人ホステスのエピソードがちょっと余計ではないかと思いました。緊張の中心が分散しすぎ。借金数百万の返済に追われながら、コーラスの調整に力入らないでしょ、どう考えても。らんちゅう(高級金魚)もかわいそうだったし。(映画を見ればわかります)

ま、不満が残るものの、気持ちも暖かくなるし楽しめた作品です。もし機会があったら是非。「餃子ですよ、餃子。」
http://kankinouta.com/

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インクレディブル・ハルク / アイアンマン

昨年公開のマーベルコミック映画化作品2本を見ました~。私はこういう映画を見ている時が一番幸せだ。(笑) まとめてご紹介します。

インクレディブル・ハルク
The Incredible Hulk
2008年/アメリカ (監)ルイ・レテリエ
(演)エドワード・ノートン リヴ・タイラー ティム・ロス ウィリアム・ハート
☆☆☆★★

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2003年にアン・リー監督、エリック・バナ主演で映画化されましたが、今回はエドワード・ノートンで再リメイク。

軍部からの依頼で人体への放射線抵抗を研究していたE・ノートンは、研究中の事故で多量のガンマ線を浴びてしまう。その事故で彼は心拍数が200を超えると、巨大な緑色のモンスターに変身してしまう特殊体質となってしまった。彼のその能力を利用としようとする軍部の手を逃れブラジルに身を隠していたが、居所をつきとめられてしまう。軍の特殊部隊の隊員であるティム・ロス等に追いつめられるが・・。

今回のリメイクは前作よりはかなり良かったと思いました。前作は雰囲気が重たくて暗いのが難点でしたが、今回はその辺を考慮してか、笑える場面なんかもけっこう追加してありましたし、南米でのロケシーンが多く、舞台に広がりを持たせたのも良かったと思いました。

ただ、やっぱハルクのキャラクターがあんまり魅力的じゃないんだよね・・。今回、ティム・ロスもハルク化して(「エイリアン4」の人間とのDNA合体エイリアンみたいで気持ち悪かった)ラストの決戦シーンとなるのですが、ここも盛り上がりがいまひとつでした。大体、あの後ティム・ロスはどうなったんだ?続編つくるつもり?

ラストシーン。ハルク計画に失敗したW・ハート演じる将軍が、バーで酔いつぶれているところに訪れた男が「計画の変更だ。やっぱり生身より、金属で身を守った方が良いだろう?」と告げる。さてさて、いかにもセレブ然としたその男とは~~?

アイアンマン
Iron Man
2008年/アメリカ (監)ジョン・ファヴロー
(演)ロバート・ダウニー・Jr. ジェフ・ブリッジス テレンス・ハワード グウィネス・パルトロー 
☆☆☆★★

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米国政府と契約を結ぶ巨大軍事企業スターク・インダストリーズの社長で、天才科学者でもあるトニー・スターク。(ロバート・ダウニー・Jr)彼はある日、自社新型兵器のデモ実験に参加するためアフガニスタンへ赴くが、テロリスト集団の襲撃に遭い、胸に深い傷を負ったまま囚われの身となってしまう。最強兵器の開発を強制されたトニーは、一味の目を盗んで飛行可能なパワードスーツを開発し脱出を成功させる。自社兵器がテロに使われているのを目にした彼は、兵器の製造を中止する決意をするとともに、パワードスーツを改良し、自ら戦地に赴き戦うアイアンマンとなるが・・・。

ロバート・ダウニー・Jr良かった!アメコミ史上最高のセレブです。(笑)なんせアメリカの軍需産業をしょって立っている企業ですから。でも、戦場で自ら発明した兵器が多くの人間を苦しめている事を目にした彼はいきなり改心してヒーローに転じる。ご都合主義的、お子様映画的ではありますが、ヒーロー映画とはこれで良いのだと思います。この作品は、トーンがとても明るいのが良かったです。あまり深刻にならないので、「バットマン」シリーズよりは気楽に見られる作品でした。

「ハルク」のラストで登場するのは、トニー・スタークです!こういう楽屋落ち、好きだわ~。「アイアンマン」は続編が出来るのでよろしくね!ってところでしょうかね。

トニー・スターク曰く、アイアンマンのデザインはホットロッド風。どう?

Ironman

movie お知らせ

この映画の下調べをしていた時に、ガイ・リッチー監督による「シャーロック・ホームズ」が映画化されるニュースをゲット!ホームズはロバート・ダウニー・Jr、 ワトソンは何とジュード・ロウ!何と言うイケメンコンビなのだ!(笑)予告編見てましたが、ガイ・リッチーらしい映像表現で、どんな作品になっているか今からとても楽しみです。本国ではクリスマス公開みたいなので、日本ではお正月映画かな?

http://movies.yahoo.com/movie/1810045845/video/13526202

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白い巨塔

1966年/日本 (監)山本薩夫
(演)田宮二郎 小川真由美 東野英治郎 田村高廣 小沢栄太郎 石山健二郎 加藤嘉 加藤武 
☆☆☆★★★

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謀略と腐敗が渦巻く日本医学界の内幕を描いた、山崎豊子原作のサスペンス小説の映画化作品。医学界の封建的な人間関係、派閥抗争などを、野望に燃える浪速大学医学部第一外科助教授、財前五郎(田宮二郎)を中心に描く。

山崎豊子の原作は「サンデー毎日」で連載。当時はかなりの問題作だったろうと容易に想像がつくスキャンダラスな内容の作品です。医学会からクレームはつかなかったんだろうか。

田宮二郎演じる主人公の財前は、父を早くに亡くし母親の手ひとつで育てられる。医学部を卒業したところで、息子の将来を考えた母親は、彼を開業医の財前家へ婿養子に出す。医学会で力を持つ財前家の力と、自らの医者としての天賦の才を駆使し、彼は外科教授の座を得るが、手がけた手術の誤診を疑われ、術後死亡した患者の遺族から控訴されてしまう・・・。

映画の前半は、次期教授を目指す田宮二郎と、田宮を嫌う退官を控えた現教授の東野英二郎との選挙へ向けた戦いが描かれます。このあたりは政治の世界とまったく同じ。派閥、賄賂、女、金・・。大学病院ってこんなに怖い世界なの~~?

冒頭で、「必ず教授になってみせます」と母親にあてて手紙を書く田宮の姿がありますが、彼の野望の背景はこの辺に根がありそう。小説では描かれていそうで、とても気になります。それ位彼の出世への渇望は物凄いのです。

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患者の再検査を勧める田村高廣。教授選挙で頭がいっぱいな田宮は提案を一蹴。患者の命より名誉と権威が優先するのか?

後半は訴訟裁判に話が移るのですが、この映画はかなりの駆け足でありながら、ストーリーは分かりやすく、作品の緊張感の持続も凄い。脚本は橋本忍です。やっぱり凄いです。
映画は脚本が命の綱だと言うことがよくわかる作品の1本だと思いました。恐らく小説を読めばその力量はもっと理解できそうな気がしています。裁判のシーンの緊張感も素晴らしいものでした。

田宮の勝訴のシーンで映画は終わりますが、原作ではお話が続きます。ホント、読みたいです。その後田宮二郎主演でつくられたテレビドラマもあるんですが、レンタルはムリそう。唐沢寿明版で見てみようかなぁ・・。

「財前教授の総回診です」という呼び声とともに、配下の者達を従えて殿様の様に闊歩するシーンは有名ですが、ま、さすがに今はこんな事はなくなっていますよね。ただし、内部ではどんなことになっているか分かりませんが・・。

今、通ってる病院の先生に聞いたら・・・ 怒られるよね。(^_^;)

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ハプニング

The Happening
2008年/アメリカ (監)M・ナイト・シャマラン
(演)マーク・ウオルバーグ ズーイー・デシャネル ジョン・レグイザモ
☆☆☆★

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奴は2年毎にやってくる・・。奴の名はM・ナイト・シャマラン・・・。(笑)

以前記事にしましたが、私は「シックス・センス」が大好き!以来、あの喜びを求めてシャマラン監督の作品は必ず見ているのですが、その度に裏切られ続けていました。1998年の「シックス・センス」から、彼はきっちり2年に1本のわりあいで作品を発表してるんですよね。

シャマランとの戦いの記録(笑)は以下の記事にて。
http://green.ap.teacup.com/0471/115.html

で、前作の「レディ・イン・ザ・ウォーター」から2年。お約束通り公開された新作「ハプニング」のDVDを借りてきたのでした。

この作品、予告編は面白そうでした。あまり期待せずに見はじめたのですが、今回は前作よりはかなり良く出来ていました。まあまあ面白かったです。

M・ウオルバーグはニュージャージーの高校の生物の教師。授業で「ミツバチが突然姿を消しはじめている」という話をしていたところ、ニューヨークで人が続々と自らの命を絶っているというニュースが入る。生物兵器テロが懸念される中、安全な場所を求めて人々は逃げ始めるが・・・。

今回の作品、かなり低予算な感じです。CGもほとんど使ってないし、野外ロケが多くおおがかりなセットもない様子。その分、ストーリーで見せていこうという努力は感じましたが、残念ながら成功とまではいってませんでした。たぶん、この作品で一番お金がかかってるのはM・ウオルバーグの出演料じゃないかしら?

よく出来た作品とはお世辞にも言えませんでしたが、私はまずまず満足しました。少なくともこれまでの作品の様な幼稚性がなくなったところだけでも評価してあげたいです。文句つけながら、ず~っとつきあってるんだから、基本的には彼の作品が嫌いじゃないって事なんでしょうね。

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東京タワー オカンとボクと、時々オトン

2007年/日本 (監)松田錠司
(演)オダギリジョー 樹木希林 内田也哉子 小林薫 松たか子
☆☆☆★★★

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リリー・フランキー原作の同名ベストセラー小説の映画化作品。リリー自身がモデルである主人公のボク(オダジョー)は、筑豊の炭鉱町で母親に育てられ、東京の大学へ進学。東京でイラストレーター兼コラムニストとして成功。ガンに冒されていたオカン(樹木希林)を東京へ呼び寄せるが・・。

やっぱりオダギリジョーは良い!最近の日本の若い俳優の中では突出していると思います。この作品の様なストレートな人間ドラマをやらせても、彼自身のスタイルを崩すことなく、役になりきれるのは流石だと思いました。

この作品は映画としても実に手堅くつくられている上に、感傷的になりすぎる事もなく、同じく昭和を描いていながら「Always三丁目の夕日」の様なあざとい演出もなく、と言ってクールになりすぎるワケでもなく、絶妙のバランスで撮られた秀作だと思いました。脚本は松尾スズキです。

役者陣もすべて好演。オカンの若い頃は樹木希林の娘の内田也哉子が演じています。

酔っぱらうと暴れて手がつけられなくなる夫から逃げて実家へ向かう母子。

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オトンは小林薫。「黒部の太陽」の役がらとは180度違う、超いいかげん親父で、これがまた良かったです!! オダジョーに「これほど自由な人には、今もって出会った事がない」と言われるほどの自分勝手な父親で笑えます。小林薫、ちょとブームになりそう。(笑)

息子に木で船をつくるオトン。息子のアートの才能は父親ゆずり。

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この作品、音楽の使い方もなかなか良かったのですが、オダジョーが自身のラジオ番組で「愛する人に捧げます」と言ってかけるザ・ピーナッツの「キサス・キサス」は良かったな~。オカンとオトンはダンスホールで知り合いこの曲で踊ったのがなれそめ。

ラストは泣かせにはいるので、私も鼻かみまくり。泣くと鼻がつまってつらいので、あんまり泣かせんでほしいです。

この親があって、「おでんくん」もうまれたんだな~としみじみ思いました。

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レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語

Lemony Snickets' A Series Of Unfortunate Events
2004年/アメリカ (監)ブラッド・シルバーリング
(演)ジム・キャリー エミリー・ブラウニング リーアム・エイケン メリル・ストリープ ジュード・ロウ ダスティン・ホフマン
☆☆☆★★★

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両親を火事で亡くした裕福な家の三姉妹弟が、遠縁のオラフ伯爵(ジム・キャリー)に引き取られることに。しかし伯爵の狙いは両親の遺産にあることを知った三人はそこから逃走。しかし、伯爵はその後も3人の後を追いかけ続け……。

両親を亡くした三姉妹弟に、次々と起こる不幸な出来事。知恵のある長女、ありとあらゆる本を暗記している長男、かみつく力が凄い次女(赤ちゃんです。)は力をあわせて、数々の難局を乗り越えていく。

この作品、思いのほか私は気に行ってしまいました。原作の洋書もかなりの人気タイトルで、2006年に最終巻の13巻が出て完結しています。和訳は草思社より「世にも不幸なできごと」というタイトルで出版されています。映画は1作目の"Bad Begining"です。

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突然の大火災に見舞われた屋敷とともに焼死してしまった両親。その両親に隠された謎。残酷なオラフ伯爵の仕掛ける罠。人も死ぬし、子供向けの作品にしてはかなり悲惨なお話です。でも、私はこの作品のブラック・ジョーク的な雰囲気が気に入りました。アメリカの作品としてはとても珍しいです。3人の子供たちもグッド。

映画の途中で、ジュード・ロウがシルエットだけで演じる原作者のレモニー・スニケットが、あれこれ解説を入れるのですが、そのあたりも変わっていて良い。

意地悪なオラフ伯爵演じるジム・キャリーは、好き嫌いがかなりわかれてしまいそうな、相変わらずのしつこい演技ですが、私は彼が大好きなのでノー・プロブレム(笑)です。

今回吹き替え版で見たので、ジム・キャリーの声は山寺弘一で、悪くはないのですが、オリジナルで見たかったな~。それに続きも見たい!両親の謎とか全然解明されてないし。本を読むしかないかな~。

もう一つ。ラストのエンドクレジットで流れるアニメーションが素晴らしいので、絶対に途中で席をお立ちになる事のない様に!

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オラフ伯爵。悪い奴です。ケッケッケ。(笑)

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黒部の太陽

先日フジテレビで2夜にわたって放映されていたドラマ「黒部の太陽」を録画ビデオで見ました。
http://wwwz.fujitv.co.jp/kurobe/index.html

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黒四ダム建設は、NHKの「プロジェクトX」のエピソードの中でも最も感銘を受けたもののひとつ。1968年に公開された映画「黒部の太陽」(三船敏郎、石原裕次郎主演)は、石原プロがビデオ化、DVD化を許可していないため(なぜなんだ!?)に見れない事もあって、このドラマはとても楽しみにしていた作品です。原作は木本正次。実話をもとにしたフィクションの構成です。

簡単にストーリーを。

敗戦からの復興を果たし、高度経済成長を目指す中、日本全国が絶対的電力不足に悩んでいた。特に関西地域は連日の様に停電を起こし、電力の不足は抜き差しならないところにきていた。

ついに関西電力では、黒部川最上流域に、黒部川第四発電所建設着工を決意。前人未踏の黒部上流域に分け入り、日本一のダム建設を実現するため、未曾有の予算、規模によるダム建設に着工することとなる。この工事に着工するためには、ダムサイト工事現場へ資材を運ぶための北アルプス山中を貫くトンネルを掘削しなくてはならない。関西電力はトンネル掘削では輝かしい実績を上げている熊谷組に大町トンネル工事を依頼する。しかしこのトンネルは、フォッサ・マグナ(大断層地帯)に沿っており、予想を上回る難工事となる。無事にトンネルを貫通させ、「黒部の太陽」を目にする事が出来るのだろうか・・。

ドラマは工事に挑む男たちの物語と並行して、家族のドラマや、恋愛ドラマなども挿入されるのですが、まず感想としては「失敗作」と言わざるを得ませんでした。実は、とってもがっかりなのです。やっぱり、ドキュメンタリーにはかなわないですね。とは言え、実話に多少のアレンジをしてあるだけなので、もっと良い作品にする事は可能だったろうと思うのですが・・。

工事の決定に至るまでの、関西電力幹部と建設会社との物語をおっていた1夜目はなかなか良かったのですが、工事が着工されてからの2夜目ははっきり言って最悪。良い演技をしてくれている役者さんもいるのですが、足をひっぱる役者と脚本の悪さの中でからまわりです。

良かった俳優の筆頭は関西電力の「大町トンネル」責任者役の小林薫!彼がいたから何とかこの作品も最後まで見れました。この人が夫だったら私はどんな苦労にも耐えられるだろうと思った。(笑)関西電力社長役の中村敦夫と、香取慎吾の母親役の泉ピン子(好きじゃないんだけど)良かったです。

作品の足をひっぱった筆頭は、小林薫の長女の綾瀬はるか!彼女は心理表現というものが一切出来ないのだという事がわかりました。どれだけのシーンをぶち壊しにした事か・・。同じ位ダメなのが深田恭子。学芸会じゃね~ぞ!これって演出家の責任もあると思いました。

男性だと、ダムのための用地買収係役の柳葉敏郎も辛かったな~。慎吾君は、若い親方の貫録を見せようとがんばっているのですがちょっと・・でした。どなってばかりいるシーンの連続なのも疲れる。これも演出家の責任ですね。

ドラマはダメでも、このダム工事を成功させた人々の努力は本物です。

黒四ダムの着工は1956年。竣工が1963年。総工費513億円。作業員延べ人数1000万人。殉職者171人。現在でも日本最大のダムです。いつか訪れてみたいです。

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4月に見た映画

  ゴールデン・ウィークまっただなか!皆さんいかがお過ごしですか?気温もぐんぐん上がってきて初夏の雰囲気になってきましたね。4月は7本紹介させていただきます。

「ブルー・サンダー」
Blue Thunder
1983年/アメリカ (監)ジョン・バダム
(演)ロイ・シャイダー マルコム・マクダウェル ウォーレン・オーツ キャンディ・クラーク
☆☆☆★★

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対テロリスト用として開発された高性能武装ヘリコプター“ブルーサンダー”をめぐって繰り広げられる軍の陰謀と、それに立ち向かうパイロットの戦いを描いたアクション映画。これは公開当時劇場に見に行きました。ドラマ部分はそれほど大した内容ではないのですが、ラスト、LA市内で繰り広げられるヘリ同士のバトルシーンは秀逸。もちろんCGなんて一切使ってないんですよ。監督は「サタデー・ナイト・フィーバー」のJ・バダム。彼はどんな作品でも一定のレベルに仕上げる、正真正銘の職人監督です。W・オーツの遺作。

「奥さまは魔女」
Bewitched
2005年/アメリカ (監)ノーラ・エフロン
(演)ニコール・キッドマン ウィル・フェレル マイケル・ケイン シャーリー・マクレーン
☆☆☆★★

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日本でも大人気だったテレビシリーズを題材にした作品ですが、単純なリメイクではありませんでした。「奥さまは魔女」の新シリーズが製作されることになり、サマンサ役にスカウトされたN・キッドマンは実は本物の魔女だったという設定のラブコメです。久しぶりのノーラ・エフロン作品だったけど、これは失敗作だな~と思いました。まず、ウィル・フェレルがこの作品には向いてないのが致命的。彼はもっとナンセンスものじゃないと・・。トム・ハンクスが若ければうってつけだったろうな~。ただし、この作品を何とか楽しい作品に出来たのはひとえにN・キッドマンの魅力の賜物です。コメディエンヌとして最高です。ニコールがダメ男に目がなくて、ウィル・フェレルにぞっこんになってしまうっていう設定だけでも笑えます。鼻ピクピクも上手い!(笑)

「セレンディピティ」
Serendipity
2001年/アメリカ (監)ピーター・チェルソム
(演)ジョン・キューザック ケイト・ベッキンセール ジェレミー・ピヴェン ブリジト・モイナハン
☆☆☆★

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ジョン・キューザックとケイト・ベッキンセールは、クリスマス商戦でにぎわうデパートで同じ手袋を手にした事から偶然に知り合う。互いに魅かれあうが、再び出会える運命を1枚の5ドル札と1冊の本(ガルシア・マルケスの「コレラの時代の愛」)に託す。運命が奇跡を呼ぶといった感じのロマンチックラブストーリーです。私が今まで見た限りでは、ジョン・キューザックの出ている作品は地味ながらはずれがないんですよ。でもこの作品はいまひとつピンとこない部分が多かったな~。カウンターの中に入ろうとするむきになって制止するデパートの男性店員(けっこう重要な役です。)がおかしい。

「アイ・スパイ」
I Spy
2002年/アメリカ (監)ベティ・トーマス
(演)エディ・マーフィー オーウェン・ウィルソン ファムケ・ヤンセン マルコム・マクダウェル
☆☆☆★

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ロバート・カルプとビル・コスビー主演で60年代に人気を博したTVシリーズのリメイク。ダメスパイのC・オーウェンと無敗のプロ・ボクサー、E・マーフィーが、盗まれたハイテク戦闘機“スイッチ・ブレイド”の奪還ミッションに立ち向かう。やっぱりE・マーフィーはおかしい。コンビになるC・オーウェンもけっこうがんばってました。暇つぶしに見るにはうってつけのコメディ・アクションでした。暇つぶし以上でも以下でもない作品。(笑)

「人間の約束」
1986年/日本 (監)吉田喜重
(演)三國連太郎 河原崎長一郎 佐藤オリエ 村瀬幸子 若山富三郎 杉本哲太 佐藤浩市 武田久美子 田島令子 米倉斉加年
☆☆☆★★★

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新興住宅地で寝たきりの老婆、村瀬幸子が死亡するという事件が起きる。自殺の形跡があったのだが、やがて彼女の夫の三國連太郎が「自分が殺した」と自首してきたが、彼には明らかに痴ほうの症状があった。他殺であると感じている刑事の若山富三郎は、家族から事情聴取を続けるが・・。

痴呆性老人問題に真正面から取り組んだ骨太の社会派人間ドラマ。映像も静かで美しく、人物の心理描写もリアリズム感あふれる、秀作だと思う。ただし、終始私が気になってしかたなかったのは、この作品のテーマと映画表現があっていないと感じた事でした。芸術的に表現するテーマじゃないな・・と。主題と方法が食い違っている・・というのが私の正直な感想です。役者陣はすべて好演。

「つみきのいえ」
La Maison En Petits Cubes
2008年/日本 (監)加藤久仁生
アニメーション
☆☆☆☆

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第81回アカデミー賞 短編アニメーション賞受賞作品。「おくりびと」と併映されていたので、大画面で楽しむ事ができました。たった10分ちょっとの作品ですが、完成度は非常に高く、美しいアニメーションでした。町が水没しているので、「ウォーターワールド」っぽい環境破壊への警鐘の意味があるのかと思ってましたが違いました。これは記憶の海なのです。短い作品なので説明はここまでにしたいと思います。テレビで放映されたら是非ご覧になって見て下さいね。

さ~て、明日も仕事だ!(;´д`)トホホ…

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おくりびと / 納棺夫日記

「おくりびと」
2008年/日本 (監)滝田洋二郎
(演)本木雅弘 広末涼子 山崎努 吉行和子 余貴美子 笹野高史  杉本哲太 峰岸徹
☆☆☆★★★

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今年のアカデミー外国語作品賞を受賞した「おくりびと」を、ようやく劇場に見に行ってきました。銀座の東劇で有難いことに「つみきのいえ」と2本立てで公開中でした。

見るまでは、この作品がアカデミー賞を受賞したのは、多分日本式の葬儀の在り方が、西洋人から見るとエキゾチックで精神性が深く見えるからだろうな・・と思っていたのですが、そうではない事がわかりました。

人間なら共通して持つひとつの感情。亡くなった近親者への愛情の気持ちと、その死が新しい旅立ちであると信じる(信じずにはいられない)気持ちが、国や人種を超えて人の心を打ったのだろうと思いました。愛する者を亡くし、別れを経験した事のある人なら、ほとんどの人の心に沁み入る作品だろうと思う。こうして記事にしていても涙が出そうになります。映画見ている最中は、鼻水かみまくりでした。(笑)

実のところ、本木雅弘が感銘をうけたとの事で、この映画のもととなった「納棺夫日記」を先に読んでしまっていた事もあり、もう少し精神的に奥行きのある作品に出来なかったものか・・という気持ちもありました。映画作品としては、脚本の通俗性もあって、アカデミー賞をとるほどの出来の作品ではないな・・というのが正直な感想ではあります。それこそ、授賞式に出ていたスタッフもキャストもびっくり仰天だったろうな~。

とにもかくにも、この作品の成功の要因は、死への慈しみの気持ちに溢れた作品だという事と、納棺師の所作の儀式の様な美しさ故だろうと思いました。

「納棺夫日記」
青木新門 著 文春文庫 ISBN 9784167323028 ¥467(本体価格)
☆☆☆★★★

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この作品は1993年初出。ながらくひっそりと売れていた作品だったろうと思うのですが、「おくりびと」の大成功で、ベストセラーなみに売れています。

著者の青木新門氏は、もともと作家志望だったが、生活に困窮し、子供のミルク代をかせぐために冠婚葬祭会社に就職し、納棺の仕事をてがける事になる。親戚からは絶縁され、妻からは「汚らわしい」とののしられるが、彼自身は人の死と向き合ううちに、様々な想いを抱く様になり、それをまとめたものが本書です。

作家志望だけあって、文章は文学的で美しく、静謐な感じすらします。彼は死をみつめる中で、生とは何なのかを感じ取っていく。小さな子供を残して亡くなった母親の納棺の時にみかけた一匹のトンボの命の美しさに涙し、孤独死していた老人の体に群がっていたうじ虫の生きようとする姿の中に光を見る。

この著作は著者のそういった感性の中からうまれた作品で、死、生、に真摯にむきあった内容です。映画とあわせて是非一読していただきたい作品でした。

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夏の嵐

Senso
1954年/イタリア (監)ルキノ・ヴィスコンティ
(演)アリダ・ヴァリ ファーリー・グレンジャー マッシモ・ジロッティ ハイツ・モーグ
☆☆☆★★★

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1866年。北イタリアはオーストリア帝国の占領下にあったが、イタリア人の抵抗運動も日増しに強くなってきていた。物語はヴェネツィアの劇場で上演されているヴェルディの「イル・トロヴァトーレ」の舞台からはじまる。オーストリア将校と決闘騒ぎを起こしてしまった従弟を助けるために、アリダ・ヴァリ演じる伯爵夫人は、そのオーストリア将校に近づくが、若く美貌のその将校に激しい恋をしてしまう。狂った様に彼を愛するアリダ・ヴァリは、従弟から預かっていた抵抗運動資金までも彼に与えてしまう。戦争のさなか、ヴェロナにいる彼の元に馬車を急がせた彼女が見たものは・・・。

この作品は、もはや若い時代を終えた女性にとっては、物凄く残酷な作品だ。とっても痛い作品なのです。おそらく政略結婚だったであろう、かなり年上の夫に尊敬を愛情も持てず欲求不満だったアリダ・ヴァリの愛情は、抵抗運動に命をかけている従弟に向かっていたが、年若い美貌のオーストリア将校に言いよられた彼女は、奈落の底に落ちていくかの様に、彼への愛へ溺れていく。その鬼気迫る演技は、見事の一言でした。この作品の中核はアリダ・ヴァリの演技によって支えられていると言っても過言ではないと思いました。

オーストリア将校を演じるファーリー・グレンジャーは、ヒッチコック映画などに出ていたアメリカの俳優ですが、ハンサムではあるものの、彼女の演技を受けるには物足りない感じでした。(なんだか、ヘイデン・クリステンセンの演技に似てた。)年下で自分のルックスに自信のある彼は、女たらしのプロであり、手練手管を駆使して彼女を落とし、利用していく。普通の神経ならこんな男にのめりこむのは「大バカ女」だけど、でも実際、自分がその境遇に身を置かれてみたらどうだろう?その若い男をつなぎとめるために、醜態を演じることがないとは言いきれるだろうか?

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ラスト、若く美しい娼婦と同席させられ、比べられ蔑まされる彼女の姿は、私自身の痛みとなってつきささってくる。やっぱり、ヴィスコンティって凄い作家だと思わざるを得ませんでした。ちゃちい作品だったら、この女性への残酷さに怒りを覚えるばかりだったろう。

女性として最もみじめな境遇におかれたアリダ・ヴァリは見事なまでに、華麗なるヒロインでした。これこそがヴィスコンティ作品なのです。

もう一つ私が感心したのは、戦闘シーンの描写。19世紀中ごろの戦闘シーンの様子が非常に興味深く、こういうシーンに決して手を抜かないのは、やはり巨匠作家の絶対条件だな・・思いました。

尚、現代の"Senso"とは「官能」という意味です。

おまけ
若かりしアリダ・ヴァリ。美しいな~~。

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臨場

「臨場」
横山秀夫 著 光文社文庫 ISBN 9784334743031 ¥590(本体価格)
☆☆☆★★★

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臨場 ― 警察組織では、事件現場に臨み、初動捜査に当たることをいう。捜査一課調査官・倉石義男は死者からのメッセージを的確に掴み取る。誰もが自殺や病死と疑わない案件を殺人と見破り、また、殺人の見立てを「事件性なし」と覆してきた。人呼んで『終身検死官』―。組織に与せず、己の道を貫く男の生き様を、ストイックに描いた傑作警察小説集。全八編。 (文庫解説より)

大好きな内野聖陽主演のドラマ「臨場」が4月からはじまりました。
http://www.tv-asahi.co.jp/rinjo/

早速第1回目を見てみたのですが、何とはなしにドラマ的に浅くってがっかり。実は少し前に放送されていた「ゴンゾウ」もいま一つだったので途中で見るのをやめてしまいました。
今回はキャラクターそのものも、「ゴンゾウ」とそっくりの、アウトロー者。「また~?」っていう感じ。もうちょっとストレートで固い、内野さんの演技を見たいんだけどな~~~。gawk

で、ドラマは乗り気ではないのですが、検死官のドラマというのが興味深く、原作は横山秀夫だったので面白そう・・と思い、早速文庫を購入してみました。

やっぱり原作の方が格段に面白かったです。主人公の倉石は、原作では50歳すぎの痩身でやくざっぽい風貌の男という設定。署内のアウトローで、刑事達や上司にも、ズバズバと意見をぶつける男気の塊の様な人間。検死の見たては神業的で、仕事の鬼。

全8話、ミステリーとしての設定もまずまずで、人間ドラマもそれほど安手ではない。なにより面白いのであっという間に読了しました。実に手堅い感じの短編集です。他の作品も読んでいきたいけど、この手のはキリがないんですよね~。横山作品は、いずれにしても「半落ち」「クライマーズ・ハイ」「動機」の3点だけは必ず読もうと思っています。

やっぱり警察ものや、ミステリーはドラマより小説ですね。book

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レッドクリフ Part I Part II

Red Cliff 赤壁

2008年/2009年/アメリカ・中国・日本・台湾・韓国
(監)ジョン・ウー (演)トニー・レオン 金城武 チャン・フォンイー チャン・チェン ヴィッキー・チャオ 中村獅童 リン・チーリン
☆☆☆★★★

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私は、ジョン・ウー監督の作品に、今まであまり感心した事がなく、「三国志」の知識も全くなかった事もあり、そのうちDVDで・・位の関心しかなかったのですが、先日の「レッドクリフ Part I」のテレビ放映を見て、続きを早く見たくってPart IIは劇場へ足を運んでまいりました。

簡単にあらすじを。

三国時代の中国。漢の丞相の曹操は、北部を平定した後、南部も制圧するために兵を進める。その目的は、天下統一に邪魔な劉備・孫権の抹殺だけでなく、今は周瑜の妻となった天下一の美人小喬の奪取にもあった。荊州にいた劉備軍は南下して軍を立て直そうとするが、途中の当陽県長坂にて追いつかれ、敗走する。

夏口へ逃げた劉備は、部下の諸葛亮(孔明)の提案に従い、孔明を孫権のもとへ派遣する。孔明は孫権の総司令である周瑜と意気投合し、2つの勢力は共に曹操と戦う同盟を結ぶ。孫権は数万の軍勢を派遣し、劉備軍とともに長江の赤壁付近で曹操軍と相対し、両者互いに決戦のために水軍と陸軍を動かすのだった。

壮大な歴史絵巻です!「三国志」に夢中になる人の気持ちがやっとわかりました。思い起こせば、父親も吉川英治の「三国志」に夢中になっていたな~。

Part I をテレビで見た時は、面白かったものの、日本語吹き替えが物足りなく、Part IIを劇場で見て、中国語版に興奮してしまいました。(笑) そもそもストーリーの面白さもさることながら、劇場まで行く気になったのは、諸葛孔明演じる金城武が良かったから!今までで一番ス・テ・キ(笑)特に彼のファンではなかったのですが、一気に好感度アップしました。

周瑜演じるトニー・レオンももちろん良かったのですが、この作品の大きな牽引力を果たしているのは、やはり曹操ですよね。演じているチャン・フォンイー(渡瀬恒彦似)は、中国ではかなりの実力俳優さんの様です。素晴らしい演技だったと思います。

「三国志」のコアなファンからの評判はあまり良くない様ですが、私はもとを知らないだけに十分楽しめました。これから横山光輝のマンガか(膨大だけど)、父親が大好きだった吉川英治版を読んでみようかな・・と思ってます。

さて、一つだけ文句をつけさせていただくとすると、やはり戦闘シーンの大袈裟さ加減でしょうか。ジョン・ウー作品は、いつもいつもこの手のシーンが大袈裟すぎるのです。ダイナマイトでも発明したのか!とつこっみたくなる大爆発。映画を盛り上げるために仕方ない部分も認めますが、やりすぎって感じも。もう一つ私が苦手なジョン・ウーの気取った映像表現は、この作品には内容的にマッチしていたのであまり気になりませんでした。

とにかくとても楽しんだ作品です。Part IはあらためてDVD借りてこようかな・・。

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ガンジー

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1982年/イギリス・インド (監)リチャード・アッテンボロー
(演)ベン・キングスレー キャンディス・バーゲン エドワード・フォックス  ジョン・ギールガッド マーチン・シーン イアン・リチャードソン トレバー・ハワード
☆☆☆☆

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映画の冒頭で語られるアインシュタインの言葉。
「ガンジーの様な人間が存在した事を、後世の人間達は決して信じることができないだろう」

インド独立運動の指導者マハトマ・ガンジーの波瀾に満ちた生涯の映画化。3時間8分の大作です。公開時劇場に見に行って以来、久し振りで再見しましたが、今回も感銘を受けました。

ガンジーは、18歳の時にイギリスへ渡り弁護士となる。商社の顧問弁護士として南アフリカへ派遣されるシーンから映画は始まります。イギリスでは特別待遇を受けていた彼は、南アフリカではじめてあからさまな人種差別を受ける。ここで彼はインド人に対する法的権利を擁護する活動をはじめ、条件付きながらもインド人の権利回復運動を成功させる。この時期に、非暴力運動思想が形作られていく。

南アフリカでの活動で有名になった彼は、インドへ戻り、イギリスからの独立を目指した活動に入る。インド各地を旅してまわるガンジー。彼が目にしたのは、イギリス人の地主により苦しい生活を強いられる貧しいインドの民衆の姿であった。

イギリスからの独立の必要性を確信した彼は、暴動の形をとるものではなく「非暴力、不服従」を提唱する。そして戦いのかたちを決してとる事なく、インドのイギリスからの独立を実現させる。

ガンジーの有名なハンストは、イギリスに向けたものではなく、インド国内で暴動がおきかけると彼がそれを中止させるために行った行動。

第二次世界大戦で、イギリスがもはやインドの様な大国を植民地として維持できなくなっていった背景もあるとは思うのですが、それでもガンジーのとった独立実現のための行動は、信じられない様な内容です。もちろん映画の中で描かれた様に美化された部分だけではなかっただろうとは思うものの、3億5千万人の(当時)インド国民をたった一人の小さな男が導き、大きな戦いを起こす事なく独立国家へと導いていった姿はほとんど奇跡の様です。

もちろんこの混沌とした世界は、それほど甘くはなく、独立まではイギリスと言う巨人に立ち向かうために協力しあっていたヒンズー教徒とイスラム教徒は、独立が決まった途端に分裂、諍いをはじめる。結局、イスラム教徒の国パキスタンとヒンズー教徒の国インドの二つに分裂してしまうのを、年老いたガンジーはとめる事が出来なかった。

イスラムとヒンズーの仲をとりもち、争わない様に最後の力をふりしぼってハンスト行動をしていた彼は、ハンストが終了し人前に姿をあらわした日に、狂信的なヒンドゥー原理主義の男によって暗殺される。78歳の生涯。

人間がさらなる進化をとげない限り、この世から戦争がなくなる事はないと私は思うし、非暴力主義が暴力に勝てる事もないと思う。それでも、彼が唱えた事、とった行動は、人類への一筋の希望の様なものだと思った。血を流したくないと信念を持って多くの人間が行動できるのならば、いつかは新しい人間社会を(何百年後か、何千年後かわからないけれど)築く事が出来るのかもしれない。

こういう作品を見る度に思うのは、もっともっと歴史の勉強が必要だな~という事です。この作品で言えば、さかのぼってインドが植民地化された時代までさかのぼって知りたいと思いました。

アカデミー作品賞、監督賞、主演男優賞他8部門受賞。とにかくベン・キングスレーの演技は見事の一言です。彼は父親がインド人の血をひいてるんですね。

イギリスの名優が脇をしっかり固めています。最初の方で、ダニエル・デイ・ルイスがチンピラ役で顔を見せますよ。アメリカからは、マーチン・シーンがニューヨーク・タイムスの記者、キャンディス・バーゲンが「ライフ」誌の著名な女性写真家マーガレット・バーク・ホワイトの役で出ています。

この写真は本当のガンジーです。

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ショーシャンクの空に

The Shawshank Redemption
1994年/アメリカ (監)フランク・ダラボン
(演)ティム・ロビンス モーガン・フリーマン ウィリアム・サドラー  ボブ・ガントン ジェームズ・ホイットモア
☆☆☆★★★

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ショーシャンク刑務所に、若き銀行の副頭取だったティム・ロビンスが、妻と愛人を殺害した罪で入所してきた。刑務所内の古株で“調達係”のモーガン・フリーマンは彼に他の受刑者達とは違う何かを感じる。やがて他の受刑者達も、ティム・ロビンスの前向きな態度や行動、知性に魅かれ、一目置かれる存在になっていくが・・・。

以前から、友人たちに勧められていたにも関わらず、なぜか見る機会もないまま、今回のBS放映でやっと見る事が出来ましたが、期待に違わない秀作でした。

原作はスティーブン・キングの「刑務所のリタ・ヘイワース」。"Different Season"(邦題・恐怖の四季)の中の1編です。けっこう地味な作品だったので、何となく映画も敬遠していたのですが、映画向きにかなりストーリーをふくらませて、感動的な作品に仕上げてあったのには正直驚きました。

この映画は、長い、長い時間の物語です。ティムが入所してきたのは1940年代。その時に彼の独房に貼られていたリタ・ヘイワースのポスターは、時とともにマリリン・モンロー、ラクウェル・ウェルチへと変わっていく。終身刑の囚人の仮出所が認められるのは、老年に達してから。塀の外の生活にもはや絶えられず、自殺をしてしまう者もいる。

やがて、刑務所の所長による汚職がはびこり、銀行員だったティムはその片棒(マネー・ロンダリング)をかつがらせる中、あっと驚く事件が起こるのですが、それは見てのお楽しみです。もっと書きたい事あるのですが、ネタばれになってしまうのでがまん、がまん。(笑)

私、そういえばティム・ロビンスの映画を見るのとっても久しぶりでした。彼、今はどうしているのかしら?

原作の"Different Season"は、邦訳では「スタンド・バイ・ミー」と「ゴールデン・ボーイ」の2冊にわかれて新潮文庫から出ています。4編中、3編が映画になっているので、ペーパーバックも表紙違いで何種類かあるんですよ。これは「ショーシャンクバージョン」

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ちなみに、「ショーシャンク」は春、「ゴールデン・ボーイ」は夏、「スタンド・バイ・ミー」は秋、
「マンハッタンの奇譚クラブ」(これのみ未映画化)は冬です。

おまけ 
これがリタ・ヘイワースです。40年代のセックスシンボル。美しい~。

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ラブソングができるまで

Music & Lyrics
2007年/アメリカ (監)マーク・ローレンス
(演)ヒュー・グラント ドリュー・バリモア クリステン・ジョンストン ブラッド・ギャレット キャンベル・スコット ヘイリー・ベネット
☆☆☆★★

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80年代に絶大な人気を誇ったグループ"PoP"の元ボーカル、ヒュー・グラントは、今では往年のギャル相手に遊園地でのイベントをにぎわせる程度の仕事しかない。そんな中、若者に絶大な人気のカリスマ歌姫コーラから曲の執筆を頼まれる。気の合わない作詞家とともに、曲作りに悪戦苦闘していた彼のもとを訪れた鉢植えの水やり係のドリュー・バリモアとひょんな事からともに曲をつくる事になるが・・・。

この作品は、以前劇場の予告編を見てから、面白そうだから絶対に見たい!と思ったまま、今回DVDでやっと見る事が出来ました。とにかく、人気バンドだった"PoP"のMTVの映像が、笑えるんですよ!映画のホームページでちょこっと見れるので是非見てみて下さい。80年代のミュージックシーンを知っている人なら必ず笑えます。

http://wwws.warnerbros.co.jp/musicandlyrics/

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ストーリーはラブコメの王道です。ドリュー・バリモアも素直に可愛くて良かったですが、相手役がH・グラントなので、はずれるワケはないんですよね~。本当に、ヒュー・グラントはダメなセクシー男をやらせると右に出る者がいないです。

カリスマ歌姫コーラの天然系の変人ぶりも可愛くて良かった。気持ちが暖かくなるラブストーリーです。

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カリスマ歌姫コーラを演じたH・ベネット。可愛いでしょ?

それと音楽もグッドです。"PoP”の大ヒットナンバー"POP! GOES MY HEART"も良い曲だし、2人でコーラのために作った"WAY BACK INTO LOVE"もステキな曲ですよ。サウンドトラックの内容を見ると、すべて役者さん達本人が歌ってるので、この映画のサントラはヒュー・グラントのアルバムみたいになってます。(笑)コーラの歌う歌も面白かったし、なんだかサントラが欲しくなってきちゃいました。

しかし、ヒュー・グラントと言えば、「モーリス」でブレイクしてから「美しき英国の貴公子達」みたいな写真集まで出てた人なのに、本当に変われば変わるものですね~。英国貴公子系で今でも主役級なのってダニエル・デイ・ルイスと彼位ですもんね。コメディ・センスのある役者さんは強い!です。

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「モーリス」の頃のH・グラント。耽美派だったのにね~。(笑)

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3月に見た映画

いよいよ桜も満開に。今日、明日あたりはお花見客が凄いでしょうね。今日は、月1回の通院の日。通っている帝京大学病院の前に流れる石神井川沿いの桜も満開でした。

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最近、携帯の写真の調子が悪くてきれいに撮れない!weep

今回は5本ご紹介。ひとつの記事にしたかった作品が多く、時間がとれなくて残念です。

「プレステージ」
The Prestige
2006年/アメリカ (監)クリストファー・ノーラン
(演)ヒュー・ジャックマン クリスチャン・ベイル マイケル・ケイン
スカーレット・ヨハンソン デビッド・ボウイ
☆☆☆★★

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19世紀のロンドン。イリュージョンの天才マジシャン、ヒュー・ジャックマンとクリスチャン・ベールはライバルとしてしのぎを削りあっていた。ある舞台でのマジック中、H・ジャックマンが水槽からの脱出に失敗し、C・ベールの目の前で溺死したため、彼は殺人罪で逮捕され、死刑を宣告される。これはおおがかりなイリュージョンのトリックではないかと疑いはじめたC・ベールだったが・・。

原作はクリストファー・プリーストの「奇術士」。マジシャンの世界を描いた作品というのもそう多くないし、時代が19世紀という事もあって興味のつきない内容ではあるのですが、いまひとつしっくりこない作品でした。これはひとえにラストの落ちにある!ミステリー好きなら絶対に納得いかない内容ですよ。クリストファー・ノーラン監督と、C・ベール、マイケル・ケインの3人は次の「バットマン・ビギンズ」へトリオを続けますね!D・ボウイも出てます。

「隠し砦の三悪人 The Last Princess」
2008年/日本 (監)樋口真嗣
(演)松本潤 長沢まさみ 阿部寛 椎名桔平 宮川大輔 古田新太 國村準 高嶋政宏
☆☆☆

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悪口書くしかない作品だとわかっていながら、どうしても気になってレンタルしてきてしまいました・・。まあ、はっきり言って最低レベルの作品ですが、黒澤のオリジナルと比べてしまうから、批難轟々になってしまうのであって、単純な娯楽作だと思えばそれほどめくじらをたてる必要もないのかもしれない。それでも、ところどころビミョーに出てくるオリジナルのエッセンスが耐えられない感じ。樋口監督は、大作を上手く処理するけれど、人間ドラマを描く事の出来ない監督なので、特技監督か、アニメの世界に戻ってもらいたい。「平成ガメラ」シリーズの特技監督の頃は尊敬していたのに・・。(涙)

で、あちこちで悪口書かれまくりなので、私は良かったと思ったところをあげてみます。まず、松本潤は思ったほど悪くなかった事。ただし、長沢まさみは最低だった。矛盾キャラ。オリジナルでは藤田進が演じた田所兵衛は完全な悪役になって椎名桔平がダースベイダーみたいに演じてますが、これはこれで悪くはない。バカらしいけどね。CGはおおげさだけど、セット撮影の部分は悪くない。これだけの撮影をこなすのはやはり大変な事だ。

と、多少でも好意的に見ようと努めていた私の心がパリッ・・と音をたてて壊れたのは、ラストで流れる「裏切り御免」というタイトルのワケのわからないラップ。どれほどセンスがなければ、こういうテーマ曲を挿入できるのだろう。エンドロールにオリジナル脚本の4人の名前がクレジットされますが、侮辱するために入れたとしか思えなかったよ。ま、わかってるのに見た私がいけないのです。

「キサラギ」
2007年/日本 (監)佐藤祐一
(演)小栗旬 ユースケ・サンタマリア 小出恵介 塚地武雄 香川照之 宍戸錠
☆☆☆★★

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2月4日、火事で焼死した売れないアイドル・如月ミキの一周忌。家元の呼びかけによって、都内某所の一つの部屋にファンサイトで知り合ったオダ・ユージ、スネーク、安男、いちご娘の5人の男が集まった。愛するミキちゃんの追悼会が、「彼女は自殺じゃない、殺されたんだ」という一言から事態は急変してしまう。もしかして犯人がこの中に・・・。次々と明かされる意外な事実。果たして如月ミキの死の真相は!?

密室劇です。コメディ・タッチの「12人の怒れる男」みたいな感じ。脚本は上手いと思いました。公開時に評判が良かったので期待して見たのですが、私にはちょっと内容軽すぎかな~感がありました。それと、くどく感じる部分もあって、もう少しすっきり出来たのでは・・という気もしました。でも、最近の日本映画には珍しい、会話中心の作品なのが好印象だし、映像的に面白い部分もある。主演の5人は、香川照之(いちご娘)だけがすごくうまくて、あとはまあまあ。小栗旬(家元)の演技がまだまだだけど、彼がいないとこの作品はまったく華がなくなってしまうので重要キャストです。ラストのミキちゃんのビデオ、良かった。(笑)

「マッチ・ポイント」
Match Point
2005年/イギリス・アメリカ・ルクセンブルグ
(監)ウッディ・アレン (演)ジョナサン・リース・マイヤーズ スカーレット・ヨハンソン エミリー・モーティマー マシュー・グード ブライアン・コックス ユエン・ブレムナー
☆☆☆★★★

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ロンドン。野心家の元プロテニス・プレイヤーのJ・R・マイヤーズは大金持ちの息子マシュー・グードと親しくなり、彼の妹と付き合うようになるが、彼らの別荘で出会ったマシューの婚約者スカーレット・ヨハンソンに強く惹かれてしまい、関係を持ってしまう。しかし憧れの上流階級への道を捨てきれない彼は、金持ちの妹との結婚を決めるが、スカーレットへの欲望は抑えられない。欲望と野望の狭間で、ついにとんでもない結末へと辿り着く・・。

久しぶりのW・アレン作品。かなり上出来の作品です。流石です。ストーリーの運びにも、
映像的にも、まったく乱れはありません。普通の監督じゃここまでの作品には出来ません。しかし、ラストが・・。「え!?」って感じ。人生の運について描きたかったのだろうけれど、何だか納得できない!この終わり方じゃないとダメだったの?ただのミステリーにはしたくなかったのだろうけれど。

そもそもこのテーマはW・アレン向きだろうかという気持ちもする作品でした。「プレステージ」でもでしたが、S・ヨハンソンはとても魅力的です。ジョナサン・リース・マイヤーズのハンサムぶりには惚れぼれしました。演技も上手いです。

「ナイト・ミュージアム」
Night At The Museum
2006年/アメリカ (監)ショーン・レヴィ
(演)ベン・スティーラー カーラ・グギーノ ディック・ヴァン・ダイク ロビン・ウィリアムス ミッキー・ルーニー オーウェン・ウィルソン
☆☆☆★

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以前「妖怪大戦争」の記事の時にも書きましたが、またぞろこの作品をお子様向け退屈映画と批難しているレビュワーの多いのには驚かされました。だって、これも見事に子供向きの作品だもん。しかも子供が喜ぶ様に楽しくつくってあるよ、これ。私は、じゅうぶん楽しめました。

定職につけず、離婚した妻のもとにいる息子と過ごす時間をはく奪されそうになった、B・スティーラーは職安で博物館の夜警の仕事を紹介される。しかし、その博物館では、夜な夜な展示物達が動きまわっていた!恐竜の骨格標本は犬の様にはしゃぎまわり、イースター島の像はガムをねだる。サルの剥製にいたずらされたり、古代ローマや、西部開拓のジオラマの小さな人間達に攻撃をうけるB・スティーラー等々・・。けっこう楽しい。(笑) 私は、懐かしいD・ヴァン・ダイクが出てたのが嬉しくなりました。ちょとで良いので歌ったり、踊ったりしてほしかったな~。まだまだ元気そうでしたよ。

今年の夏には続編が公開になる様です。お子さんと夏休みに見に行くにはうってつけの作品ですよ。

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プラトーン

Platoon
1986年/アメリカ (監)オリバー・ストーン
(演)チャーリー・シーン トム・ベレンジャー ウィレム・デフォー フォレスト・ホィテッカー ケビン・ディロン ジョニー・デップ
☆☆☆★★★

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公開時、劇場へ見に行って以来久しぶりに鑑賞。思えば、ベトナム戦争映画を見るのも久しぶりでした。

「エレファント・マン」のラストシーンでも使われた、サミュエル・バーバー作曲の「弦楽のためのアダージョ」が開巻、主人公であるチャーリー・シーンがベトナムに降り立つシーンから流れ、この作品は、ベトナムで戦い亡くなった兵士達への鎮魂の作品なのだろうな・・と感じました。

当時、ベトナムへ送られていた兵隊の多くは、有色人種や、白人貧困層だった。主人公C・シーンは裕福な家庭で育った大学生だったが、そういう社会の風潮や、両親への反発心から大学中退し自ら志願してベトナムへやってきた若者。恐らく彼は、ベトナム参戦した
オリバー・ストーン監督の分身なのだろうと思う。

着いた初日から彼は大後悔し、大好きなお祖母ちゃんへ宛てて、戦場の苦しさを手紙にしたためはじめる。

彼の所属した小隊(プラトーン)には、2人のベテラン兵士がいた。一人は心優しいウィレム・デフォー、もう一人は戦いの鬼と化した様な冷酷なトム・ベレンジャー。あいいれない2人は常に争っていたが、兵士としてのキャリアと才能は互角で、大きな派閥となっていた。
戦局が悪化の一途をたどる中、二つの派閥の争いは決定的なものとなり・・・。

姿の見えないベトコン、部隊内での分裂による味方への恐怖、何を目的として戦っているのかも理解できないまま、ジャングルを何日も行進し続ける疲労感。戦場での緊張感に耐えられない者達は、麻薬で感覚を麻痺させている。

ベトコンの巣になっているかもしれないので、村を見つけると焼き払い、反抗する民間人は射殺する。米兵による、レイプ、リンチも日常となっている。

湾岸戦争以降は、ベトナム戦争がらみの作品はめっきりと作られなくなったけれど、またあらためてベトナム戦争とは何だったのかを見つめなおすべきだな・・と感じました。もちろんベトナム戦争の後遺症は、今でも傷深くベトナムで続いてる。今後、ベトナムで製作されたベトナム人による「ベトナム戦争映画」を是非、見てみたいと思う。そういう作品はあるのかしら?

ベトナムのジャングルは非常に美しいんですよ。それが、爆撃され、焼き尽くされていく光景を見るのは恐ろしくて悲しい。人間は愚かすぎて、本当にお話にならない生物です。

セリフなしですが、若い兵士の役でジョニー・デップも出てましたよ。1986年度アカデミー作品賞・監督賞受賞作品です。

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ハンコック

Hancock
2008年/アメリカ (監)ピーター・バーグ
(演)ウィル・スミス シャーリーズ・セロン ジェイソン・ベイトマン
☆☆☆★★

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ロサンゼルスに暮らす酒浸りの男ハンコックは、実は不死身のスーパーマン。空も飛べるし、並はずれたパワーを持った男。そのパワーで、事件が起きればすぐさま現場に駆け付け解決するも、その度にまわりに甚大な被害を与え、市民の嫌われ者になっていた。

そんなある日、踏切で立ち往生していたPR会社の広告マン(ジェイソン・ベイトマン)を列車事故から救う。命の恩人であるハンコックにレイは彼のイメージアップ戦略を持ちかけるが・・。

アメコミもどきのそう大した内容の作品ではないのですが、私はけっこう楽しめました。どうせこの手の作品は、理屈なんてどうでも良いのですから、面白い事が一番大切!他の方のレビューを読んでみると、どうもいまひとつ評判芳しくないのですが、私はまずまずの出来だと思いました。

いつも酒浸りで、ホームレスみたいな風情の彼が、まわりから「ク○野郎」呼ばわりされながら、無茶苦茶な方法で事件を解決していく出だしから笑えます。でも、陸に打ち上げられたクジラを放り投げるのは確かにひどい!(-_-;)

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子供にもク○野郎呼ばわりされるハンコック。


広告マンのレイからてほどきを受け、彼は徐々にスーパーヒーローとしてまわりから認められていくのですが、途中でサプライズがあり、映画は劇的な展開を見せます。そのへんは見てのお楽しみ。

私がこの映画をかっているのは、おそらくウィル・スミスの演技が好きだからだと思う。彼はわりにとんでもない役柄をいっぱいこなしてますが、いつでもきばらずにライトな演技なんですよね。だから見てても疲れないんですよ。「メン・イン・ブラック」とか「アイ・ロボット」とか、「エナミー・オブ・アメリカ」とかわりと似た演技ばっかりではあるけど、私は好きだわ~。だから「アリ」みたいな作品はそう好きじゃないんですよね。

しかし、彼も40歳をすぎた事だし、そろそろデンゼル・ワシントンばりに社会派ドラマにも挑戦してもらいたい気もしますね!

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ドラゴン・キングダム

The Forbidden Kingdom
2008年/アメリカ (監)ロブ・ミンコフ
(演)ジェット・リー ジャッキー・チェン マイケル・アンカラノ  コリン・チョウ リウ・イーフェイ リー・ビンビン
☆☆☆★★

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アジア随一のアクション2大スター、ジャッキー・チェンとジェット・リーの競演で放つスペクタクル・アドベンチャー。彼等は初共演です。

現代のボストン。カンフーオタクの気弱な青年マイケル・アンカラノは、ストリートギャングにからまれた事がきっかけで、中国人の老人(ジャッキーです。)が営む質屋に代々保管されてきた金色の棒をもとの持ち主に返す使命を帯びてしまう。ギャングに追い詰められ、ビルから転落した彼が目覚めた場所は、古代の中国であった。

そこはジェイド将軍という悪の支配者に統治されており、唯一彼に対抗できる力を持つ孫悟空は将軍の策略により石に封じ込められていた。金の棒は、孫悟空の如意棒だったのだ!マイケル青年は、偶然出会った酔拳の達人ジャッキーと、親のかたきである将軍を追い求める女戦士スパロウ(リウ・イーフェイ)、突然現れた僧侶のジェット・リーとともに、将軍の城を目指すが・・・。

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ジェット演じる孫悟空です。

監督は私の大好きな「スチュワート・リトル」も監督したロブ・ミンコフ。とにかく、わが愛するジェット・リーと、ジャッキーの共演という事で、期待も高まる作品。お話はまずまずといったところですが、とにかく見どころは、ジェットVSジャッキーのアクションシーン。ジェット・リーのアクションはあいかわらずの見事さで、文句ありません。ジャッキーもコミカルな演技で楽しませてくれます。昔から彼を知っている者としては、酔拳、蛇拳といった懐かしいアクションが出てくるのが嬉しいです。

主演である、青年のマイケル・アンカラノは、ハンサムでもないし、キャスティングミスじゃな~い・・などど最初は思ったのですが、アクションがはじまってからは、この身体能力を買われてのキャスティングだという事がすぐ理解出来ました。よくがんばって2人についていってました。ま、若いしな!それに彼の成長物語としても楽しむことの出来る作品です。

アメリカ映画なのでセリフが英語なのがちょと残念。女戦士スパローを演じたリウ・イーフェイ、将軍の手下の白髪魔女を演じたリー・ビンビンともに美人!です。アクションも出来るし、香港の女優はえらいな~。

私、別にカンフー映画ファンではないのですが、ジェットの作品だけは特別。私のジェットへの愛は下記の記事をご参照下さい。(笑)

「ダニー・ザ・ドッグ」
http://green.ap.teacup.com/0471/124.html
「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ」シリーズ
http://green.ap.teacup.com/0471/143.html
「スピリット」
http://green.ap.teacup.com/0471/146.html

最近のジェット・リーは、映画よりも慈善活動に熱心で、その功績から「タイム誌」の2008年12月8日号の表紙に選ばれました。2008年には137万ドルの寄付を集めほとんどを四川大震災救済にあてたそうです。

彼の主催する"OneFoundation"は下記アドレスです。http://www.onefoundation.cn/html/03/category-catid-103.html

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成瀬巳喜男 メロドラマの系譜 2

ちょっとお疲れモードのお休みの日、ちょっと前に録画しておいた成瀬作品2本をまとめて鑑賞しました。やっぱり、疲れている時は古い日本映画に限ります!特に成瀬作品は女性映画がほとんどなので、ゆったりと堪能できます。

「あにいもうと」
1953年/日本 (監)成瀬巳喜男
(演)京マチ子、森雅之 久我美子 船越英二 浦辺粂子 山本礼三郎
☆☆☆★★

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この作品は1936年に木村荘十二監督、1976年に今井正監督によっても映画化されています。室生犀星の原作による、兄妹の愛情を描いた作品。愛するがゆえに、傷つけあう兄妹の姿を描くことによって、家族というものの姿を映しだした佳作です。

多摩川で長年護岸工事をひきうけてきた父親の山本礼三郎は、堤防のコンクリート化により落ち目になっている。そんな頃、妹の久我美子を看護学校へ通わせるために東京へ働きに出ていた姉の京マチ子が、大学生船越英二の子供を妊娠して帰省してくる。村はその噂でもちきり。久我美子は恋人とも別れるはめになってしまう。

兄の森雅之は、妹に散々ひどい言葉を浴びせかけ、実家を追い出してしまうのだった。数ヶ月後、堕胎費用と親への謝罪のために船越がやってくる。森雅之は、彼を殴りつけ妹に同情の気持ちがいく様に自分が悪者になったのだと告げ、妹をいかに大事に思っている
のかを彼に聞かせるのだった。

愛するがゆえにののしりあう兄と妹。終盤での2人の取っ組み合いは迫力がありました。京マチ子は、取っ組み合いからの帰り、久我美子に「あんな最低の兄でも顔を見たくなったら帰ってくる」と告げるのだった。

京マチ子が美しい。森雅之は、彼らしからぬがらの悪い役柄でしたが流石に良い味を出していました。落ち目になった山本父の諦観の雰囲気も良かったですが、浦辺粂子の母親の演技は素晴らしい。この時代の役者陣の素晴らしさには本当にほれぼれします。

昭和20年代の日本。なにもかもが貧しくオールドファッションなのにすべてが美しい。だから古い日本映画はやめられません。

「稲妻」
1952年/日本 (監)成瀬巳喜男
(演)高峰秀子 三浦光子 植村謙二郎 香川京子 根上淳 小沢栄 浦辺粂子 中北千枝子 村田知英子 丸山修
☆☆☆★★★

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原作、林芙美子、主演、高峰秀子。監督、成瀬巳喜男。これで良い作品にならないワケありません!

観光バスのガイドをしている高峰秀子には、父親違いの兄と姉が3人いる。母親は全員同じ浦辺粂子。戦争帰りの兄丸山修は南方ボケだと言って仕事もせずぶらぶらしている。長姉の村田知英子は、無能な夫植村をののしる毎日。次姉で気の優しい三浦光子は、夫の突然死のあと、妾には金をせびられ、家族からは保険金をせびられている。

こういったすべての事に嫌気がさした高峰秀子は家を飛び出し一人暮らしをはじめるのだった・・。

ここでも、家族の在り方が、厳しい視線で描写されています。登場人物それぞれが持つ負の部分が、溢れだしている作品で、見ていると辛かったり、現代から見ると女性の立場がとっても歯がゆかったりしますが、家族関係、人間関係というものがリアルに描かれた秀作だと思いました。

次姉の様に流されるままになる女性、脱出をはかろうとする妹。この二人の生き方の対比によって、女性の生き方を描いている。やはり原作の持つ力強さが、この映画の成功の要因だろうな~と感じました。やっぱり、林芙美子、何か読まないとな~。

とにかく高峰秀子が素晴らしい!彼女はいつでも素晴らしいんですけどね。それと今回も浦辺粂子の母親の演技が良かった。ホント、あじわいのある演技ですよ。

やっぱり成瀬巳喜男の作品は良いです!

「成瀬巳喜男 メロドラマの系譜 1」は下記アドレスにて。
http://green.ap.teacup.com/0471/265.html

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アメリ

La Fabuleux Destin D'Amelie Poulain
2001年/フランス (監)ジャン=ピエール・ジュネ
(演)オドレイ・トトゥ マシュー・カソヴィッツ ヨランド・モロー ジャメル・ドゥブース
☆☆☆★★

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この作品は、非常~に微妙だ!(笑)とにかくビミョ~な作品と呼ぶのが私には最もフィットした作品でした。「不思議ちゃん」です。

けっこう一筋縄ではいかない作品なのですが、結論から言うと良い作品だと思いました。ただ、はっきり言って私はアメリが好きになれない。アメリが好きになれるかどうかが、この映画の評価への大きな分かれ道になる。

物語全体はおとぎ話的なトーンで進むのですが、おとぎ話らしい残酷ムードもあり、決してファンタジックな女の子向き映画でもないのです。えげつないセックスネタもたくさんあり、私はこれが最もイヤだった。笑えないっつの。

アメリが自分の片思いに苦しみながら、まわりの人たちを幸せにしていくっていうお話のテーマがあるのですが、アメリのしかける事はけっこう悪質なんですよ。(笑)

ただし、素晴らしいシーンもたくさんある。映像自体はとてもきれいだし、お父さんにしかけるいたずらはとてもおかしい。近所に住む難病の絵描きのおじいさんに送りつけるビデオもおかしい。この辺の感性は良いんですよ~。フランス人がとっても身近に感じます。(笑)
もうひとつのお気に入りは、駅にある証明写真撮影機のあちこちに捨てられているはげた同じ男の正体がわかるところ。おかしいよ~~。

で、好きか嫌いかと聞かれると大変困る映画なのですが、ま、「好きじゃない」かな。(笑)
お洒落な女性向け作品としてCMされてましたが違いますよ。

監督は「デリカテッセン」で一躍有名になったジャン=ピエール・ジュネ。今度、是非「デリカテッセン」を見てこの作品の背景にある彼の感性を確認してみたくなりました。

不思議ちゃんな作品です。

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ジャイアンツ

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1956年/アメリカ (監)ジョージ・スティーブンス
(演)エリザベス・テイラー ロック・ハドソン ジェームス・ディーン キャロル・ベイカー デニス・ホッパー サル・ミネオ ロッド・テイラー
☆☆☆★★★

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テキサスを舞台に描かれる一代叙事詩。大河ドラマです。

テキサスの大牧場主ビック・ベネディクト(ロック・ハドソン)のもとにメリーランドから嫁いできたレズリー(エリザベス・テイラー)は、家の古い慣習をつぎつぎと打ち破りながら、夫を愛し、子を育てていく。一方、彼女を密かに愛する牧童頭ジェット・リンク(ジェームス・ディーン)は、手に入れた土地から石油を掘り起こし、一夜にしてベネディクト一族を超える大金持ちとなっていくが…。

この作品は、ドラマを楽しむと同時に私にとっては、色々と学ぶ事も多い作品でした。まずは、テキサス州のなりたち。メリーランドに馬を買いにきたロック・ハドソンは、馬主の美しい娘リズ・テイラーから「テキサスはメキシコから盗んだものでしょ。」と言われ腹を立てると同時に、一夜でテキサスについて勉強し堂々と意見をのべてきた彼女に魅かれ結婚を決意する。

メリーランド(東部)の上流階級出身の彼女が、たどり着いたテキサスは土埃の舞う赤茶けた広大な大地。しかも、原住民だったメキシコ人は貧しい地域に住み、使用人として搾取されていた。夫をはじめとした、人種差別主義、男尊女卑主義に、彼女はことごとく反抗しながらも、夫と子供を愛し続けていく。

歴史を背景としたテキサスという州が持つ独特な風土、時代とともにすたれていく大牧場システム、発見され続ける油田によって、テキサス州は変貌をとげていく。石油成金が、雨後のたけのこの様に生まれ、現在に続く石油王国テキサス州の誕生のなりたちを感じる事が出来る作品でもありました。

そして映画として素晴らしかったのは、主演3人をとりまく人間ドラマが、G・スティーブンスらしい叙事詩的かつ愛情を持ったまなざしで描かれている事でした。テキサスの古い因習に新風を吹き込むリズの役どころは素晴らしいですよ。妻の態度に激怒しながら、彼は彼女の美しさと魅力にかなわないのです。(笑)

やがて月日が流れ、3人の子供たちも大人になる。息子の役が若いデニス・ホッパーでびっくりしました。彼も芸歴長いね~。息子は周囲の反対をおしきりメキシコ人の娘と結婚する。そこでうまれる様々な差別問題。ラスト、バリバリの差別主義だったロック・ハドソンが、メキシコ人妻のために、レストランで店主と大ゲンカをするシーンは感動的。映画の最後でケガをしたロック・ハドソンに言うリズのセリフがまた素晴らしいんですよ~。

さて、最後にとりあげたいのは、もちろんジェームズ・ディーンですが、彼はこの作品の撮影中に自動車事故のため24歳の若さで亡くなってしまう。「ジャイアンツ」が遺作です。彼は石油により金と名誉を手に入れるが、最後までリズを慕い続ける愛に餓えたさびしい男を見事に演じていました。

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思ったのはこの時期、おそらくポール・ニューマンをはじめとしたアクターズ・スタジオの誰よりも彼は才能に溢れていただろうという事でした。この作品では、老け役にもチャレンジしていて、演技は素晴らしいんですよ。生きていたらどんな俳優になっていたかと本当に残念な気持ちになります。

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ジミー・ディーンのファンのみならず、是非多くの方に見ていただきたい傑作ドラマでした。

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最近のあれこれ 2009年春の段

最近の小さな身辺雑記をまとめてみました。

1 低血糖になる

多発性のう胞腎の新薬トルバプタンの治験をはじめてから、月一度のペースで通院しているのですが、今月の通院の時、担当の先生から「血糖値が下がっている」と指摘されてしまいました。「え、上がってるんじゃないの?」 実はなんだかんだで、かなりジュースを飲んでいるので気にしていたのですがまさかの低血糖症状。先生から、「必ずアメを持ち歩いて下さい」と言われてしまいました。薬の副作用の可能性があるかもとの事で、様子見となりました。

素人考えでは水分の取りすぎでは?と思ってるのですが・・。アルコールなんて普段の半分くらいの時間で抜けちゃいますからね。

血糖値って普段は70台位に保たれているらしいのですが、私の数値は今50台。30台になると命の危険もあるみたいなので、気をつけようと思っています。

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2 ダイニングバー零

http://www.kashiwa-town.com/mypage/kq012335/

リンクさせていただいている「エピデンドラム」の裂織さんと、南柏にある彼女のいきつけのバーへ行ってきました。ちょっとローカルなのですが、とてもステキなお店だったのでご紹介いたします。

お食事もできる感じのお店で、雨の月曜という事もあり、お客さんも少なかったし、お店の人も親切でゆったりと楽しめました。同僚ちゃんは私よりず~~と若いのですが、お酒が強い! モルトウィスキーばかり、ストーレートでぐいぐい飲む娘っこです。(笑) でも、このお店は、ウィスキーの種類も豊富で、お店の人も知識がとっても豊富。色々と蘊蓄をうかがいながら飲むお酒はとても美味しく、勉強にもなります。お酒って奥が深いのよね~。

服装がださださだったのが痛恨の極みでしたが、次回は多少お洒落しておじゃましたいものです。家から遠いので、あんまりは行けないと思うのですが、お近くにお住まいの方でお酒好きの方にはお勧めのお店です。

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3 ブランコ師の事

昨年の夏頃見たNHKの特番。「ブランコ師 大空を駆ける ~東京・窓ふき職人物語~」
http://www.nhk.or.jp/nippon-genba/200807.html

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ブランコ師とはビルの窓の清掃をしている人たちの職業名。いつも何気なく見てましたが、この仕事本当に大変なんですよ。年に何人かは死亡者が出る程の危険作業でありながら給料は高いわけではない。(日給8000円位だそうです。) この仕事をしている人の多くは、やはり登山経験者との事。ロープ1本と、幅わずか40センチの木の板に全体重をまかせて作業をする。この番組を見て以来、ブランコ師を町中で見かける度に憧れの目を持って眺める様になりました。ホント、良い番組だったので、もし再放送でもやってたら是非ご覧になって見て下さい。

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今通っているスポーツクラブでリトモスを教えている女性の先生の、ファットバーンのクラスはとても楽しいレッスンで、出れるときは参加しているのですが、ダンスの先生だけあって普通のエアロビクスでもダンスっぽい振り付け。

先日久しぶりに参加。やっぱりダンスっぽい振り付けで、ピストルをかまえてズギューンみたいなポーズや、「わ~ぉ」っていう感じでジャンプしたり、胸の前でハートの形を手でつくりツイスト~みたいな動きをひとつづつ覚えていく生徒達。「ま、ダンスの先生だから仕方ないな・・。」全部覚えたところでいきなりかかる「キューティー・ハニー」のアニソン!

「はめられた~。」 bomb

胸の前のハートでツイストは「わたし~のハート~は、くちゅくちゅしちゃうの~ ♪」のパートだ!おばさんにこんなの踊れっつのか?見回すと、私より年配の人もくいる。もうヤケになり、こうなったらセクシーにいくぞ~とばかりに踊った楽しい45分間だったのでした。

ハニー・フラ~ッシュ!kissmark

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5 第81回アカデミー賞授賞式

NHK・BSで放映されてた総集編を見ました。小粒な雰囲気ながら、心のこもったイメージの持てる演出で楽しめました。総集編は短編アニメーション部門が省略されていたので加藤久仁生監督の「つみきのいえ」の受賞シーンが見れなかったのが残念。「おくりびと」は、滝田監督の英語が下手過ぎで私も冷や汗が出ました。ちゃんと準備しとこうよ~。ダメもとでもさ~。とにもかくにも日本映画から2本も受賞作が出たのは、喜ばしい事でした。

今回は司会がヒュー・ジャックマンだったのですが、私、彼がミュージカル俳優だとは、今まで知りませんでした!!歌もダンスも上手い!エンターティナーです!「トップハット」を歌い踊るシーンは最高にステキでした。「X-Men」のウルヴァリンも好きでしたが、メグ・ライアンと共演した「ニューヨークの恋人」も私は大好き!あの時のソフィスティケイトされた雰囲気は、やっぱりミュージカルやってるからなんだな~と合点がいきました。彼のソング&ダンスが見れただけで幸せです。

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それでは今日はこのへんで~。night

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チーム・バチスタの栄光

2008年/日本 (監)中村義洋
(演)竹内結子 阿部寛 吉川晃司 池内博之 玉山鉄二 井川遥  佐野史郎 平泉誠 野際陽子 田中直樹 國村準
☆☆☆★★

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テレビ放映で鑑賞。本も売れてるし、映画もヒットしてたけど、あんまり興味が持てなかった私。態度もでかく、何となくバカにしながら見始めたら、「面白いではないか!!」 やっぱり、ヒットするものにはそれなりの理由があるものだと納得してしまった2時間でした。

難易度の高い心臓手術であるバチスタ手術専門の精鋭集団“チーム・バチスタ”に連続して起こった術中死の真相を、竹内結子扮する門外漢の心療内科医師「田口」と阿部寛扮する厚生労働省の破天荒なキレモノ役人「白鳥」がチグハグな迷コンビとなり追及していくさまを軽快なテンポでリアリスティックに描く。

映画作品そのものとしては特に上出来とは言えないのですが、原作の面白さからくるストーリー設定が良く、なおかつ役者陣も魅力的なのでおおいに楽しめる作品です。とにかくこの作品の最大の成功要因は、田口・白鳥コンビのキャラクター設定の面白さにつきると思いました。竹内結子演じる田口がゆる~い調査をはじめてるところからなかなか良いのですが、阿部寛演じる白鳥登場で映画の雰囲気が一気にスパークします。強烈なキャラですよ。(笑)

細かい部分も含めてこの作品を楽しんでいただきたいので、詳しいストーリーはここでは省きます。テレビドラマ版も見たくなった。再放送を待とう!こうなると「ジェネラル・ルージュの凱旋」も見たい!

というワケで原作も読みました。2日位で読了。原作を読んでから映画を見た人には、かなり映画の評判が悪かったので気になったもので・・。

原作と映画では、田口・白鳥のキャラクター設定がかなり違っています。田口は出世街道から離脱した反抗心旺盛な独身中年男性。白鳥はチビでデブの妻子持ち。これではビジュアル的につらいので、映画の二人に設定されたのはよく理解できます。

それと原作では、現在の医療現場への批判を含めたメッセージもあって、そのへんが映画ではカットされています。映画は完全に娯楽ミステリー映画に徹しているので、私はそれはそれで良いと思いました。ただやっぱり映画を先に見た方が良いかもしれませんね。

「チーム・バチスタの栄光」
海堂尊 著 宝島社文庫
上巻 ISBN 9784796661614 下巻 ISBN 9784796661638 各¥476(本体価格)
☆☆☆★★★

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このボリュームで2巻ものにするな!と言いたい。(怒)

著者の海堂尊は現役の勤務医との事。この作品がデビュー作で、いきなり「このミス」大賞を受賞。私、続く田口・白鳥シリーズを読破しようと思ってます。面白いも~ん。

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ハリーとトント

Harry And Tonto
1974年/アメリカ (監)ポール・マザースキー
(演)アート・カーニー エレン・バースティン ラリー・ハグマン
☆☆☆★★★

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愛猫のトントと一緒にニューヨークのマンハッタンに住む72歳の老人ハリーは、行政の区画整理のためアパートから強制的に立ち退きを迫られる。やむなく彼はトントを連れて長男の家に行ったものの、そこで嫁に気兼ねし、結局実娘シャーリーを頼ってシカゴに赴くことに。その旅の途中で拾ったヒッピー少女や、初恋の女性との再会。さらにはアリゾナ、ロスと旅を続けることになるハリーは、さまざまな人々と心通わせていくのだが……。

公開当時、けっこう話題になっていた作品でしたが、まだ小学生だった私には、老人映画に興味が持てるはずもなく、今回が初見の作品です。主演のアート・カーニーは、初主演でアカデミー主演男優賞を受賞しました。

古くは小津の「東京物語」、ちょと前に見たマストロヤンニ主演のイタリア映画「みんな元気」、最近では「ストレイト・ストーリー」なんかと同じテーマで、人生の終盤を迎えた人間の哀しさや、家族との関係、過ぎ去った過去への郷愁をしみじみと感じる事の出来る佳作でした。

ハリーはもと教員だったが、今はリタイアして妻亡き後は猫のトントとともに暮らしている。
長年住んでいたアパートを強制退去させられ、長男の家に行くが嫁とうまくいかず、トントとともに娘の住むシカゴへ向けて旅に出る。空港ではトントの入った籠を手荷物チェックでとりあげられるのに耐えきれずバスに変更するが、トントが嫌がるので途中下車。中古車を購入し、再び旅を開始する。運転免許は実は1958年に失効している。(笑)

シカゴで書店を営む娘は、インテリだが父親とは似た者同士で昔からケンカが絶えず、同居は無理そうだ。その後、ロスで不動産業を営む三男のもとへ向かうが、離婚していた上に失業の身だった。子どもたちも父親を愛しているのだが、皆それぞれの人生の苦悩で精いっぱい。

子どもたちを訪ねる途中、ヒッチハイクの若者をひろったり、結婚前に愛していた女性のもとを訪れたりする。すでに痴呆症状の出ている彼女とダンスをするハリー。

教職の仕事をみつけ西海岸に腰を落ち着けたころ、老猫だったトントが息を引き取る。

ひとり、またひとりとハリーの身近なものが亡くなっていくが、ハリーの人生は続いている。
ラスト、海辺でくつろいでいると、元気な明るい後家さんが、一人はさびしいから一緒に暮さない?と話しかけてくる。その後家さんは毎日野良猫たちにエサをあげにきているのだった。

遠くに見つけた一匹のネコはトントそっくりで、おもわずハリーは猫を追いかけるのだった。

トントが死んでしまうシーンはとってもあっさりと描かれ、それが余計にさびしさと悲しさを
感じさせますが、ラストの明るいトーンが私はとても気に入りました。

私も60歳、70歳と歳を重ねることができたら、その頃何を想うのだろう。

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2月に見た映画

2月に入ってから、またまた黒澤映画を全作放映していて性懲りもなくまた8作も見てしまいました。(笑)で、2月は6本です。NHK・BSではアカデミー賞受賞作品特集もやっていたので、良い作品が何本か見れましたよ。録画してある作品もまだあるので、おいおい紹介していきたいと思っています。

「パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト」
The Pirates Of Caribbean: Deadman's Chest
アメリカ/2003年 (監)ゴア・ヴァービンスキー
(演)ジョニー・デップ オーランド・ブルーム キーラ・ナイトレー ビル・ナイ ステラン・スカルスガルド ジェフリー・ラッシュ
☆☆☆★★

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私はこれのテレビ放映を未見の3作目の「ワールド・エンド」と勘違いして見始めたのですが、既に見た2作目だった。がっかり・・。でも最後まで見ました。このシリーズはそもそも1作目からあんまり好きではない。面白くないっていうか・・。ただしジョニー・デップはホントにうまいな~って思うので★ひとつオマケです。彼の演技が全てな作品。しかし、やはり3作目が早く見たい!ジャック・スパロウの運命やいかに!?

「カッコーの巣の上で」
One Flew Over The Cuckoo's Nest
1975年/アメリカ (監)ミロシュ・フォアマン
(演)ジャック・ニコルソン ルイズ・フレッチャー ダニー・デビート クリストファー・ロイド ブラッド・ダリフ
☆☆☆★★

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アカデミー賞の主要部門を独占した作品ですが、昔はこの作品がよく理解できず、嫌いな作品だった。今回もあまり感想は変わらず・・。60年代アメリカの精神病院が舞台なのですが、患者に対して本当にこんなひどい事が行われていたのか・・というショックは凄い。ロボトミー手術されたりとか。精神病院を人間社会そのものに見たて、人間らしく生きる事と世の中の不条理を描いた作品だろは思うのですが・・。J・ニコルソンの演技は素晴らしいです。

「あの頃ペニー・レインと」
Almost Famous
2000年/アメリカ (監)キャメロン・クロウ
(演)パトリック・フュジット ケイト・ハドソン ビリー・クラダップ ノア・テイラー フランシス・マクドーマンド アンナ・パキン フィリップ・シーモア・ホフマン
☆☆☆★★

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主人公の15歳の少年パトリック・フュジットはいわゆる知的神童で母親からも期待されていたが、姉の影響でロック・ミュージックの虜になる。伝説的ロック評論家のP・S・ホフマンにその才能を認められ、ブレイク寸前のロック・バンドのツアー同行取材へ。ついにはローリング・ストーンズ誌の仕事もまかせられる。そして彼はそこで出会ったグルーピーの一人ペニー・レイン(ケイト・ハドソン)に一目惚れするが・・。ロック・ミュージックとミュージシャンを愛する若者たちの青春ものです。ゴールディー・ホーンのデビュー当時のコケティッシュな可愛らしさにはかなわないものの、娘のケイトもかなり魅力的。ホント可愛いです。

「ゴッドファーザー PartIII」
The Godfather Part III
1990年/アメリカ (監)フランシス・フォード・コッポラ
(演)アル・パチーノ ダイアン・キートン タリア・シャイア アンディ・ガルシア ソフィア・コッポラ ジョージ・ハミルトン ジョン・サベージ ヘルムート・バーガー
☆☆☆★★

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コルレオーネ・ファミリーのドラマの最終章。今回が初見ですが、これはかなりいまいちでがっかり。前作でファミリーのドンとなったマイケル(パチーノ)は、努力の末に一切の犯罪
から手を引く事を実現させる一歩手前まできた。が、内部抗争に火が付いてしまい、結局は暴力の世界に引きずり戻されていく。ストーリーの流れは悪くないのですが、全体的にまとまりがなく、1作目、2作目の完成度が高いだけに失望度がどうしても上がってしまう。後継者となるA・ガルシアはチンピラみたいだし、最悪なのはソフィア・コッポラ!なぜ、あんなのをこの役に据えた!? 親バカなり。G・ハミルトン、J・サベージ、H・バーガー(!)は、まったく存在の意味のない役。気の毒。

「さらば愛しき女よ」
Farewell, My Lovely
1975年/アメリカ (監)ディック・リチャーズ
(演)ロバート・ミッチャム シャーロト・ランプリング ジャック・オハロラン ハリー・ディーン・スタントン シルベスター・スタローン
☆☆☆★★

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チャンドラーの描く、40年代(戦時中なのね)のLAの雰囲気はよく演出されていて、私の知る限りでは、これだけムードがよく描けたハード・ボイルドものは他にはポランスキーの「チャイナタウン」位だ。特に原作にはなかったディマジオの連続安打記録を皆が夢中になっている描写が良かった。ただ私にとっては、原作を先に読んでいたのが災いして、どうしてもロバート・ミッチャム(好演)と、マーロウのイメージが結びつかず、私にとってマイナス点になってしまいました。私のマーロウはもうちょい若くてもっとハンサムなのよね~。ただ、S・ランプリングだけは、原作でイメージしてた以上に良い女だった!あの頃、本当にきれいだったんだな~とあらためて感激してしまいました。チンピラの役でスタローンが出てるのも見どころです。

「ニュールンベルグ裁判」
Judgement At Nuremberg
1961年/アメリカ (監)スタンリー・クレイマー
(演)スペンサー・トレイシー バート・ランカスター リチャード・ウイドマーク モンゴメリー・クリフト マキシミリアン・シェル マルレーネ・ディートリッヒ ジュディ・ガーランド ウィリアム・シャトナー
☆☆☆★★★

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連合軍によるナチス・ドイツの戦犯裁判を描いた作品。バート・ランカスター演じる、第三帝国で司法大臣だった男の戦争責任を描く。アメリカ人によるニュールンベルグ裁判解釈の映画で、ドイツ人がわもすべてアメリカ人俳優による演技。ドイツ人は弁護士を演じるM・シェルとディートリッヒくらい。とは言え、かなり真摯にアメリカ側にかたよることなく良く描けた法廷劇だと思いました。当時はこれが限界だったろうとも思うし。とにかくオールスター・キャストでそのあたりの見ごたえはたっぷりです。特に軽い知的障害のために断種の手術をされた男を演じたモンゴメリー・クリフトは物凄く良かった。M・シェルとR・ウイドマークの過剰演技がちょっとうるさく感じたのが残念。

M・シェルとM・クリフト

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DVDレンタルもして、新作ももっと見ないとな~。

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アメリカの夜 映画に愛をこめて

La Nuit Americaine
1973年/フランス・イタリア (監)フランソワ・トリュフォー
(演)ジャクリーン・ビセット ジャン=ピエール・レオ ジャン=ピエール・オーモン フランソワ・トリュフォー
☆☆☆★★★

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フランソワ・トリュフォー監督による、ドキュメンタリータッチで撮影現場を描いた不思議な作品。

トリュフォー演じる映画監督のフェランが、ニースで「パメラ」という恋愛劇の撮影に入っている。ノイローゼ気味のハリウッド女優、わがままな男優、セリフが覚えられず意気消沈するベテラン女優、妊娠がばれた新人女優、スタントマンと駆け落ちしたスクリプター等、問題のあるスタッフ・キャストを抱えて撮影もなかなかはかどらない・・・。

「アメリカの夜」とは、昼間のシーンを夜の様にみせるために、カメラにフィルターをつけて撮影する技法の事。映画で描かれる愛すべき虚構の世界を示唆するタイトルなんだと思います。

昔見た時には、退屈だな~なんて思ったの